●7月30日(月)13-00 東銀座<松竹試写室>
M-095 『白い馬の季節』Season of the Horse (2005)中国・モンゴル
監督・主演・ニンツァイ 共演・ナーレンフォア ★★★☆☆☆
枯れゆくモンゴルの高原。
かつてはチンギス・ハーンが駆けた緑の草原は、地球的温度差でいまや埃の荒野となっている。
遊牧の家族も、都会生活を強いられることになり、愛する老馬を売って生活しなくてはならない。
まさに西部のラストカウボーイの哀愁だ。
淡々と切々と、言葉少なに怒り嘆く男の顔を、慈愛の目で見ている老馬の目がいい。
やはり農耕馬ですら、時代の流れで消えて行く運命である。
ジャ・ジャンクーのダムに沈む街の悲哀と共通して、この時代に取り残される家族も哀しい。
しかし、沈黙の老馬の視線で見た、この映画の視線には、詩情が残っていた。
寡黙で素朴な演出と、広大な視界のカメラに共感が持てた。
●10月6日より、岩波ホールで公開。
M-095 『白い馬の季節』Season of the Horse (2005)中国・モンゴル
監督・主演・ニンツァイ 共演・ナーレンフォア ★★★☆☆☆
枯れゆくモンゴルの高原。
かつてはチンギス・ハーンが駆けた緑の草原は、地球的温度差でいまや埃の荒野となっている。
遊牧の家族も、都会生活を強いられることになり、愛する老馬を売って生活しなくてはならない。
まさに西部のラストカウボーイの哀愁だ。
淡々と切々と、言葉少なに怒り嘆く男の顔を、慈愛の目で見ている老馬の目がいい。
やはり農耕馬ですら、時代の流れで消えて行く運命である。
ジャ・ジャンクーのダムに沈む街の悲哀と共通して、この時代に取り残される家族も哀しい。
しかし、沈黙の老馬の視線で見た、この映画の視線には、詩情が残っていた。
寡黙で素朴な演出と、広大な視界のカメラに共感が持てた。
●10月6日より、岩波ホールで公開。