「敵討ちを装った謀反ではなく、謀反を装った敵討ち
に御座います。」と呟く義時
たまたま頼朝の替わりに寝所で寝ていた工藤祐経が殺
されただけで、謀反ではないと言う事なのでしょうか
曽我兄弟は頼朝の寝所に祐経が寝ているのを知ってい
た事になります。
物も言いようですが、騒ぎを大きくしたくないと言う
義時の思いも感じられますね
流石は三谷脚本、普通のドラマとして曽我兄弟の仇討
ちを描く筈がありません。
まるで古畑任三郎のトリックを見ている感じがしたの
は僕だけでしょうかね![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kuri_3.gif)
それにしても…
単なる敵討ちではなく、謀反の臭いがプンプンします
よね![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/baikin_2.gif)
曽我兄弟だけでは頼朝の寝所迄は辿り着ける筈があり
ません。
誰かの手助けが無ければ……
「鎌倉殿は天に守られておられます。」と義時。
「いつも天の導きを感じたが、昨日は何も聞こえなか
った。」と頼朝
何となく死期が近づいて来た感を醸し出していました
よね
死が近づくと疑心暗鬼が増幅するものなのでしょうか?
頼朝による次の粛正の対象は範頼のようです![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_shock1.gif)
曽我事件の発端は伊東祐親による傍若無人な振舞です
祐経の父・祐継の遺言により祐経の後見人に指名され
たのが祐親だったのです![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_please.gif)
後見人だからといって何をしても良い訳ではありませ
ん。
祐経が京に行っている間に伊東の領地を簒奪
有ろう事か、祐経に嫁いでいた自分の娘を勝手に離縁、
土肥遠平に嫁がせてしまったのです![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_5.gif)
祐経でなくても怒り心頭に発する出来事です![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_7.gif)
踏んだり蹴ったりとはこの事ですね。
当然の如く祐経は祐親殺害を計画し実行に移します![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaminari.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaminari.gif)
祐親は討ち漏らしますが息子・河津祐泰を殺害。
殺された祐泰の子供が曽我十郎・五郎です。
個人的には祐経に同情的な僕ですが、負の連鎖なの
でしょうか?恨みは形を変え続く物なのでしょうね![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_ang.gif)
兄弟は母の再婚相手の曽我を名乗っていますが、父
殺害の恨みを待ち続けていたのか、それとも…誰か
に焚きつけられていたのか?
曽我兄弟を裏で操っていたのは北条時政だとも言わ
れています
祐経暗殺で終わっていれば別ですが、その後、頼朝
の寝所まで襲っているところを見ると、誰かが兄弟
を動かしたいたのは間違いなさそうです
時政が一番怪しいのですが、この時期、時政が頼朝
を殺すメリットが感じられません。
一番恩恵を得られたのは誰か…………比企義員……
頼朝亡き後、頼家が将軍になれば乳母父として権力
を得る事が出来ます
暗殺に巻狩りを選んだのも頷けます。
頼家のお披露目が済んだ後なので、すんなり二代将
軍へと継承出来た可能性が高そうですものね
仮に時政が犯人だとすれば、必ず次の将軍を用意し
ていた筈です。
しかし、この時期、頼家以外の将軍候補はいません
し、いたところで御家人達のコンセンサスを得るの
はかなり難しい政治状態だった筈![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kuri_5.gif)
もう一人、範頼がいます。
その性格からか?御家人達からもかなり人望があっ
たみたいですね![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/fuki_suki.gif)
政治の変化について行けず置き去りにされた古参の
御家達の不満を背景に次期鎌倉殿として祭り上げら
れても不思議有りません
事件後、大庭景能・岡崎義実や範頼の家人・原小次
郎も追放されているところを見るとかなり可能性が
高そうですね
何れにしても、今まで経験した事のない権力の魔物
に侵され始めている御家人達の争いは、まだまだ続
きそうです![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kuri_5.gif)
ところで
頼朝と祐経は似た様な境遇ですよね
祐親の娘でもある妻を奪われ、別な男に嫁がされて
います。
後に、頼朝が祐経を取り立て側近くに置いたのはこ
の辺りに原因が有るのかも知れませんね。
祐経は武芸は勿論、歌舞音曲にも優れ、特に鼓の腕
前はプロ級だとも言われています
無骨者だらけの御家人の中で、朝廷との関わり合い
にも通じていた祐経は頼朝に何かと重宝されたよう
です。
伊東祐親が祐経の領地を奪ったのも、自分の息子達
に比べ能力が高かった祐経に嫉妬していたのかも?
将来的には自分の領土も祐経に奪われるのかも?と
思っても不思議有りません
と考えると、この時代の揉め事の全ての原因は土地
だったと断言出来ます![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/v.gif)
最大の敵は近くの身内と言う事なのでしょうかね?