
美濃の家づと 四の巻 恋歌四1
恋哥四 題しらず 後徳大寺左大臣 うき人の月は何ぞのゆかりぞとおもひながらもうちながめつゝ めでたし。 二三句...

美濃の家づと 四の巻 恋歌三6
殷富門院大輔 何かいとふよもながらへじさのみやはうきにたへたる命なるべき めでたし。 人のつれなきまゝに、死なばやと思ふにつき て、又...

美濃の家づと 四の巻 恋歌三5
定家朝臣 歸るさの物とや人のながむらんまつよながらのあり明の月 めでたし。 我はまつ夜ながらに、むなしく明ゆく 此有明の月を、よその人は、思ふ人...

美濃の家づと 四の巻 恋歌三4
長明 たのめおく人もながらの山にだにさよふけぬれば松風の聲 だにといへるにて、戀の哥となれり。...

美濃の家づと 四の巻 恋歌三3
水無瀬戀十五首哥合に夕戀 摂政 何故と思ひもいれぬゆふべだにまち出しものを山の端の月 待出しとは、此哥にては、わざ...

美濃の家づと 四の巻 恋歌三2
二條院の御時暁かへりなむとする戀といふことを 其院讃岐 明けぬれどまだきぬ/"\になりやらで人...

美濃の家づと 四の巻 恋歌三1
戀歌三 百首哥に 式子内親王 あふ事をけふまつがえの手向草いくよしをるゝ袖とかはしる 本歌万葉一に、...

美濃の家づと 四の巻 恋歌二7
定家朝臣 年も經ぬいのる契ははつせ山をのへのかねのよそのゆふぐれ 二の句以下めでたし。詞もめでたし。 下句、尾上の鐘 なる故に...

美濃の家づと 四の巻 恋歌二6
冬恋 定家朝臣 床の霜まくらの氷きえわびぬむすびもおかぬ人のちぎりに きえわびぬとは、身も心もきゆるごと...

美濃の家づと 四の巻 恋歌二5
摂政家百首哥に 高松院右衛門佐 よそながらあやしとだにも思へかし戀せぬ人の袖の色かは 百首歌に 式子内親王 夢にても見ゆらむ物をなげ...