瀝瀝(れきれき)散歩道

瀝瀝というのは「水が音をたてる様子/風が音をたてて吹く様子」つまり、「ありのままの風景」ということでしょうか。

ホトウ

2017-07-31 10:28:23 | 日記



みなさん、こんにちは。
暑いですけれど、いかがお過ごしでしょうか?

高校野球の地区予選、そろそろ代表が出揃って来る頃ですね。
我が家でもシャンシャンブラザースの次男(長髪金髪のミュージシャン)は高校球児でした。
ただ、残念ながら東京都の1回戦を一度も突破することなく、3年間が終わり、引退してしまいましたが、、、。
高校球児のいいところは、どんなに弱いチームであっても、メンバーの目標が甲子園ということです。
息子が「目標は甲子園」と言った時、ちょっと笑ってしまいましたが、
野球部の保護者会では、顧問の先生も同じことを言っていたので、すごいな〜と思いました。
目標は高く、そこを目指して全力で、ということですね。

さて、話は変わりますが、皆さんは女性活躍推進法をご存知でしょうか?
昨年、施行されました。

日本の労働力人口はどんどん減っています。
少子高齢化もあって、現在6500万人の労働力人口は2030年には5500万人まで減ると予測されています。
働く人が減れば減るほど、経済は弱くなっていきます。
そこで、政府は今後、女性と65歳以上の高齢者、またハンディキャップのある人たちに活躍してもらおうと考えたのです。
(数年後、まさに私は65歳以上の高齢者に当てはまってしまいます、、とほほ!)

女性に活躍してもらうには、女性のライフステージに合わせて働く環境を整えなければなりません。

例えば、
私が大学に行くと決めた時、親は「なぜ大学に行くのか、短大か専門学校でいいでしょ」と言いました。
私の青春時代には女性はいつか結婚するのだから、学問はいらない、という風潮が強かったのです。
働いても、いざ結婚となれば、「結婚=寿退社」というのが普通でした。
結婚しても経済的なことからもう少し働こう、あるいはさらに会社の中で上を目指そう!と思う人もいます。
私も大学卒業後、すぐに結婚したし、夫はさらに学校に進んだので、しばらくは働かなければなりませんでした。

子どもはなかなか授かりませんでした。
そうすると、「子どもは?」と周りから聞かれます。これも女性としてはプレッシャーでした。
また、私は仕事で海外を行ったり来たりしましたが、周りからは「夫を置いて海外に出張するなど、何考えてるの?」と
言われました。
やっと子どもが生まれると、いきなり生活苦になりました。二人で働いていたのに、一人の収入がなくなるからです。

私は子どもを保育園に預けて仕事を再開しました。この当時から保育園に子どもを入れるのは至難の技でした。
すると、今度は「保育園に子どもを預けるなんて、、保育園は貧しい家庭が利用するところ」と批判されました。

子どもを職人の主人に預け、海外に出張すると、またまた「夫と子どもを置いて、、、」と言われ、
会社では子どもが病気になって早退するとき、無言のプレッシャーを感じました。
実際に人事に関わったとき、小さな子どものいる女性は「よっぽどでないと採れない」と上司から言われましたし、ね。
子どもが小学生になったとき、クラスメートと取っ組み合いの喧嘩をしました。
相手のお母さんには「働いていて子どもの面倒をしっかり見ることができないから、子どもが乱暴になるのよ」と
怒鳴られました。

ということで、私自身を考えても、女性の仕事を取り巻く環境は、なかなか厳しいものでした。
ある意味、男性からも女性からも批判を受けました。

日本は長い歴史のある国です。結婚した女性の呼び方も
「嫁」「家内」「奥様」など、家の中、あるいは奥を取り仕切る、などがあります。
素晴らしい伝統的な言葉ですが、今の社会情勢では女性に外に出て働いてもらわないと、国の発展に大きな障害が出てくる、
そんなところまで来てしまったのです。

また、政府はすでに働いている女性にはさらに活躍してもらおう、という積極的な方針を打ち出しました。

じゃあ、特別扱いするのか、というとそういうわけではありません。
女性のワークとライフのバランスを働く人すべてに理解してもらい、新しい今まで発見できなかった、あるいは見過ごしてきた
女性の活躍を後押ししようという取り組みが「女性活躍推進」になります。

例えば、民間では

管理職の意識を変えたい
“女性は補助的業務”という管理職の意識を変えたい。
性別、年齢、国籍かかわらず、すべての部下の能力を最大限に発揮させられるマネジメント力を育てたい。

社内風土を改革したい
男女ともに活躍できる組織にしたい。
さまざまなアイディアやイノベーションが生まれやすい組織にしたい。

女性社員のキャリアの意識を醸成したい
女性管理職候補者を育成したい。
育児中の女性社員のキャリア意識を形成させ、マミートラックに陥ってしまうことを防ぎたい。

育休者を支援したい
育休中の悩み・不安を取り除き、
職場復帰に向けてモチベーションを上げたい

行動計画を立てたい(女活法・次世代法)
次世代育成支援対策推進法・女性活躍推進法に基づき、自社の女性活躍状況に合わせた行動計画を立てたい。

上記のようなことが取り上げられ、改革が進められています。


さて、私は9月「ホトウ」で女性活躍推進の講演をすることになりました。
先日、打ち合わせに担当者をお尋ねしましたが、みなさん切実に改革を願っているようで、
とても素晴らしいなあ、と感じました。
しっかり準備して最善を尽くそうと思っています。