5月晦日。WHOが定めた世界禁煙デー。米英などでは21歳未満の喫煙を禁止しようとする動きが見られる。国連が貧困や飢餓、エネルギー、気候変動、平和的社会など、持続可能な開発目標(SDGs)を2030年までに完全達成しようと、全加盟国の決意として採択したのに、最も身近な害毒である喫煙を野放しにしているのは奇妙奇天烈である。そんなことで脱炭素などが実現できると思っているのか。空念仏となるのに違いない。
5月は旧称で皐月と呼ばれるけれど、花は花でも花札で言えば、さつきでなく実はあやめの月である。菖蒲を見ずに5月が終われるか、という気持ちで菖蒲園を訪れた。6、7分咲きのちょうど見頃であった。でも、菖蒲園には水が張ってあった。アヤメには、何れ菖蒲(あやめ)か杜若(かきつばた)と言われるくらい美しさで優劣がつけ難い似通った種類が有って、水辺の湿地に咲くのはカキツバタだそうである。それを観賞用の公園にした元は、伊勢物語の東下りの章段にあると想像できる。在原業平と信じられる主人公が京の都を飛び出して東国に旅する途次、三河の八橋という処に来たら、幾筋もの川が流れる水辺に杜若が叢生していて見事だったので、馬を降りて休憩し、昼食を摂った。すると仲間の一人が、「かきつばた」の5文字を和歌5・7・5・7・7各句の語頭に順に入れて作ってみたらと提案した。
そこで出来たのが古今和歌集巻第9羇旅歌の中の在原業平朝臣作で、伊勢物語第9「から衣」の段にも出てくる、
・から衣
・きつつなれにし
・つましあれば
・はるばるきぬる
・たびをしぞ思ふ
---である。
今業平と言われることのある私も顰に倣って詠むと、
(か)唐コロナ
(き)起源は何処か
(つ)突き止めよ
(ば)バイデン命じ
(た)たじろぐ習氏
---と、けっこう駄作になった。
新型コロナウイルスの中国・武漢ウイルス研究所流出説は、当初及び腰だったバイデン米大統領が情報機関に追加調査を命令し、英情報機関も武漢起源を疑っていると報じられている。WHOは世界禁煙デーどころでなく、ウイルス兵器禁止デーを創設する必要性に迫られそうである。
最新の画像[もっと見る]
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます