goo何気無い日々が心地よい安寧

何気無い日々が続く様に。生きていく事の大変さがカナン。ある種空気の様な存在になりたいもの。

🚶‍♀️…隠元橋…宇治橋🔁 特に無し 210530

2021-05-30 17:18:00 | 🚶 歩く
🚶‍♀️…右岸河川敷…隠元橋…左岸堤防道…左岸47km碑+↩️…左岸河川敷&堤防道…宇治橋…右岸堤防道…>
🚶‍♀️12132歩
☀️:隠元橋28℃:夏日和:風やや強く:ダム放流273m3/s貯水率92%(やばい)
陽射しは昨日より長く、川の色よく。
今日も洗濯日和,散歩日和



接写も逃げない

左:愛宕山で右:比叡山が左岸49km碑より

左岸50km付近/紺碧の川と万緑の山と青空



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🎶 音楽は人を救う の科学的根拠とはモーツァルトを薦める 7つの理由   210530 補

2021-05-30 12:10:00 | 健康関連

「音楽は人を救う」の科学的根拠とは? モーツァルトをすすめる7つの理由
  小林修三(湘南鎌倉総合病院院長代行・昭和音楽大学客員教授)
  PHP オンライン衆知 より  210530

 湘南鎌倉総合病院の院長代行である小林修三医師は、無類のクラシック音楽好きだ。大規模病院を統率する傍ら音大の客員教授も務めるほどで、多忙な1日のスキマ時間を見つけてはクラシックを聴く。「ただ好きだから」との理由だけではなく、心身を癒しメンタルケアに有効だからだ。

 ここでは、クラシック音楽、とりわけモーツァルトの音楽がどのように心身の不調に役立つのかを、科学的根拠に基づきながらお伝えします。

(※本稿は、小林修三著『モーツァルトで免疫力を鍛えるコツ』(PHPエディターズ・グループ)より、一部抜粋・編集したものです。)

⚫︎健康な体づくりに重要な「脳への刺激」
 健康な体づくりに大切なことは何でしょうか?

 それは、脳がうまく刺激されることです。音の刺激も視覚の刺激も、匂いや肌感覚の刺激も脳への刺激となります。ざっくりといえば、耳・目・鼻・口(舌)・皮膚という感覚器官と、もうひとつは腸を刺激するということです。これらは、脳と連動しています。

 脳のなかでも大脳、とくに、好き・嫌いや安らぎ、恐怖といった情動をつくりだす「扁桃体」を中心とした「大脳辺縁系(原始的な脳と呼ばれる領域)」がうまく刺激されることが大切です。大脳辺縁系が心地よく刺激されると、大きく2つの方向で体に良い変化が起こります。

 ひとつは、大脳から「迷走神経(12対ある脳神経のうちのひとつ。第10脳神経)」を通って、全身の臓器にシシグナルが伝わるということ。迷走神経は、「自律神経」のうちリラックスモードのときに働く「副交感神経」の代表です。

 副交感神経である迷走神経が活発になることで、血管が広がり血圧が下がるなど、さまざまな生理学的な変化が起こり、心身のバランスを整えてくれるのです。

 もうひとつの体に良い変化は、ホルモン分泌の変化です。大脳辺縁系に心地よい刺激が入ると、ストレスホルモンの分泌が抑えられて、ドーパミンやオキシトシン、セロトニン、β(ベータ)エンドルフィンといった、いわゆる「幸せホルモン」が分泌されるのです。

⚫︎心地よい音楽で増加する「幸せホルモン」
 では、音楽と「脳への刺激」の関係をみてみましょう。

 音は耳から内耳に入って「内耳神経(脳神経のうちのひとつ。第8脳神経)」に伝わり、「脳幹」を通って、さらに大脳の中に入っていき「視床」と呼ばれる部分に届きます。視床は、視覚、聴覚、皮膚感覚等を中継する、とても重要な部分です。

 視床を経由して大脳辺縁系に入り、そこでサンプリングされて、大脳皮質の「聴覚野」へと送られます。聴覚野に届くと、ようやく私たちは音を音楽として感じられるようになります。

 音は、おおまかにはこうした経路をたどって届けられるのですが、この経路の途中にある大脳辺縁系の「扁桃体」にシグナルがいったときに、「心地よい」とか「なんだか気持ち悪い」などと、情動が動かされます。感情、情動、恐れ、快感といった瞬間の刺激は、扁桃体で即座に感じてくれます。

 たとえば、攻撃されると怖くて逃げます。きれいなものや美しいもの、気持ちのいいものを見たり聴いたりすると、近づきたくなります。和音は、こうした扁桃体を介した情動の変化に影響を与えるのです。

 そして、その音楽の刺激が心地よいと感じられれば、視床やその周辺の大脳辺縁系、脳幹などが一体となって働き、ドーパミン、オキシトシン、セロトニン、βエンドルフィンといった「幸せホルモン」が分泌されます。ですから、クラシック音楽を聴くと、こうした幸せホルモンが分泌されるのです。

 モーツァルトをはじめとしたクラシック音楽は、まさに大脳辺縁系への心地よい刺激になります。穏やかなクラシック音楽を聴くと、大脳辺縁系が心地よく刺激され、迷走神経が活性化して心身が整うとともに、幸せホルモンも分泌され、不安やストレスの解消へとつながり、免疫力もアップするというわけです。

 音楽というのは、単なる空気の振動としての音を超えて、私たちの心身に直接的に、間接的に、さまざまに働きかけてくれます。

 私は医師ですが、医師でもどうにもならないことがあります。そんなときに、流れる音楽が、人に勇気と希望、そして安らぎを与えてくれます。音楽で人を救える――私はそう信じています。

⚫︎音の性質は脳波に影響を与える
「モーツァルトの音楽がなぜいいのか」について語る前に、音の性質と脳の活動との関係について説明しましょう。

 まず、音の性質を表すものに「デシベル」と「ヘルツ」があります。デシベルは、音の強さ(大きさ)を表すもの。静かな家庭での生活音なら、だいたい40デシベルから50デシベルほどで、普通の会話が60デシベル、電車が通るときのガード下が100デシベルほどです。

 一方、ヘルツは音の高さを表すもの。ピアノは、最も低いキーで27.5ヘルツ、最も高いキーで4186ヘルツです。私たちの耳は、16ヘルツから2万ヘルツまでの音を聴くことができるといわれています。

 音楽は、脳波に変化を与えます。私たちの脳は、その活動状態に応じて、さまざまな周波数の脳波を出しています。通常の覚醒しているときは「β波」で、14 〜20ヘルツです。日常では多少なりとも集中しているとき、感情が動くときに出ています。

 周囲の動きには敏感ではあるものの落ち着いた状態では、8〜13ヘルツの「α(アルファ)波」が強く現れます。瞑想したり睡眠を取ったりしているときには4〜7ヘルツの「θ(シータ)波」が、そして、深い眠りに入ると0.5〜3ヘルツの「δ(デルタ)波」が現れます。

 瞑想やヨガでは、精神と肉体がひとつになるといわれますが、音楽も、1分間60拍程度のいわゆるアダージョ(ゆっくりと)の曲は、聴いているうちに脳波をβ波からα波に変え、心身を整えてくれます。

 また、ゆったりしたテンポの曲のほうが、自律神経が副交感神経優位になりやすいこともわかっています。

 何かに集中したいのに、いろいろな雑念が入って集中できないときには、モーツァルトやバッハ、ヘンデル、ヴィヴァルディなどのバロック音楽を流してみてください。たちどころに気分が安定し、音楽が鳴っていたとしても不思議と集中できる状態となります。

 このときには、音の大きさは40〜50デシベルの軽く聞こえる程度がいいでしょう。楽器の種類もあまりいろいろ入っていない弦楽合奏がおすすめです。

 シンプルであることに尽きますが、モーツァルトの曲には必ずどこかに仕掛けがあります。ハッとする瞬間があり、神秘的でありながら、優しくしなやかで親しみやすい。苦悩に満ちた運命を意識せざるを得ないベートーヴェンとは対照的です。

⚫︎モーツァルトをすすめる7つの理由
 前置きが長くなりましたが、メンタルを含めた心身のケアになぜモーツァルトの音楽が適しているのか、私なりに考察した7つの要因をご紹介します。

(1)テンポが一貫している 人間の血圧や脈拍などのバイタルサインは、急な外界環境の変化に戸惑います。モーツァルトの曲は、同じ曲、あるいは同じ楽章のなかでは曲の流れが一定で、多くが1分間に120拍または90拍で一貫しています。じっくりと響く切ないメロディーでは1分間60拍のものも多いです。

(2)強弱が少ない クレッシェンド(だんだん強く)やディミヌエンド(だんだん弱く)が少なく、フォルテ(強く)とピアノ(弱く)の急激な転換が少ない(オペラを除いて)ことも、モーツァルトの音楽が聴きやすく、心身を整えるのに適している要因のひとつでしょう。

(3)長調の曲が多い モーツァルトの曲は、調性がハ長調、ニ長調、ヘ長調、変ロ長調のものがほとんどです。ちなみに、ケッヘル番号(作品番号)がついている600曲余りのうち、調べられた406曲における長調の数は、次のようになっていました。

・ハ長調 82曲 ニ長調 70曲
・へ長調 63曲
・変ロ長調 59曲
・ト長調 45曲
・変ホ長調 40曲
・イ長調 16曲
・ホ長調 1曲

 短調の曲は1割以下(調べられた406曲中、30曲)ですが、いずれもよく知られた名曲、大傑作ばかりです。いくつか挙げてみましょう。

『レクイエム K626』(ニ短調) 
『交響曲第25番 K183』『同第40番 K550』(ともにト短調)
『幻想曲 K397』(ニ短調)
『ピアノソナタ第8番 K310』(イ短調)
『同第14番 K457』(ハ短調)
『ピアノ協奏曲第20番 K466』(ニ短調)
『同第24番 K491』(ハ短調)
『ヴァイオリンソナタ第28番 K304』(ホ短調)

しかし、モーツァルトは、長調で哀しさを表現できる天才だと私は思っています。

(4)金管楽器、パーカッションが少ない
 心身を整えるために聴くには、楽器構成がシンプルであるほうがいいでしょう。モーツァルトの曲でとくにおすすめできるのは、ピアノ単独曲(ピアノソナタ)か、弦楽器のみ、あるいは、それらに木管やヴァイオリンが活躍する交響曲、協奏曲です。

(5)和声(ハーモニー)の展開が明るい 
「ドミソ」の和音に代表される長三和音といわれるものがほとんどなので、明るく楽しい展開が多い一方、ときに、突然ドラマティックな予想外の転調があります。
これが、たまに交感神経を高めるスパイシーな刺激となります。副交感神経だけではなく交感神経を刺激するような変化が短めにあるのも、自律神経のバランスを整えるうえで大変良いところです。

(6)音響的に良い成分が多い 
 モーツァルトの音楽は、他の作曲家の曲に比べて4000ヘルツあたりの高い周波数を多く含むとともに、「1/fのゆらぎ」成分も多いといわれています。1/fのゆらぎ成分とは、小川のせせらぎや波の音、心臓の鼓動のような自然界によくみられ、不規則のようでいて調和のあるゆらぎのことです。
このゆらぎ成分は、人の生体リズムと共鳴し、快適さや心地よさを与え、精神の安定をもたらしてくれます。リラックス効果との深い関わりがあり、副交感神経に効果的に作用します。

(7)パターンで認識しやすい 
 音楽を認識する際、私たちは、大脳に入ってきた情報を統合して意味を与えることで認識しています。このとき、情報は小さなユニットにして細かく刻んであるほど入りやすいといわれています。
モーツァルトの音楽は、たとえばピアノ演奏を聴くと、「ドソミソ」「ソシレソ」といったパターンで演奏されていることが多いため、音楽のもつ旋律・和声・リズムといった構造として捉えやすく、パターン化して耳に入りやすいという特徴があります。
ゆえに、大脳機能の賦活化に有効で、特定の作業などと組み合わせることで作業効率が上がったり、認知機能の改善訓練につながったりします。

日々のメンタルケアには穏やかなテンポの曲を、そしてできれば、穏やかななかにハッとするようなきらめき、仕掛けがあるような音楽をお聴きください。その代表が、モーツァルトなのです。



 [追補]※※※※※※※※※※※  210531 ※※※※※※※※※※※ 同サイト続き

大病院の院長代理が「毎日クラシックを聴く」理由
    小林修三(湘南鎌倉総合病院院長代行・昭和音楽大学客員教授)


 湘南鎌倉総合病院の院長代行である小林修三医師は、無類のクラシック音楽好きだ。大規模病院を統率する傍ら音大の客員教授も務めるほどで、多忙な1日のスキマ時間を見つけてはクラシックを聴く。「ただ好きだから」との理由だけではなく、心身を癒しメンタルケアに有効だからだという。

 本稿では、クラシック音楽の聴き方について、癒やし効果が高いといわれるモーツァルトを軸に聴き方のヒントをお伝えします。

(※本稿は、小林修三著『モーツァルトで免疫力を鍛えるコツ』(PHPエディターズ・グループ)より、一部抜粋・編集したものです。)

♬タイミングは「朝」と「夜寝る前」
 まず「いつ聴くか」ですが、じつはいつでもいいのです。朝起きたときから通勤中、あるいは仕事中、そして寝る前など、気楽に流しておくだけでも気持ちの良いものです。おすすめのタイミングを強いて挙げるなら、「朝」と「夜寝る前」に聴くといいでしょう。

 朝は一日のはじまりですからとくに大事であり、夜はすっきりとした気分で眠りにつきたいものです。「何を聴くか」も、何でも好きな曲を選んで聴いていただければよいのですが、情動的で緊張を強いる曲ではいけません。

 まずは、よく耳にするタイトルのある曲、「新世界より」(ドヴォルザーク)や「田園」(ベートーヴェン)といった曲を聴いてみてください。モーツァルトなら、次のようなものが最初に聴く曲としておすすめです。最初に、といいましたが、多くの方にとって耳慣れた曲ではないかと思います。

・『第40番 ト短調K550』 ・『第41番 ハ長調K551 「ジュピター」』(モーツァルト、最後の交響曲)
・『クラリネット協奏曲 イ長調K622』(亡くなる年に書かれた曲)
・ヴァイオリン協奏曲『第3番 ト長調K216』『第4番 ニ長調K218』『第5番 イ長調K219』
・ピアノ協奏曲『第20番 ニ短調K466』『第21番 ハ長調K467』『第23番 イ長調K488』
・『第14番 ト長調K387「春」』『第17番 変ロ長調K458「狩り」』(二十数曲ある弦楽四重奏曲のなかで、ハイドンに献呈され「ハイドン・セット」と呼ばれる6曲のうちの2曲)
・『第22番 変ロ長調K589「プロシャ王第2番」』『第23番 ヘ長調K590「プロシャ王第3番」』(弦楽四重奏曲のなかで、プロイセン王からの依頼により作曲され「プロシャ王セット」と呼ばれる3曲のうちの2曲)

 昼間から気軽にいつでも聴くものとなると、モーツァルトやバッハ、ヴィヴァルディのバロック音楽がよいでしょう。作業中でもBGMとして流しておいて邪魔になりません。

 いずれにせよ、生真面目に座って目を瞑って聴くのではなく、朝、昼、夜、いつでもいいので、生活のなかでBGMとして流すことからはじめてはいかがでしょう。おすすめの曲をいくつか挙げましたが、基本は「いつでも、好きな曲を」です。

♬10分「ながら聴き」でいい
 心と体を整えるためにクラシック音楽を聴くのなら、どのくらいの時間、聴けばいいのでしょうか。ある程度の時間聴いたほうがいいのかなと思うかもしれませんが、10分程度でも十分です。10分単位で聴いて、時間が許すのなら、3セッション・30分聴くといいと思います。

 モーツァルトの曲は、だいたい1楽章が10分程度で、3楽章や4楽章で1曲となっています。ですから、ひとつの楽章のみを取り出して聴くと、ちょうど聴きやすいと思います。

 1曲でまとまったメッセージ性のある曲ではないことが多いので、楽章ごとに聴いても存分に楽しめます。また、セレナーデやディヴェルティメント(暗さを避けた軽やかで楽しい曲風の器楽組曲。嬉遊曲)は、食事のときのBGMや場の雰囲気づくりに合います。「どう聴くか」については、とくにありません。

 音楽療法の研究のためには、音楽以外に影響する要因をなくすために、座って目を閉じる、他のノイズをシャットアウトするためにヘッドホンをつけるなど厳格に行いますが、私たちが生活のなかでクラシック音楽の効果を取り入れるうえでは、必ずしもそのような厳格さは必要ではありません。気持ちよく何気なく流していていいのです。

 何かをしながらの「ながら聴き」でもかまいません。たとえば、スポーツジムで汗を流すとき、健康のための早歩きをしているときにイヤホンで聴くのもおすすめです。モーツァルトには、テンポの良い1分20拍程度のアレグロの曲が多いのも、ちょうど良いですね。料理をしながら、掃除をしながら聴くのも、良いと思います。

♬こだわるべきは音量
「どう聴くか」はとくにないと言いましたが、強いていうなら1つだけこだわってほしいことがあります。それが、音量です。

 何気なく流して聴くには、決して大きな音ではなく、低音がふくよかに心地よく耳に響き、メロディーが自然に聞き取れる大きさが良いでしょう。それは、40〜60デシベル程度です(よく、一般的な会話が60デシベル、静かな図書館での音の大きさが40デシベルといわれています)。

 50デシベルを超えると、やや曲を意識するようになり、30デシベルを下回ると聞き取れず、聴こうとするストレスが発生します。

 音響システムのひとつに「イコライザー」というものがあります。特定の周波数の音質を補正することのできる機器です。これをぜひ「クラシック」に合わせて聴いてください。スマートフォンでも設定することができます。

 イコライザーを「クラシック」に合わせてみても、いまひとつピンとこなかったときには、中音域をやや下げ、低音域と高音域をほんの少し上げてみるといいでしょう。

 クラシック音楽を聴くことで、副交感神経がほどよく刺激されて血流がよくなるとともに、大脳辺縁系が刺激され、「いいな」と感じればドーパミンやオキシトシン、セロトニン、βエンドルフィンなどの幸せホルモンが放出されます。

 逆に「なんだか嫌だな」と感じればアドレナリンやノルアドレナリンなどのストレスホルモンが放出されます。「病は気から」というのは、このことなのです。

 先ほど「外界のノイズをシャットアウトする必要はない」と述べましたが、セラピーとしてしっかり聴きたいという場合は、まわりの映像や情景などに惑わされないよう、目を閉じて、ただじっと音楽に耳を傾けることをおすすめします。そのまま眠ってしまってもいいでしょう。

 大きめの耳をすっぽり覆うヘッドホンで聴くことは、生理学的によい音刺激になるという意味でも、外界と遮断して集中できるという意味でも、良いといわれています。心と体に疲れを感じているときには、少し部屋を暗くして、目を閉じて、ただ音楽を聴くだけの時間をつくってみてください。

♬交感神経への刺激にはベートーヴェンを
 自律神経は、交感神経系と副交感神経系という反対方向に身体を調整する2種類の神経がうまくバランスを取りながら働くことで、全身の状態をコントロールしています。

 私たちの体には「サーカディアンリズム(概日リズム)」といって日内変動があり、自律神経は、日中は交感神経が優位に、夕方以降は副交感神経が優位になります。

 つまり日中は、交感神経への刺激をある程度、高める必要があるのです。ほどよく感情を揺さぶられるような時間があるほうが好ましいといえます。音楽でいえば、急なフォルテや急な速度の変化などです。

 テンポが速くなったり遅くなったり、音量が大きくなったり小さくなったりといった変化は、確実に交感神経への刺激になります。そういう意味で、いちばんいいクラシック音楽は、ベートーヴェンでしょう。

 ですから、私はモーツァルトやハイドン、またはバロック音楽などと、ベートーヴェン、ブラームス、チャイコフスキー、ラフマニノフ、あるいはドビュッシーやラヴェルのようなフランス音楽を、自分の気分やそのときの場面に応じて聴き分けています。

 モーツァルトの一定の音楽は、副交感神経である迷走神経への穏やかな刺激であり、ベートーヴェンの音楽は迷走神経への刺激ばかりではなく、交感神経への刺激もたっぷりと含んでいます。そして、印象派絵画のような色彩の多様性などを求めるときには、おしゃれなフランス音楽がおすすめです。

♬「同質の原理」を意識する
 辛いときには哀しい曲、つまり短調の曲を、ウキウキした気分のときには明るい長調の曲を。そんなふうに、自分の気持ちによって曲を替えることも大切です。

「同質の原理」といって、そのときの気分に合ったテンポや雰囲気の曲を聴くことで、精神的に良い方向に向かうことができるといわれています。今の自分の感情に寄り添ってくれるような音楽を選ぶといい、ということでしょう。

 感情はよく色にたとえられますが、ハ長調やト長調といった音楽の調性も、色にたとえられることがよくあります。今、自分の気持ちを色でたとえるとしたら、どんな色ですか? その「色」を参考に聴く曲を選ぶのもいいでしょう。

 以下に、それぞれの調性から連想される色とイメージを紹介します。これらは一般的によくいわれているものです。該当する曲の代表例があるものはカッコ内に記しました。

【長調】

ハ長調:「白」→開放的・人間の持つ根源的な生命力・力強い ニ長調:「黄色または緑」→喜び・祝祭的で神を連想させる・明るい
へ長調:「若葉の色」→優しさ・純粋で広々としたそよ風
変ロ長調:「黄緑」→安定感・軽やか・無邪気・素朴・管楽器がよく鳴る
ト長調:「空色、レモン色または青」→弦楽器がよく鳴る・明るく朗らか・素朴でノスタルジック(「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」K525)
変ホ長調:「ピンク」→耽美的で英雄的・エロティック
イ長調:「明るい緑」→カンタービレ・歌謡的(クラリネット五重奏曲 K581、クラリネット協奏曲 K622、ピアノ協奏曲第23番 K488、ヴァイオリンソナタ第42番 K526)

【短調】

ト短調:「革の色」→典雅で優雅・古式ある優雅さ ※モーツァルトの運命的調性ともいわれる ハ短調:「黒」→エネルギッシュ・堅固・芯がある
ニ短調:「黄土色」→人生を感じさせる・宗教的で哲学的な深さ
ホ短調:「緑」→せつなく物悲しい・ロマンティックさ
イ短調:「深緑」→陰り(ベートーヴェンの「エリーゼのために」)
嬰ハ短調:「黒っぽい深緑」→くすんだ響き(モーツァルトにはなし、ベートーヴェンの「月光」)

♬時間帯で変える、1日のシーンごとに変える
 私の場合、目を閉じて音楽だけに集中するような時間はなかなか取れないので、移動中や食事中、仕事中など、生活のなかでそのときの状況に合わせて聴くことが多いです。

 たとえば、食卓で優雅な時間をもちたいときには、ディヴェルティメントが合います。ディヴェルティメントの語源は、「楽しませる」の意味をもつイタリア語の「divertire(ディヴェルティーレ)」。

 名前のとおり、もともとは「もてなし」のために作られた音楽といわれ、モーツァルトは、20曲近くのディヴェルティメントを残しています。ホテルのラウンジでよくかかっていますので、ホテルへ立ち寄る機会があれば耳を傾けてみてください。

 少し華やいだ気分に浸りたいときには、セレナーデがあります。モーツァルトのセレナーデは13曲あり、13曲目の『セレナーデ第13番 ト長調K525』が、有名な「アイネ・クライネ・ナハトムジーク(直訳すると、一つの小さな夜の音楽)」です。

 飛行機の中など長い移動時間中に考えごとをしたいときなどには、マーラーやブルックナーも聴きます。

 マーラー作曲の『交響曲第5番 嬰ハ短調』第4楽章やブルックナーの『交響曲第8番 ハ短調』第3楽章は、宇宙規模の壮大な空間に現れる静かな音楽の進行が、ヒト一人のちっぽけな現世の悩みを堂々と、しかもゆっくりと払いのけながら進んでいくようで、とても勇気をもらえます。

 判断や決定ができないときには、いったん、そこから注意をそらして、こうしたクラシック音楽を聴いてみてください。案外と聴き終わったときにはすっきりとして、それまで悩んでいたのが噓のように判断・決断を下せることもよくあります。





💋クラシック大好き!歌のない器楽曲は特に、言葉に引っ張られないのが◎
 オーソドックスだがバッハ、モーツァルト、ベートーヴェンが◎多数持つ
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 鉄とアルミ 溶かさずたたいて接合 世界初 富山県産業技術開発センター 2105

2021-05-30 11:51:00 | 気になる モノ・コト

鉄とアルミ、溶かさずたたいて接合 世界初、県技術開発センター 高岡発、高い強度
  北国富山新聞より  210530

⚫︎特許を国際出願、次世代車に応用
 高岡市の富山県産業技術研究開発センターはアルミニウムや鉄などの異なる素材を溶かさず、ハンマーでたたいて接合できる世界初の技術を開発し、29日までに特許を国際出願した。
 一般的なプレス機で加工が可能で、高い接合強度を実現した。軽量化が求められる電気自動車(EV)など次世代車向けの部品や接合機の開発に向け、高岡発のものづくり技術を生かす。
 従来、鉄とアルミなど異なる金属同士の接合は溶接した部分が化学反応によってもろくなり、強度を高めることができない課題があった。
 同センターが今回、開発した技術は「スポット鍛接(たんせつ)法」と呼ばれ、化学反応部分の厚みを1ミリの100万分の1と極めて薄く制御でき、接合したい部分をピンポイントでつなぐことができる。

⚫︎ほかの金属も可能
 2枚の板状の金属に負荷する圧力や表面温度を調整し、検証したところ、加工速度は0.1秒以下と短時間で済む上、接合部分の高度は日本産業規格(JIS)の基準を大幅に上回った。アルミと鉄の組み合わせのほか、銅、マグネシウム、ニッケル、チタンなどの間でも高い強度で接合できることを確認した。

 一般的に溶接に使用される高価なガスなどが不要で、汎用(はんよう)的なプレス機で接合が可能となり、コスト削減にもつながる。
 将来的にEVや燃料電池車(FCV)の需要の高まりが予想される中、車のボディーや電極部品のほか、ドローンの搭載部品にも応用を目指す。

 開発を手掛けた県産業技術研究開発センターの山岸英樹主任研究員は「金属同士の接合の課題を解消した新技術はものづくりの変革につながる。たたいて接合するというシンプルさが特徴で、導入もしやすい」と話した。
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🦮動物と1対1 の武器無しでは戦えず!  210530

2021-05-30 03:06:00 | 🔟 番付色々🆚

「動物と1対1の武器ナシの戦い」で勝てると思ってる人、多すぎ。ネズミにすら勝てない理由教えます
  GIZMODO  より  210530   岩田リョウコ


⚫︎動物の倒し方、シミュレーションしてもやっぱりリアルでは勝てないんだって。

 動物と1対1で戦って勝てる! 人間はどうやら自分の戦闘能力を過大評価しがちというのが調査でわかりました。
 例えばアメリカ人の
6%があの巨大で獰猛なグリズリー(ハイイログマ)に勝てると回答。
8%がゴリラやゾウをやっつけられ、
14%がカンガルーを打ちのめせると…。
ライオンにも勝てると思っている人も8%いますし、
30%の人がワシをとっ捕まえられると思っています。
しかもすべての戦いの条件は武器ナシで、ですよ。いやいやいや。ドラマや映画のようにすべての動物に勝てると思っている人が断然多いようです。

 ここで回答しているみなさん、全員まちがってます。武器なしでは全部の戦いに負けるんですよ。相手がネズミであったとしても。一つずつ、説明します。

🐻グリズリー(ハイイログマ)
 グリズリー自身は人間と戦いたいわけじゃないんです。放っておけば草花、木苺、魚や虫などしか食べないすごく優しいクマたちですから。大きいのになるとその体重770kgほど。勝てると思います? 自分の10倍の敵に、素手で。

🦁ライオン
 ライオンは向こうから思いっきり向かってきますね。秒でゲームオーバーです。自分が気付く前に死んでるでしょう。

🐘ゾウ
 ゾウはトラックほどの大きさで、これまたそのトラックに巨大な牙2本とぶっとい足が4本ついてると想像してください。踏みつけられたら一発です。鼻で投げつけられても一発です。そして忘れがちなのが、ゾウの頭の良さ。武器を持たずに戦おうとする人間相手なんてゾウにとっては朝飯前です。

🦍ゴリラ
 ゴリラはとっても優しい動物で、人間と戦いたいなんてまったく思っていません。でも戦うことになれば、人間の両腕なんか一気に引きちぎっちゃいます。オスのゴリラの力の強さは人間の6倍。腕は2〜2.5m。あと、牙もあることをお忘れなく。

🐊クロコダイル
 どでかい口でパクリ、ただそれだけで人間に勝てます。

🐺オオカミ
 口の中にぎっしり生えた鋭い歯。ひと噛みで人間の体を引きちぎります。そして時速56〜64kmで追っかけてきます。オオカミの勝利。

🦘カンガルー
 カンガルーに勝てると思っている人、多すぎます。足には強くて大きな爪があって、キックで人間の内臓を引きずり出せますし、骨だって粉々にできます。カンガルーが戦わないという意思を見せてくれた時にだけ、人間にチャンスがあるくらいです。

🐵チンパンジー
 チンパンジーは強烈な攻撃性を見せることがあります。その強さは人間には理解できないほどで、力は人間の5倍の強さなんだそうです。大きな犬歯もあります。さらに木に登って上から飛びついてきます。武器ナシの勝負といいましたが、簡単な武器ならチンパンジーも使ってきますから油断できません。

🐍キングコブラ
 もし勝てたとしても、残念ですが噛まれてから15分ほどで全身に毒が回って死にます。負けます。キングコブラはひと噛みで強烈な神経毒を注入してきますから。

🐕大型犬
 ステーブン・キング原作の映画「クージョ」の鑑賞をおすすめします。簡単には勝てません。

🦅ワシ
 ワシは飛べるので空中から鋭い爪で襲ってきます。やめてと言ってもずっとしつこく攻撃してくるでしょう。くちばしも相当鋭いです。

🐕‍🦺中型犬
 大型犬と同じくらいの戦闘値です。勝てたとしても、中型犬に勝ったって誇れます?

🕊ガチョウ
 ガチョウをあまく見ないほうがいいですよ。とりあえず、こちらご覧ください。

🐈飼い猫
小さいジャガーみたいなもんです。人間なんかその気があればいつでも倒せます。ただご飯をくれる人を殺す意味がないので殺さないだけです。一緒に住んでるんですから、あなたの弱いところなんて全部把握されています。

🐀ネズミ
ペストで人がたくさん死にましたよね? ネズミがペストを流行させた原因だって長い間いわれてましたよね? 実はネズミのせいじゃなかったんですけど、それでもバイ菌いっぱいのネズミと戦いたいですか?



💋道具の無い人に勝ち目無し。納得
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🦖 ゴジラ キングオブモンスターズ 怪獣の設定と造形に迫る  控え

2021-05-30 00:57:00 | 📺 映画・TV ・スカパー視聴

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』怪獣大図鑑 ─ ゴジラ・モスラ・ラドン・キングギドラ、設定と造形に迫る
   THE RIVER編集部   より 210530

🎥「私たちが採用したのは、世界は彼らの所有物なのだという考え方。我々の方が外来種なのです」。

映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(2019)のマイケル・ドハティ監督は、怪獣たちを“タイタンズ”と呼び、あくまでも“古代の神々”として扱った。「古代人たちが両膝をつき、首を垂れてしまうような存在感にしたかった」というデザインには、東宝怪獣映画への愛情と、本作を独自の作品に仕上げようという熱意が見て取れる。

ゴジラ、モスラ、ラドン、キングギドラ。東宝が誇る人気怪獣は、いかにしてモンスターバース(モンスター・ヴァース)の世界に蘇ったのか。登場怪獣の振り返りとともに、造形に込められたこだわりを紐解いていきたい。

🦖ゴジラ
我らが怪獣王、ゴジラ。1954年『ゴジラ』では、ジュラ紀~白亜紀の海棲生物がビキニ環礁の核実験で住処を追われ、海上に出現したものではないかと推測された。その後の東宝映画では、ルーツは同じではあるが、原子実験によって巨大生物として変貌したものとも説明される。
 ハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』では先史時代から存在した巨大生物という設定に変更され、ビキニ環礁での核実験はゴジラの駆除が目的だったとされた。ゴジラはシリーズを通じて大きさが変化しており、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』でも前作の身長108.2メートル/体重9万トンから成長を遂げ、身長119.7メートル/体重9.9万トンという巨大化を果たした。

 ドハティ監督は「怪獣の優れたデザインの基本はシルエット。シルエットだけで区別が付くものでなければいけない」「鳴き声を聴いただけで、どの怪獣なのかが分かるようにすべき」との考え方から、怪獣の造形についてはオリジナル版を大切にしたアップデートを試みている。特にゴジラの造形には“シルエット主義”が顕著に表れており、前作の造形を踏襲しながら、“初代”である1954年版『ゴジラ』の背びれを採用。監督は「ゴジラの背びれは王冠のようなもの。大きく、美しい方がいい」と語っている。

 ちなみに鳴き声についても、監督は「怪獣たちは古代の神々である」という新設定を踏まえ、“それぞれの鳴き声には独自の由来がある”という発想で制作にあたった。今回は前作で聞くことができた咆哮をもとに、より1954年版に近い鳴き声に仕上げたという。

🦋モスラ
 ゴジラと並ぶ東宝映画の人気怪獣であり、『モスラ』シリーズのほか、『ゴジラ』シリーズへのゲスト登場は最多回数を誇る。本作では翼長244.7メートルという設定で、ゴジラをしのぐほどの巨大ぶりを見せる。本作では中国・雲南省の古代遺跡にて卵として発見された。
四大怪獣が登場する本作で、ドハティ監督が「一番大きな挑戦だった」と語るのがモスラの造形だ。過去の登場作品をすべてチェックし、蛾の研究にも取り組んだ末、監督が選んだのは、あくまでも“リアリティを感じられる怪獣”というアプローチ。鱗粉や発光という側面にも注目した。その一方、監督は「モスラは常に美しく、それゆえに他の怪獣よりも際立っていた。モスラは畏敬の念や驚き、美しさをもたらす」のだとも強調。“怪獣は古代の神々”というコンセプトから、「モスラが夜空を飛んでいると、まるで天使を見ているように思うんじゃないか」という発想も取り入れられた。

 本作ではゴジラやラドン、キングギドラと同じく、モスラも従来より巨大化し、より強い怪獣となっている。カマキリやハチなどもデザインの参考にされており、爪のように鋭い脚を持っているのだ。羽根に見られる眼のような模様は、“ゴジラの眼”をイメージしたもの。実際の蝶や蛾が、捕食者に対抗するための模様をもっていることを参考にしたという。もっとも東宝サイドは、「モスラは誰も殺さない」というルールを製作側にオーダー。監督も「モスラは善意の生物。彼女とゴジラは陰と陽、対極の存在です」と語った。
 ちなみに東宝映画へのオマージュとして、本作にはモスラにまつわる“双子”も登場する。東宝シリーズの「小美人」こそ直接言及されないが、モスラが繭から現れるシーンでは、チャン・ツィイー演じるチェン博士の双子の妹であるリン博士が登場(チャンの一人二役)。過去の写真には双子の姉妹がしっかり映っているので、お見逃しのないように。


🦅ラドン
 体長46.9メートル/翼長265.4メートル/体重3.9万トン。重量は軽いが、サイズはモスラよりも大きく、体温は1,200度にものぼり、「炎の悪魔」と呼ばれる。15年ぶりの映画登場となる本作では、メキシコのイスラ・デ・マーラの火山にて発見されている。

 ゴジラ・モスラ・キングギドラと比較しても“ラドンが一番好き”だと語るドハティ監督は、「昔のゴジラ映画ではラドンは勝ち目のない怪獣でした。常にサイドキック(仲間、相棒)のポジションだった」と言いつつ、「あらゆる面でラドンはゴジラよりも強い」と断言。「ラドンは上空を飛ぶだけで街を破壊できる。翼の生えた核兵器のようなもので、衝撃波やソニックブーム(音波)、風を起こして大きな被害をもたらすのです。他の怪獣にはない速さと凶暴性があります」とその強さを強調。「灰の中から生まれる炎のフェニックスの神話から要素を取り入れた」とまで言っている。

 しかし、ドハティ監督の描くラドンは少々くせ者だ。「ラドンの忠誠心がどこにあるのかは完全に分からない」「どちらかといえば悪いヤツ」と言い、「人間の倫理観をあてはめようとしてもうまくいきません。動物たちは我々と同じルールでは生きていない。もう少し複雑なルールのもとで生きているんです」と語っている。その戦いぶりはぜひ本編で確認してほしい。
 なお、デザインにあたっては“火山”のイメージが全面的に活かされている。皮膚は炎に強く、色も赤みを帯びているという設定だが、どうやらラドンの造形には東宝側からの細かいオーダーがあったそう。ドハティ監督も「ラドンには2本のツノに独特の形をした翼、鎧のような胸板が必要。具体的な要求のすべてに心から賛同しました」と話している。

🐲キングギドラ
 体長158.8メートル/体重14.1万トン、飛行速度は時速1018キロメートル。言わずと知れた東宝の人気怪獣であり、本作では南極にて凍結状態で発見され、モナークでは「モンスター・ゼロ」というコードネームで扱われている。宇宙から飛来した地球外生命体という設定で、自然の摂理によらない圧倒的な身体能力と戦闘能力、そして凶暴性を持つ。

 ドハティ監督はキングギドラを「ゴジラを脅かす存在。バットマンのジョーカーと同じ」と語り、圧倒的な強さと迫力にこだわった。デザインにあたっては、過去の登場作品を研究し、デザインの共通要素を見出していったという。「キングギドラは西洋のドラゴンとは違う。最初の段階から、西洋のドラゴンよりも東洋の龍に近づけるよう指示しました」「2本の尻尾と3つの頭がないキングギドラなんてありえない。適切なサイズのツノと、特別な形の翼も必要」。
 しかしながら、プロダクション・デザイナーのスコット・チャンブリスは「キングギドラは大変でした。現在の文化にはドラゴンがあふれ返っているので、最も退屈なものになるリスクがあった」と語っている。そこで採用されたのが、3つの頭部に異なる個性を与えるという試みだ。監督いわく「中央の頭が司令塔、長男のようで一番まじめ。左側の頭は攻撃的でしつこく、右側の頭は周囲に好奇心を持っている。あらゆる意味で三つ子のような存在」。凶暴だがどこか愛嬌がある様子は、ぜひ本編で確かめてほしい。

 なお、本作に登場する怪獣は主にCGで描かれているが、キングギドラの頭部はそれぞれ3人の俳優がモーションキャプチャーで演じている。ドハティ監督はキングギドラを生き物としてリアルに表現するため、物理的に3人を縛って撮影に臨んだ。撮影現場では中央の頭が「イチ」、右側の頭が「ニ」、左側の頭が「サン」と呼ばれており、なぜか左側の「サン」には「ケビン」という別名もあったという。

 Reference: THE RIVER過去記事(1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8)
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