新古今和歌集の部屋

新古今和歌集聞書下巻 雑歌上 定家 大内花見

 

              定家

春を經てみゆきに馴るゝ花のかげふり行身をも哀とや思ふ

春を經て年毎に馴ぬる我身の老おとろへたる姿を花はあは

れとや思ふらんとよめる。哥なれども下の心は花を天子にたとへ

奉りて我先祖高官に侍りし中にも釋阿四代までの師徳

にまいりたる其子の●ながら中納言にて老果ぬる事を不

便とおぼしめされよと歎きたる哥ぞかし。誠に有心体也。

 
※出典不明。
 
 

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