遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

試験前だけ

2019-07-25 22:44:02 | BIONEWS
暑かったとです。今週で前期が終わって来週から試験です。そんなわけで、今週は学生さんからモテモテです。試験前だけね。
gooニュース
25日(木)の天気夏の暑さとゲリラ豪雨に注意
梅雨明け県内、梅干し作り本格化(北國新聞)
週間 土日は台風接近のおそれ 月曜以降は広く夏空 (tenki.jp)
明日も暑いと思うけど、明後日はどうなるかわかりません。台風の進路が毎日修正されてるので。夏台風は太平洋高気圧の強さが不十分で読めないんですよ。上陸が岡崎になるか浜松になるかだけでも、こちらへの影響は結構違いますもんねー。

昨夜のワールドニュースで見ました。
日韓がWTOで応酬、対韓輸出規制強化巡り (REUTERS)
どこの国も発言せず。
しょうがないので議長がそれは日韓で話し合ってくれとゆうて、締めくくってしまったそうな。韓国の代表は、どの国からも反論されなかったので、自分たちの主張は理解されたとコメント。素晴らしい精神力だ。僕には無理です。

メラトニンが宇宙空間での骨量減少の予防薬に 金沢大の研究(財経新聞)
〈以下引用〉
7月22日の金沢大学の発表によれば、哺乳類の骨と同様のホルモン応答を示すキンギョのウロコを骨モデルとして用いた宇宙実験で、ウロコの骨芽細胞でメラトニンが作られることを確認したうえで、宇宙空間ではメラトニンの合成が低下することが明らかになった。
その知見をベースに、ウロコにメラトニンを供給する宇宙実験を試みたところ、宇宙空間で引き起こされる骨吸収が抑制されることが確認された。この結果は、メラトニンが宇宙での長期滞在中の骨量減少を防ぐ予防薬として使用できる可能性を示唆するものとして期待されている。
メラトニンというホルモンは脳内では睡眠を司ってて、朝起きて光の刺激を受けるとスイ〜っと消失していきます。そういえば昔、脳腫瘍を防ぐとかいう記事も大昔紹介したことがあります。でも、金沢大のグループの発見は脳内での機能ではないです。
骨というのは不変のものではなく、カルシウムを放出したり吸収したりしながら体内のカルシウムイオンの量を調節しています。この調節はパラトルモンとカルシトニンでなされているってのが、今の教科書。メラトニンが骨芽細胞で作られてて骨量の減少を防いでいるというのは・・・困るなぁ。後期にどんな話をしよう? 
 
朝起きてメラトニンの代わりに出てくるのがセロトニン。脳内ではこいつが覚醒のホルモン。
ホルモンって、分泌されてるとこで働きがいろいろだったりしましてな、消化管で分泌されるセロトニンは腸の蠕動運動を引き起こす。腸で働くセロトニンは血流に乗って脳で働くってことはしません。脳のホルモンは脳で作ってます。原料はアミノ酸の一つトリプトファン。トリプトファンからセロトニンを作り、セロトニンからさらにメラトニンが作られてます。こういう風にアミノ酸から作られるホルモンって結構ありましてな、ドーパミンやアドレナリンなんかもチロシンから作られています。ヒスタミンはヒスチジンからやで。GABAはグルタミン酸から作られてます。
Natureダイジェストが紹介してる論文は3月に出たやつでして、細胞の表面にある受容体に作用して信号を伝達しているはずのアミノ酸由来のホルモンが、あろうことか細胞内に入ってしかも直接ヒストンに結合してるっていう論文。おそらくエピジェネティカルな機能があるはずなんだが、そういう細かい機能を明らかにするのはこれからのようです。
困るなぁ。後期にどんな話をしよう? 

本日のお酒:KIRIN 一番搾り + 立山 特別本醸造

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