法話会でご報告しましたが、長年、お寺の役員をお引き受け頂いていた方が、お亡くなりになられました。
その方とは、奥様の葬儀がご縁となり21年のお付き合いでした。
その頃、まだ、副住職として、勤めはじめたばかりで、頼りない私に任せて下さって、
葬儀の導師をさせて頂きました。現役でご活躍の奥様でしたので、大変、大きな葬儀でした。
あれから、21年、私を、見守り支え育てて下さいました。
先日、前住職と二人にお見舞いに伺った際、とても、辛そうなお姿に、大変、びっくりしました。
懐かしい思い出を語らせて頂きながら、
「また、お寺にお参りに来て下さいね」とお伝えすると、
「また、お参りしたいが、妻が、待ってくれているお浄土に参らせてもらいます」というお言葉に、
「そんなこと言わずに、まだまだ、頑張って下さい」とお伝えしました。
いつか、お浄土にまいった時は、奥様が「よく頑張りましたね、ご苦労様でした」と褒めてくださいますよとお伝えすると、
「そうかな~褒めてくれるかな~」と少し嬉しそうなお顔になりました。
最後、握手をしてお別れをしましたが、
車での帰り道、父が、「固い握手でなかなか、手を離してくれなくて困ったよ」(笑)
と嬉しそうに私に話をしました。「そうなんだ、元気になってまたお寺にお参りしてくれるといいな」と
思いながら帰りましたが、数日後、亡くなったという連絡があり、あの時、病院でいろいろな
話が出来たことが、本当によかったと思っています。
私は、大切な方との別れがあるたびに、浄土真宗の教えに出逢ってよかったと思えます。
さようならではなく、また、逢いましょうとお別れが出来るのですから、
私も、いつか、お浄土で再会させてもらったとき、褒めてもらえるように、これからも、住職として
頑張っていきたいと思いました。