福田康夫さん、「認知症」を楽しんでいる暇はないぞ!

2007年10月03日 23時13分25秒 | 政治
◆福田康夫首相の所信表明演説に対する与野党の代表質問が10月3日、衆議院本会議場で始まった。福田首相の所信表明演説は、「認知症」ではないかと思われるほど中身のない空虚な響きでしか聞こえなかったので、民主党の鳩山由紀夫幹事長と長妻昭衆議院議員の質問は、キリで注すような鋭さがあった。これに対して、自民党の伊吹文明幹事長が政治資金問題を質問していたのには思わず苦笑してしまった。「あの問題は一体どうなったのか」と改めて聞きたいくらいだった。
◆政府は、海上自衛隊によるインド洋での給油の「目的外流用疑惑」について、「相手国の軍事機密」を理由に曖昧な説明をしているのだが、これをいい加減なままに放置していると、日本は再び「いつか来た道」を歩む危険があることをすべての国民が、警戒すべきである。関東軍が起こした「満州事変」、その後の「日中戦争」という悪夢を想起せざるを得ない。軍隊というものは、海外に派遣された場合、その習性として「勝手な軍事行動」に走りたがるものであるからである。「まさか、いまの自衛隊がそんなことをするはずはない」と思い込んでいると知らず知らずのうちに、大変なことが起きないとも限らないのである。
◆おそらく、だれも信じがたいことであろうが、はっきり言って、自衛隊は、いざというときに、「憲法状態」が一瞬のうちに消えてなくなると考えている。最低限、「超法規状態」になると想定して日ごろ訓練している。海上自衛隊幹部候補生学校で訓練を受けたことのある私が言うのであるから間違いない。
だからこそ、福田首相も町村官房長官も、高村外相、石破防衛相も「認知症」を楽しんでいる暇はないのである。しっかりシビリアン・コントロールを行い、自衛隊の手綱を握っていなくてはならない。防衛省の守屋武昌前事務次官が、「後任の次官人事」をめぐって小池百合子前防衛相を差し置いて、首相官邸に直訴しにきたことを思い出すべきである。
◆福田康夫首相の誕生で、日本の「老害政治」は、ますます深刻度を増してきた。福田首相は71歳、安倍晋三前首相は53歳なので、18歳も高齢化したことになる。若い安倍前首相の突然の退陣で小躍りしたのは、自民党の山崎拓、加藤紘一、伊吹文明、古賀誠、谷垣禎一、額賀福志郎ら、いわゆる「中二階」といわれるベテラン政治家たちだった。
「世代交代」が一気に進み、ネグレクトされた「中二階」は、意気消沈し、雌伏を余儀なくされていたのだが、この「重し」が取れたのを奇貨として、我先に高齢の「福田康夫支持」、に走り、福田政権を樹立させ、かくて日本の政治は、「古い文化」の「老害政治」に逆戻りした。
この結果、前途に「希望」を持てない若い世代のエネルギーが、自民党政治を終焉させるマグマとして噴出する可能性が高まってきている。
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コメント (1)
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