トロイ・シューネマン
原題不明。
気色が悪いだろうが、しばしがまんしたまえ。
これは、馬鹿が見境もなく盗みをして、徹底的に自分をきれいにしたという例である。
ギリシャ彫刻的な美形を作ろうと、かなりできのいい男から顔を盗んでいる。そして、多くの男から筋肉を盗み、自分の体につけているのである。
そうするとこのような、比較的形はギリシャ彫刻に近いが、どこか気色の悪い男ができるのだ。
理想的と言えるまで整ってはいるが、どこか邪悪な感じがするのは、目つきが恐ろしいからだ。
まだ、動物の闇をそれほど脱いでいない、黎明の域にいる未熟な魂が、この中にいるのである。そういう霊魂は、女を人間だとは思っていない。
バックの霊界にいる誰かが自己活動を制御しない限り、何をするかわからないのだ。
人はこれを見ると、どこかぞっとする。そして人間ではないというような感じがするのである。