本館でアルヤが星の金貨をとりあげていたので、わたしも別の絵をあげてみました。自分の持っているものをすべて人にあげてしまった女の子。裸で寒そうにしていたら、空から星が金貨になって落ちてきたのです。
本館の「幻の少女たち」もおもしろくなってきたでしょう。彼はそういう感じの人です。地味にこつこつとまじめにやっているうちに、いつの間にかそれが当然になってきて、もう別れられなくなってくるという人なのです。いいことをなんでもやってくれる。さりげなく気の利いたことを言ってくれる。とても助かっているのだが、あまりに地味なので、普段はよくわからない。アルヤはそういう人なのです。
かのじょとは全然違うでしょう。地味なことではかのじょも共通しているのだが、ひどいのは、かのじょはそれでかえって際立って目立ってしまうところです。普通にまじめに、わき役的に生きているのに、なぜかいつの間にかど真ん中に座らされているんですよ。あの人にはそんな人生が多いのです。
まじめに地道にやっているだけなのに、なぜか周りが異常に騒いでしまう。それでとんでもなく派手な人生になるということが多いのです。なぜか。それはわかっているでしょう。人間が、あの人を好きだからです。
あなたがたはあの、ほとんど女性なのに男性だという天使が、一番好きなのです。
好きならばそれなりのことをすればいいものを、馬鹿にするばかりだから、つらいことになる。痛いほど勉強をしてこなかった男は、好きな女性にアピールできるほどのものもない。だから集団になって影からいじめるなんてことをしてしまったのだが、ちょっとひどすぎましたね。
かのじょはあなたがたのために、すべてを与えてしまった。自分のものは何もなくなるほど、与えてしまった。それなのにあなたがたはいまだに、かのじょのために何もしようとしないのだ。だから、空から星が降ってきたのです。
もう我慢がならないと、神が降りてきたのです。