スタンド＆ステイ・アローン

イオックス・アローザスキー場へ滑りに行ってきました。天気がよかったのですごく混んでました。もうちょっとしっかり圧雪してくれたらいいゲレンデなんですが、斜面が南に向いてますからやってもしょうがないのかな・・・。
スキー場からの帰りにはいつも福光の道の駅によるんですが、そこで萌（めぐみ）という名の純米吟醸酒を買いました。500 mlで1500円という割高な酒ですが、まあこれは量を飲めるものではないので良かったと思います。一升瓶では絶対に買えません。(笑)　萌は精白歩合55%、アルコール度13度、日本酒度-16度、酸度2.2という超甘口です。石川県には日本酒度-11度の甘口のお酒『加賀美人』がありますが、それを上回るマイナスの日本酒度です。日本酒度というのは比重のことで、マイナスというのは重いってことです。残糖料が多いとそうなるので、甘口辛口の目安に使われます。普通の酒飲みが好む値は+1くらいじゃないでしょうか。甘口といっても-3までが普通の限度です。-16という数字は目を疑いました。飲んでみると意外と軽快です。酸味がやや強いからです。酒母を造る時に乳酸が必要なんですが、その風味を残したんですかな。生酛（モト：酉偏に元）っぽい風味がします。上品な洋食に合うと思うよ。白のデザートワインとしてピッタリですね。欧州人は好むと思う。日本じゃだめだな。
酵母は花酵母っていう、昔少し流行ったやつです。井口椿香酵母。花からとったら華やかな香りを醸すかというとそんなこと全然ないんですが、酒って気分で飲むものなので、『言葉』の力に頼るのもいいことだと思います。どうせ日本人は偽エビも偽音楽も自分の感覚では判別できなかったわけですからええのです。

今日の世界の重大ニュースはこれ↓
スイス、移民規制を支持　国民投票　ＥＵと協定見直しへ(産経新聞) - goo ニュース
日本は円がどんだけ高くなっても簡単に外国人が円を稼ぎに入って来れない島国ですが、ユーロ諸国に地続きで囲まれているスイスは、スイスフランが強くなればなるほど、移民プレッシャーを直接に受けることになります。それでとうとう移民規制を国民投票で可決してしまいました。しかも、過半数とはいえ５０・３％という微妙な票差で。もちろん、周辺諸国は「ふ、不愉快です」っていう反応です。BS-NHKのワールドニュースでバンバン流れてました。反ユーロを訴える連中にはポジティブなニュースであるし、スペインやイタリアやギリシャみたいにユーロに助けてもらってる南欧諸国は、「ずるいぞっ」って言いたいわけです。

それに関連して、象徴的なニュース↓
トヨタ、豪州生産から撤退　豪ドル高で輸出採算悪化(フジサンケイビジネスアイ) - goo ニュース
豪州も通過高の国。円高で日本から工場を移したのに、その国の通貨が高かったら意味がないのです。豪州は南半球で隣国といってもニュージランドしかないスタンド・アローンな国です。大陸なのに『島国』なのです。資源国だから、少々通貨高だけでも資源は中国と日本に輸入してもらえます。つおい♪　しかし、今回はその強さがアダになりました。

日本も通貨が高い国なんですが、どことも地面がつなっがていない。豪州のようにスタンド・アローン。しかし、資源はないのでスイスのように付加価値のあるものを生産して食わなければなりません。人口構成を考えると、むしろ通貨高を利用して移民を入れた方がいいのですが、歴史的にも文化的にも強く結びついた周辺国から移民が来るスイスとは日本の事情は違います。アジアの中での日本のアローン（孤立）ぷりって、豪州やＮＺには負けないくらいの浮き方ですからねぇ・・・どうしたらええんでしょ？

本日の酒：純米吟醸　萌　＋　成政　純米