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戦前に在住していた島民が、戦後の小笠原返還後も故郷に帰ることが許されていない硫黄島についての情報発信をいたします。

南島 2008(1)

2009年03月18日 | 硫黄島・小笠原村
2008年の6月の、硫黄島墓参帰島の行きと帰りに寄った
小笠原村父島についてのことを、年が明けて春も近づいた今頃になって、
書いています。すいません。

行きの父島では、釣りと、レンタル・スクーターで島内を
回った様子は、お伝えしました。

硫黄島での一泊二日を終えた帰りの父島では、
2007年にも参加したのと同じ
PAPAYAの「出港前の半日コース
ドルフィンスイム&ウォッチング 南島上陸 兄島海中公園」に参加しました。
もう1度、南島を見たかったし、2008年が初の父島の同行者二人もいたからです。

南島に向かうまでのドルフィンスイム、
私は、泳ぎが苦手なので、パパヤ号船上から、シャッターチャンスを狙いました。
パパヤ号船長は、双眼鏡でイルカを探し、トランシーバーで、
三日月山展望台から探しているスタッフ(「スクーターで父島ツアー」の
記事で報告したドルフィン・ウォッチをしているスタッフの人)の報告を
受けながら、船をイルカの群れに近づきます。
イルカの動きが速いので、なかなか、イルカがちょうど近くに
いる時に、泳ぐ人たちが船尾のタラップから海中に入るタイミングを
合わせるのが、大変そうでした。


それから、
1日に上陸できる観光客の人数を制限している南島に、さめ池付近から上陸しました。昨年より近くから、ネムリザメ(ネムリブカ)たちを見ることができました。
その後の歩いたコースも前年の参加の時と同じでしたが、

砂浜の様子が違っていました。コンダクターの方から、
「木の棒が浜に立っているのは、ウミガメが上陸して産卵した場所で、
卵があるので、近づかないように。」との注意がありました。
あちこちに、卵の場所を示す棒が立てられていました。
母親ガメが砂浜を這った後も残っていて
上がってきて産んだばかりだということでした。

ここから、多くの子亀が、卵から孵ってすぐ近くの海まで歩いて、
大きくなったら、また、ここに戻ってきて産卵する様子が
目に浮かぶようでした。

ウミガメが産卵できるきれいな砂浜という環境が
残っている南島。
産まれた、子供たちが産卵に戻ってくるまで、
同じままの、美しい砂浜の環境を残さないといけません。

地元の方々が、細心の注意を払ってのエコツーリズムで、
私たちを美しい南島に連れて行って案内してくれています。

野生のヤギの被害で、植生が乱れたことがあったそうです。

写真は、南島の扇池の前の浜、卵の場所を示す棒があります。
海の方に向かって歩いている方は、
写真の後姿だけでも、ただ者ではない様子が伝わると思いますが、
父島在住の
硫黄島民(私たち二世を含めて、自分たちのことを、「旧島民」という言い方はしないようにしようという方針が、「島民の集い」で確認されています。)
の方です。
2008年6月の墓参帰島の時に一緒だったチームが取材した様子が
NHK首都圏ネットワークで放送された回に、帰島する島民にふるまって下さる
ためにご夫婦で父島でタコの実を取って下さっている場面で、
実を取るためにタコの木に上って下さっていた方です。


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