鴨長明 ○詠れば千々にもの思ふ月に又わが身ひとつのみねの松風 ちゝとはかぎりなきことをいふなり。本哥は我 身ひとつの秋にはあらねど秋は悲しきと い...

　 　 　 　 　 　 　　　　　　　　　　　　　　寂蓮法師 ○月は猶もらぬ木のまも住よしの松をつくして秋風ぞふく 住よしの松はいかにも木ふかくして月のもる ...

　 　 同 ○ふかゝらぬ外山の庵のね覚だにさぞな木の間の月　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　はさびしき さぞなとはさふぞなり。外山はちかき山なり。こゝ...

　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　　　　　　　　　　　　　　　同 ○ときしもあれ古郷人は音もせでみ山の月にあき風　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...

。思 　　　　　　　　　　　　摂政殿 ○古郷のもとあらの小萩さきしよりよな／＼庭の月ぞ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　うつろふ うつろふと云詞字により...

秋のよの月さゑたるを見るに遠山万里の更行 有さま只雪のふりつみたるがごとし。更に月 とも雪とも分ぬよしなり。思ひぞあへぬとは てんざんずわきまへいづれのとしのゆき　かつほ...

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　たかまど　　　まと廿二三日比を下弦と云り。高円山を的によみ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　なせり。 　　　　　...

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　たかまど　　　まと廿二三日比を下弦と云り。高円山を的によみ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　なせり。 　　　　　...

○ながめ侘ぬ秋より外のやどもがな野にも山にも月や　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　すむらん 本哥さびしさに宿を立ち出てながむればいづくもおなじ秋の　　...

つきせぬおもしろさに又この末にはいかなる おもしろき事ぞあらんとなり。いかなる風とは いかやうなる風流の事か侍らんといふ事なり。 　　　　　　　　　　　　慈圓 ○いつま...