[レシピ] ブログ村キーワード
今くらいの時期になると、思い出すことがあります。
思い出す、と言っても、数年前の話で、思い出す夏を今現在として何度も過ぎているわけではないのですが、私にとっては忘れえぬ出来事であり、おそらくこれから先の夏にも思い出し続けるだろう、と思っている話です。
その知り合いの彼は、家も近く、幼稚園は同じ。
小学校、中学校は別々でしたが、高校になってまた同じ高校でした。
彼は理系、私は文系、だったこと、
クラスも同じになることもなかったこと、
もあって、あまり話す機会はなかったのですが、それでも何かで集まったりして顔を合わすこともあったので、お互いそれなりに知っていた、という感じでした。
そして高校3年、大学受験を控えて、たまたま彼とは同じ大学を受験することになり、対策授業や模試で、これまでになくよく会うようになっていました。
まぁ、とはいっても、別にどちらも積極的に話す、親密になる、ということもなく、ただ気づいたらいる、といった感じの毎日でした。
で、受験。
彼はものすごく優秀だったので余裕で合格し、
私は間違って合格し(笑)
同じ大学に通いました。
それからは、科類もまったく違ったので、めったに会うことはなく、まれにキャンパスで見かけると、
「あ…」
と軽く挨拶をするくらいで。
知り合いも知り合い、知っているうちにも入らないくらいの付き合いだったのですが、なにぶん同じ高校から同じ大学に通っているのは両手で十分に事足りるほどだったので、なんとなく数少ない知り合い、つながりのある人のひとり、という気がしていました。
そして、一年たち、最近見かけないなぁ、と思っていた夏。
彼が宇宙関係の仕事を目指している、という話を風の噂に聞きました。
彼の家はお医者さんだったので、彼もそういう道に行くのかな?
でももっと研究とかやりそうだな、
と、思っていたので、まったく違う、宇宙関係、という話に驚きましたが、なんでも、見えている世界に対する対応に迫られるだけのような、疑問の限定されている医学のような世界より、もっと分からないことにあふれている世界におもしろさを感じ、身を投じてみたくなったのだとか。
どうにも手のつけようがない問題にこそ、生き生きと取り組んでいた彼らしいな、と思いました。
叶うかどうかはわからないけれど、がんばって欲しい、かげながら応援したい。
そんな気持ちを持っていました。
そして、そののち、本当に宇宙系の研究室に入ったという話を聞き、応援しつつも、正直、どこかで現実になるとは信じられない、という気持ちも持っていたため、本当に驚きました。
そして、彼が本気なのだということに改めて気づき、スゴイ人と知り合いだったんだなぁ…と改めて思ったりして。
なんとも気楽な感想を持っていたのです。
ところがそれからいくばくも立たず、彼が学校を休学している、ということを知りました。
原因は、癌の発見でした。
若いだけに進行が早く、あまりよくない状況だ、ということも聞きました。
なんで?
なんでこんなことがあるのだろう?
天才過ぎる人にはこれほどの試練さえ与えられてしまうのか?
どうして?どうして?
こんなことって…
と、本気で思いました。
でも、彼が一番、どうして自分が?
と、思っていたと思います。
夢を見つけ、それが軌道に乗り始めた、まさにそのときに。
だけど、彼は逃げなかった。
必死に病気と闘っていました。
そして、月日が流れ、次の夏。
どうなったのかココロの端で心配していたところへ、ついに乗り越え、奇跡的に回復した、といううれしいニュースが飛び込んできました。
でも、大学は辞めた、というのです。
当然戻ってくる、と思っていたので驚きました。
なぜやめたか、
彼をよく知る人に聞いたところによると、
自分が患者という立場になってはじめて、結局決まりきった処置を繰り返しているだけ、もうおもしろみもやるべきこともない、そう思っていた医学の世界に、まだまだやれるべきことはある、こう感じなおした自分だからこそ、今以上にできることはあるのではないか、そう感じて、やはり親にも進められていたであろう医学の道を、再び志す、ここで生きていこう、と決めた、という話でした。
次の春には別の大学の医学部に合格したそうです。
それから彼のことは何も聞いていません。
ひょっとすると再発も抱えているかもしれないし、なにが起きているかはわからない。
だけど、きっと彼なりにいっぱいいっぱい考えた上で、選択した自分の道を、ひとつひとつ精一杯、輝いて生きているに違いない、と信じています。
彼よりずっと恵まれた環境にありながら、なにもできていない、
全然大人になれていない自分だけれど、
そんな自分も投げ出さないで、一歩ずつ生きていくことだけは私も貫きたい、それくらいはできなきゃ恥ずかしい。
そう思わせてくれた彼にも感謝したい。
蝉の鳴き声が響き始め、夏のにおいを感じながら、そんなことを思いました。
今日のレシピです
・鰈のムニエル 青しそクリームソース …①
・きのこと生ハムの和風サラダ …②
・夏野菜の炒め煮 ココナッツミルク風味 …③
①の作り方
1 青しそはさっとゆでる。ほうれん草もゆでる
2 1の青しそとほうれん草少々、ヒュメドポワソン(なければ水)をミキサーにかける
3 2に塩とバター、オリーブオイルを加え、さらにまわして乳化させ、ソースとする
4 鰈は塩こしょうをして、多めの油でソテーする。油をかけるようにしながらじっくりと焼いていく
5 器に3のソースを全体にしいて、焼きあがった鰈をのせ、細く切って氷水に放した人参とセルフィーユをのせて飾る
②の作り方
1 シメジなど好みのきのこをさっとゆでる
2 醤油、めんつゆ、オリーブオイル、レモン汁、胡椒、ディジョンマスタードをあわせたドレッシングを作り、1のきのこを漬け込む
3 きゅうり、赤たまねぎは細かな角切りに刻む
4 漬け込んだきのこと3、生ハムをあわせる
5 レタスをしいた器に4を盛る
③の作り方
1 かぼちゃとなす、ズッキーニを角切りにする
2 スライスしたにんにくをオリーブオイルで炒め、香りが出てきたら1の野菜類を入れていためる
3 塩をし、ココナツミルクを加えて炒め煮にする
4 水分がなくなって全体がしんなりと煮えたら出来上がり
5 器に盛って、輪切りのたかの爪を飾る
今日は昨日から一転、暗い話になってしまいましてスミマセン
根がネガティブなもので…(笑)
夏もぱぁぁ~っと夏☆になれない私です(^^ゞ
ま、そんな私もキライじゃないか、と思っているので
お許しください。
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コメントも大歓迎☆
昨日はたくさんお寄せいただいてありがとうございました♪
これからもどうぞよろしくです~
今くらいの時期になると、思い出すことがあります。
思い出す、と言っても、数年前の話で、思い出す夏を今現在として何度も過ぎているわけではないのですが、私にとっては忘れえぬ出来事であり、おそらくこれから先の夏にも思い出し続けるだろう、と思っている話です。
その知り合いの彼は、家も近く、幼稚園は同じ。
小学校、中学校は別々でしたが、高校になってまた同じ高校でした。
彼は理系、私は文系、だったこと、
クラスも同じになることもなかったこと、
もあって、あまり話す機会はなかったのですが、それでも何かで集まったりして顔を合わすこともあったので、お互いそれなりに知っていた、という感じでした。
そして高校3年、大学受験を控えて、たまたま彼とは同じ大学を受験することになり、対策授業や模試で、これまでになくよく会うようになっていました。
まぁ、とはいっても、別にどちらも積極的に話す、親密になる、ということもなく、ただ気づいたらいる、といった感じの毎日でした。
で、受験。
彼はものすごく優秀だったので余裕で合格し、
私は間違って合格し(笑)
同じ大学に通いました。
それからは、科類もまったく違ったので、めったに会うことはなく、まれにキャンパスで見かけると、
「あ…」
と軽く挨拶をするくらいで。
知り合いも知り合い、知っているうちにも入らないくらいの付き合いだったのですが、なにぶん同じ高校から同じ大学に通っているのは両手で十分に事足りるほどだったので、なんとなく数少ない知り合い、つながりのある人のひとり、という気がしていました。
そして、一年たち、最近見かけないなぁ、と思っていた夏。
彼が宇宙関係の仕事を目指している、という話を風の噂に聞きました。
彼の家はお医者さんだったので、彼もそういう道に行くのかな?
でももっと研究とかやりそうだな、
と、思っていたので、まったく違う、宇宙関係、という話に驚きましたが、なんでも、見えている世界に対する対応に迫られるだけのような、疑問の限定されている医学のような世界より、もっと分からないことにあふれている世界におもしろさを感じ、身を投じてみたくなったのだとか。
どうにも手のつけようがない問題にこそ、生き生きと取り組んでいた彼らしいな、と思いました。
叶うかどうかはわからないけれど、がんばって欲しい、かげながら応援したい。
そんな気持ちを持っていました。
そして、そののち、本当に宇宙系の研究室に入ったという話を聞き、応援しつつも、正直、どこかで現実になるとは信じられない、という気持ちも持っていたため、本当に驚きました。
そして、彼が本気なのだということに改めて気づき、スゴイ人と知り合いだったんだなぁ…と改めて思ったりして。
なんとも気楽な感想を持っていたのです。
ところがそれからいくばくも立たず、彼が学校を休学している、ということを知りました。
原因は、癌の発見でした。
若いだけに進行が早く、あまりよくない状況だ、ということも聞きました。
なんで?
なんでこんなことがあるのだろう?
天才過ぎる人にはこれほどの試練さえ与えられてしまうのか?
どうして?どうして?
こんなことって…
と、本気で思いました。
でも、彼が一番、どうして自分が?
と、思っていたと思います。
夢を見つけ、それが軌道に乗り始めた、まさにそのときに。
だけど、彼は逃げなかった。
必死に病気と闘っていました。
そして、月日が流れ、次の夏。
どうなったのかココロの端で心配していたところへ、ついに乗り越え、奇跡的に回復した、といううれしいニュースが飛び込んできました。
でも、大学は辞めた、というのです。
当然戻ってくる、と思っていたので驚きました。
なぜやめたか、
彼をよく知る人に聞いたところによると、
自分が患者という立場になってはじめて、結局決まりきった処置を繰り返しているだけ、もうおもしろみもやるべきこともない、そう思っていた医学の世界に、まだまだやれるべきことはある、こう感じなおした自分だからこそ、今以上にできることはあるのではないか、そう感じて、やはり親にも進められていたであろう医学の道を、再び志す、ここで生きていこう、と決めた、という話でした。
次の春には別の大学の医学部に合格したそうです。
それから彼のことは何も聞いていません。
ひょっとすると再発も抱えているかもしれないし、なにが起きているかはわからない。
だけど、きっと彼なりにいっぱいいっぱい考えた上で、選択した自分の道を、ひとつひとつ精一杯、輝いて生きているに違いない、と信じています。
彼よりずっと恵まれた環境にありながら、なにもできていない、
全然大人になれていない自分だけれど、
そんな自分も投げ出さないで、一歩ずつ生きていくことだけは私も貫きたい、それくらいはできなきゃ恥ずかしい。
そう思わせてくれた彼にも感謝したい。
蝉の鳴き声が響き始め、夏のにおいを感じながら、そんなことを思いました。
今日のレシピです
・鰈のムニエル 青しそクリームソース …①
・きのこと生ハムの和風サラダ …②
・夏野菜の炒め煮 ココナッツミルク風味 …③
①の作り方
1 青しそはさっとゆでる。ほうれん草もゆでる
2 1の青しそとほうれん草少々、ヒュメドポワソン(なければ水)をミキサーにかける
3 2に塩とバター、オリーブオイルを加え、さらにまわして乳化させ、ソースとする
4 鰈は塩こしょうをして、多めの油でソテーする。油をかけるようにしながらじっくりと焼いていく
5 器に3のソースを全体にしいて、焼きあがった鰈をのせ、細く切って氷水に放した人参とセルフィーユをのせて飾る
②の作り方
1 シメジなど好みのきのこをさっとゆでる
2 醤油、めんつゆ、オリーブオイル、レモン汁、胡椒、ディジョンマスタードをあわせたドレッシングを作り、1のきのこを漬け込む
3 きゅうり、赤たまねぎは細かな角切りに刻む
4 漬け込んだきのこと3、生ハムをあわせる
5 レタスをしいた器に4を盛る
③の作り方
1 かぼちゃとなす、ズッキーニを角切りにする
2 スライスしたにんにくをオリーブオイルで炒め、香りが出てきたら1の野菜類を入れていためる
3 塩をし、ココナツミルクを加えて炒め煮にする
4 水分がなくなって全体がしんなりと煮えたら出来上がり
5 器に盛って、輪切りのたかの爪を飾る
今日は昨日から一転、暗い話になってしまいましてスミマセン
根がネガティブなもので…(笑)
夏もぱぁぁ~っと夏☆になれない私です(^^ゞ
ま、そんな私もキライじゃないか、と思っているので
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