日本語おもしろ発見

日々の生活から

「月9」主題歌における語彙調査

2012-08-03 16:03:41 | 研究演習2012
要旨
 「月9」主題歌の歌詞に着目し、語彙調査を行った。伊藤(2001)の「1970年以降日本語の歌詞の中に英語の単語やフレーズをいれる傾向が次第に増加してくる」という考察をもとに、歌詞に含まれる外国語の割合をみることで時代比較を行った。調査対象は「月9」(毎週月曜日21:00~21:54 フジテレビ系列)の主題歌で、1987年4月から2011年までドラマ枠として放送されたものとする。「月9」を調査対象に選んだのは、主題歌に起用された曲の多くは大ヒットを記録し、特にCDが爆発的に売れていた90年代は多数がミリオンセラーになった。社会現象になったドラマ等もあり、「月9」はその時々の時代背景を表すと考えたからである。
 伊藤(2001)に「1970年以降日本語の歌詞の中に英語の単語やフレーズをいれる傾向が次第に増加する。」とあるように、外国語の使用率は時代が経つにつれて増加すると予想したが、本研究ではそのような調査結果は得られなかった。また外来語より外国語の割合が比較的高く、歌詞はほぼ和語でなりたっている。また、高頻度語彙を挙げると、主題歌売り上げ枚数のトップ10では「君-52」「僕-18」「あの-17」「あなた-11」「会う-10」「心-9」「夢-9」「時-8」「誰-7」「いつも-6」が高頻度語彙トップ10であった。高頻度語彙においては時代が進むにつれて「君」「僕」が圧倒的に増えており、時代による変化がうかがえた。また、第3位の「あの」については小田和正「ラブ・ストーリーは突然に」において多くつかわれていたため、高頻度語彙とは決定しがたい。

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競走馬の命名における語種調査-外来語の造語性に関して

2012-08-03 16:00:39 | 研究演習2012
〈要旨〉

 現代において、外来語は様々な場面で使用され、日本語の語構成の中で重要な位置を占めている。その外来語に関して林慧君氏は『外来語成分の造語をめぐって』(2006)の中で「外来語の中にはある特定の語しか構成しないものがある」とした。その法則が競走馬の名前という一般とは別のものでも適用されるのかを調査した。
 また、競走馬の名前にどのような語種が使用されているのかも興味をもったので調査を行った。結果、外来語が多く用いられる傾向が見られたので、競走馬の命名においては、外来語の造語性が高くなる事がわかった。また、ある特定の語にのみ法則を無視した結合が見られることが分かった。

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