ドナウ川の白い雲

ヨーロッパの旅の思い出、国内旅行で感じたこと、読んだ本の感想、日々の所感や意見など。

ロンドン・オリンピック5…… 素敵な監督たち

2012年08月15日 | 随想…スポーツ

 「金メダルを目指して、最高の仲間と、最高のライバルを相手に戦えたことが、幸せだった」 (女子サッカー・沢穂希選手

 今回のオリンピックでは、チーム種目が好成績を挙げた。また、メダル獲得後の選手のコメントでも、「この仲間と闘えて、最高だった」という感想が多かった。

 確かに、女子サッカーも、女子バレーボールも、卓球団体女子も、チームとして機能していた。そして、その背後に、なるほどこの監督があってのメダルだなと思わせる、監督の人間力があったように見えた。

 スポーツに限らず、企業でも、学校でも、役所でも、ボランティア団体でさえも、リーダーがリーダーシップを発揮し、フォロアーがフォロアーシップを発揮することなしに、組織は機能しない。

   管理職の中には、命令することがリーダーの仕事だと錯覚している人もいる。部下は命令に当然従うべきだと考えている短絡的な管理職もいる。リーダーは、言うことを聞かない部下を処分したり、悪い評価点を付けて溜飲を下げるためにいるのではない。

 怒鳴ったり、殴ったりするのは最低である。それはリーダーとしての自らの無能をさらけ出している姿と言えよう。

 歴史を見ても、日本人は、専制君主には心服しない民族だ。古代から現代まで、例えば、帝も、将軍も、執権も、殿様も、西欧、中東、中国の、皇帝や、王や、教皇や、スルタンのような専制君主にはならなかった。

 もちろん、リーダーの役割は、単なる仲良しグループをつくることではない。

 組織の目標や戦略を確立していく創造性、その目標や戦略の達成に向けて部下の心を一つにする人間力、これがリーダーに最も必要な資質である。

 女子バレーの監督や女子サッカーの監督を見て思うのは、そういうリーダーとしての資質をもった監督であるということだ。

 

 

 

 


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