世界はキラキラおもちゃ箱・第3館

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恐ろしい馬鹿・2

2017-06-11 04:17:05 | 黄昏美術館


トロイ・シューネマン

原題不明。



気色が悪いだろうが、しばしがまんしたまえ。

これは、馬鹿が見境もなく盗みをして、徹底的に自分をきれいにしたという例である。

ギリシャ彫刻的な美形を作ろうと、かなりできのいい男から顔を盗んでいる。そして、多くの男から筋肉を盗み、自分の体につけているのである。

そうするとこのような、比較的形はギリシャ彫刻に近いが、どこか気色の悪い男ができるのだ。

理想的と言えるまで整ってはいるが、どこか邪悪な感じがするのは、目つきが恐ろしいからだ。

まだ、動物の闇をそれほど脱いでいない、黎明の域にいる未熟な魂が、この中にいるのである。そういう霊魂は、女を人間だとは思っていない。

バックの霊界にいる誰かが自己活動を制御しない限り、何をするかわからないのだ。

人はこれを見ると、どこかぞっとする。そして人間ではないというような感じがするのである。







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