これが、ちょうど、摺鉢山の真裏を通過しているところで、山の麓の両側に、硫黄島の他の部分が左右どちらにもほとんど見えないという地点です。摺鉢山の裏側を見ることができるのは船の上からだけになりますので貴重です。
停泊していた釜岩沖を出発して時計まわりに硫黄島を一周する時に、最初は摺鉢山は右側に見えていて、次に硫黄島北辺を東に進む時には摺鉢山が見えなくなり、やがて視界の左側に姿をあらわして、摺鉢山に最接近した時には、摺鉢山しか見えなくなり、やがて、元の視界の右側に摺鉢山が見える、というようにたどります。間もなく、摺鉢山しか見えなくなるタイミングです。
いよいよ夕日が沈むという時間には、小笠原丸は硫黄島南西端の摺鉢山をまわりこもうとしている地点まで進んできているため、太平洋に夕日が沈みそうになるという位置関係でした。この写真の正面に向かって左手側に、摺鉢山があります。