森喜朗元首相の「愚民思想」は日本の民主主義を崩壊させてしまう

2006年12月06日 22時03分49秒 | 政治
◆森喜朗元首相という「金満政治家」は、どこまで国民・有権者をバカにしているのだろうか。読売新聞の12月6日付朝刊「政治面」(4面)の「造反復党インタビュー」(聞き手・鈴木雄一)という「囲み記事」のなかで、こう発している。
「自民党の各議員が日常の政治活動や国会活動を一生懸命していれば、傷は自然に癒える。かさぶたと同じで、いつまでも、かいているから、血が出る。しばらく砲ってけば、薬をつけなくても治る。感情的なしこりを残さないことだ」
◆森首相が言う「傷」とは、「刺客」を送り込まれた議員が心身ともに負った「傷」のことを言っているようである。
「感情的なしこりを残さないことだ」と言っていることから、そう解釈できる。
そのために「予備選で公認候補調整を」行うことを提案している。「造反復党組」と「刺客」との関係において「しこり」を残さないための調整方法として森元首相は、「勝った方が小選挙区、負けた方が比例選に回ればすっきりする」と言い切っている。
◆これらの発言からはっきりしてくるのは、森元首相が、国民・有権者の方に全く目を向けていないということである。
 今回の安倍首相の「造反組復党決定」によって最も大きくかつ深い「傷」を負っているのは、国民・有権者であることに思いを寄せようとしていない。
 国民・有権者が受けている「傷」が、時間が経てば自然に癒えるとでも本気で思っているとしたら「大バカ」である。
◆それは、平成13年7月の参議院議員選挙を前にして、国民・有権者に対して「寝ていてもらった方がよい」と発言して、マスコミからもひんしゅくを買った。このことを国民・有権者は今でも決して忘れていない。今でもしっかりと覚えているのである。
◆もともと森元首相は、政治思想も理念もなく、国家ビジョンも戦略も持たない単なる「寝わざ師」にすぎない。舞台裏でコソコソ調整・工作を行ってきたいわゆる「国対族のドン」であるから、深みのある発言も歴史に残るような名言も口にしたことは一度もない。口から発せられるのは、インテリジェンスを欠いた不見識なバカな発言や暴言ばかりであった。
◆そのきわめつけが今回の発言とも言える。それでも強いて「思想」があるとすれば、この金満政治家の頭の中にあるのは「愚民思想」である。
 国民・有権者をコケにするようなバカな発言をいつまでも許していると、日本の民主主義は根底から腐ってしまい、崩壊してしまう。
「国家の柱」の一つである民主主義を腐敗させる「白アリ」は一刻も早く駆除しなくてはなるまい。
◆しかし、これに同調し、持ち上げている読売新聞はやっぱり三流の「イエロー新聞」である。 
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安倍首相の「造反組復党」決断を是認する読売新聞の赤座弘一編集委員の論調は時代を逆戻りさせる暴論である

2006年12月06日 00時10分55秒 | 政治
◆読売新聞の12月5日付朝刊の「政治面」(4面)に、赤座弘一編集委員が「勢力結集で政策実現を」というタイトルで「郵政造反組の復党問題」を取り上げている。赤座氏は自民党結党以来51年の歴史を振り返り、主流反主流の激しい党内抗争を繰り返してきたことに触れ、「造反者の離党・復党は、この党では珍しくない」として、今回の復党を是認するかのような論調を展開している。そのうえで「もっとスムーズに復党させてもよかったのではないか」と主張している。
 ◆だが、この論調は、中選挙区制度下での派閥政治を是認する上で成り立つ見解であり、小選挙区制度の下では成り立たない時代錯誤の見解である。「自民党をぶっ壊してでも変える」と啖呵を切り、多くの国民をその気にさせて清き一票を投じさせた有権者の期待を平気で裏切っても構わないというような暴論でもある。
 ◆そもそも小選挙区制度の下では、中選挙区制度のときのような5大派閥による政権のタライ回しは通用しなくなっていることについての認識が根本的に欠如している。改めて言うまでもなく、いまは、まがりなりにも「二大政党政治」の時代である。あえて言うなれば゛「旧福田派自民党」VS「旧田中派民主党」の様相を呈しているのであって、自民党内で派閥抗争の結果、「挙党体制」を組んで政権を樹立するような時代ではもはやない。このため自民党も従来のような「鵺」的な存在ではあり得なくなっている。
小選挙区制度の下では、党総裁の強いリーダーシップにより、個々の議員は、単なる「手駒」にすぎず、総裁の意向に反した行動は取れない。英国型の選挙区制度では、候補者がどこの選挙区から立候補するかは、党首の判断で決まる。ましてや選挙区の世襲は許されていない。これに対して、日本は、完全な英国型に移行する途中経過の段階にある。
 ◆従って、日本の政治を逆行するのを是認するかのような赤座氏のような論調は、過去の亡霊を呼び起こす「反動的そのもの」と言っても過言ではない。安倍首相の今回の決断は、国民有権者の方ではなく、党内だけを向き、自らの「墓穴」を掘るようなものであり、それに賛美を送るような論調は、皮肉な受け止め方をすれぱ、安倍政権を「10か月の短命政権」に終わらせたいという陰謀さえ感ずる。
コメント (2)
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