細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●「愛についてのキンゼイ・レポート」の真実と無念

2005年06月03日 | Weblog
●6月3日 (金)13-00 東銀座<松竹試写室>
M-078 「愛についてのキンゼイ・リポート」Kinsey (2004) 米
監督・ビル・コンドン 主演・リーアム・ニースン ★★★☆
セックスに悩んだ昆虫学者のキンゼイ博士は、全米の男女に膨大なセックスに関するデータを集めてリポートにした。
60年代には、いろいろな雑誌に取り上げられたセックス調書が話題になり、一種のブームになり映画にもなった。
ウディ・アレンの映画に描かれるセックス・コンプレックスなどは、あの時代の後遺症だが、いまではギャグとしても古くなった。この新作では博士のデータ収集と研究があの時代のシリアスな視線で描かれているので、かなり戸惑ってしまった。
リーアム・ニースンは悩める博士を好演しているが、どうもこの結論では新鮮味がない。
どうして、いま、このテーマを映画化したのか、その回答がラストまで見えなかったのが残念。