小笠原丸に乗り込んでから出航するのを待つ間に撮った、小笠原丸の船尾側越しの釜岩の写真です。この釜岩は戦前は硫黄島沖の小さな島でしたが、その後の隆起で硫黄島と地続きになりました。私たちが硫黄島に上陸して、艀で小笠原丸まで送ってもらう硫黄島を離れる地点は、この地続きになった部分です。
小笠原丸に乗り込んだ後に撮った、対岸の沈船群です。戦後に米軍が沈めたコンクリート船が、硫黄島の隆起で海岸の上に出てきたものと言われています。米軍が沈めた理由は、このあたりに港湾を作ることを狙って埋立の基礎部分にしようとしたそうです。ところが、潮流が速いこともあって港湾建設を断念したまま放置されたものだそうです。
これは、硫黄島を離れる時に艀で運んでもらって小笠原丸に乗り込んだ直後に撮った写真です。小笠原丸の左舷後方に、このように乗り込むためのフロートを設置してくれて、横づけしてもらった艀から、このフロートに飛び乗ってから、開口部から船内に入ります。少しの揺れでも海面のフロートと揺れて上下する船体との関係で開口部が上下しますので、タイミングも難しいポイントになります。お年寄りもいることから慎重に安全をみて船内へと入れてもらう作業が続きます。
ここが多くの方々が、整地をして整えて準備をして下さった、硫黄島の釜岩から沖に停泊中の小笠原丸まで運んでもらう艀(はしけ)に乗り込む地点です。私たちの一行には、かなりのお年寄りも含まれますし、小さくない荷物も持っていますので、安全第一で慎重にゆっくりと艀に乗り込みます。