正直、DNA鑑定はできないと、俺は思っている。
司法には、中学の公民で習う、「違憲立法審査権」というものがあって、最高裁判所が「違憲」だと判断すれば、立法府は直ちに法改正しなければならない。
婚姻を条件とした日本国籍取得の法解釈が「違憲」。違憲の理由が「平等の精神に反する」なので、例えば、DNA鑑定を外国人にのみ行うとなれば、それはやはり「平等の精神」に反している。
じゃあ、DNA鑑定を日本人全員に広げてはどうかと言えば、養子等、本当に日本人としての権利が必要な人まで日本国籍が剥奪されかねない。
だいたい、今まで日本国籍というものは、生物学的親子関係…血統主義ではなかったのだ。
要するに、この話、最高裁が現行の国籍法を「違憲判断」した段階で詰んでいるのである。付帯決議でDNA鑑定が義務付けられたとしても、また「違憲判断」になるのが明確だから。
ここは、憲法解釈の変更が必要なんだと思う。人は、決して平等ではないのだから、日本国籍を既に保持している人に、ちゃんと利益になるような解釈にしなければいけないんだと思う。
だから、参議院で衆議院に差し戻されて、衆院でも否決され、潰されたとしても、結局同じ事なのであった…。最高裁の違憲判断がある限り、何度でもゾンビのように蘇るだろう事は想像できる。
今のところ、必要なのはなんなんだろう。現状では、認知した父親側の、詳しい聞き取り調査が検討されているそうだ。
実は、俺はこれでいいのではないか?と思っている。付帯決議で、認知した子供が確かに父親の子供であるという、確証が得られる程に厳しければいいのである。それこそ、警察の取調べレベルにしてしまえばいいのだ。やましい事がなければ十分に信憑性の高い確認が取れるだろう。口裏を合わせるのは難しい。たとえかなり頭がよくてもだ。
この、「認知による日本国籍取得」は、それだけで既に矛盾に満ちている。だって。認知するって事は、これは「生物学的に自分が父親である」と言ったに等しい。少なくとも、俺の中の常識としては、そう解釈される。
つまり、「生物学的に親が日本人なら、詳しく調査しないけど日本国籍をあげよう」と、言っているようにしか聞こえないのだな。これが。
なのに、国内での養子縁組等を引き合いにだし、血縁関係にない親子でも日本国籍を保持しうるなんて話を持ち出す。そして、日本の親子関係は血縁関係なんて重視していないという理論に持っていこうとする。
そのへんに、みんな違和感を持っているんだと、俺は思う。これは、理論のすり替えじゃないんだろうか。なんだかすごく卑怯臭いんだが。
まあだから。
DNA鑑定より、俺は偽装認知発覚時の罰則をもっともっと強化すべきだと思っている。
だいたい、まっとうな日本人男性であれば、認知してしまうと子供への養育費支払いリスクが発生してしまう。いくら「養育費は必要ねぇ」という念書を用意しても、そのリスクは消えない。それに、偽装認知の疑いが濃厚であれば、犯罪捜査の一環としてのDNA検査はアリなのだ。
日本人男性を騙して認知させたりしてるなら、その旨は必ず聞き取り検査の前に説明するようにすればいいのだ。ホームレスを使った偽装認知とか、役人が黙認しなければ、ほぼ成り立たないだろう。
役人が黙認するようなら、それは現在も同じ様なものである。
ほら、国籍法改悪って…。そんな本当に最悪ではないかもしれんとか、思えない?
もーしゃーないやろこれ。法案可決は規定路線。例え今回廃案になったとしても。
あ、別に、今活動している人達に、非を唱えているわけじゃない。
彼らの行動は正しい。政治家にプレッシャーを与えるのは必要だ。ネットの力が確実に政治を動かしているという、そういう気持ちも大切だろう。ホント、大したもんだと思う。
P.S.
これ書いてるの、アップ予定の29日の3日前だったんだが、29日時点で、DNA鑑定が導入予定なのか?!
これで司法側が、日本人父親×外国人女性の間のみ、DNA鑑定をするなんてのを許してしまうと、立法が司法をねじ伏せたみたいになってしまうけど…。おかしくないんだろうか。
憲法を奪回する人びと―ドキュメント 著 田中 伸尚
司法には、中学の公民で習う、「違憲立法審査権」というものがあって、最高裁判所が「違憲」だと判断すれば、立法府は直ちに法改正しなければならない。
婚姻を条件とした日本国籍取得の法解釈が「違憲」。違憲の理由が「平等の精神に反する」なので、例えば、DNA鑑定を外国人にのみ行うとなれば、それはやはり「平等の精神」に反している。
じゃあ、DNA鑑定を日本人全員に広げてはどうかと言えば、養子等、本当に日本人としての権利が必要な人まで日本国籍が剥奪されかねない。
だいたい、今まで日本国籍というものは、生物学的親子関係…血統主義ではなかったのだ。
要するに、この話、最高裁が現行の国籍法を「違憲判断」した段階で詰んでいるのである。付帯決議でDNA鑑定が義務付けられたとしても、また「違憲判断」になるのが明確だから。
ここは、憲法解釈の変更が必要なんだと思う。人は、決して平等ではないのだから、日本国籍を既に保持している人に、ちゃんと利益になるような解釈にしなければいけないんだと思う。
だから、参議院で衆議院に差し戻されて、衆院でも否決され、潰されたとしても、結局同じ事なのであった…。最高裁の違憲判断がある限り、何度でもゾンビのように蘇るだろう事は想像できる。
今のところ、必要なのはなんなんだろう。現状では、認知した父親側の、詳しい聞き取り調査が検討されているそうだ。
実は、俺はこれでいいのではないか?と思っている。付帯決議で、認知した子供が確かに父親の子供であるという、確証が得られる程に厳しければいいのである。それこそ、警察の取調べレベルにしてしまえばいいのだ。やましい事がなければ十分に信憑性の高い確認が取れるだろう。口裏を合わせるのは難しい。たとえかなり頭がよくてもだ。
この、「認知による日本国籍取得」は、それだけで既に矛盾に満ちている。だって。認知するって事は、これは「生物学的に自分が父親である」と言ったに等しい。少なくとも、俺の中の常識としては、そう解釈される。
つまり、「生物学的に親が日本人なら、詳しく調査しないけど日本国籍をあげよう」と、言っているようにしか聞こえないのだな。これが。
なのに、国内での養子縁組等を引き合いにだし、血縁関係にない親子でも日本国籍を保持しうるなんて話を持ち出す。そして、日本の親子関係は血縁関係なんて重視していないという理論に持っていこうとする。
そのへんに、みんな違和感を持っているんだと、俺は思う。これは、理論のすり替えじゃないんだろうか。なんだかすごく卑怯臭いんだが。
まあだから。
DNA鑑定より、俺は偽装認知発覚時の罰則をもっともっと強化すべきだと思っている。
だいたい、まっとうな日本人男性であれば、認知してしまうと子供への養育費支払いリスクが発生してしまう。いくら「養育費は必要ねぇ」という念書を用意しても、そのリスクは消えない。それに、偽装認知の疑いが濃厚であれば、犯罪捜査の一環としてのDNA検査はアリなのだ。
日本人男性を騙して認知させたりしてるなら、その旨は必ず聞き取り検査の前に説明するようにすればいいのだ。ホームレスを使った偽装認知とか、役人が黙認しなければ、ほぼ成り立たないだろう。
役人が黙認するようなら、それは現在も同じ様なものである。
ほら、国籍法改悪って…。そんな本当に最悪ではないかもしれんとか、思えない?
もーしゃーないやろこれ。法案可決は規定路線。例え今回廃案になったとしても。
あ、別に、今活動している人達に、非を唱えているわけじゃない。
彼らの行動は正しい。政治家にプレッシャーを与えるのは必要だ。ネットの力が確実に政治を動かしているという、そういう気持ちも大切だろう。ホント、大したもんだと思う。
P.S.
これ書いてるの、アップ予定の29日の3日前だったんだが、29日時点で、DNA鑑定が導入予定なのか?!
これで司法側が、日本人父親×外国人女性の間のみ、DNA鑑定をするなんてのを許してしまうと、立法が司法をねじ伏せたみたいになってしまうけど…。おかしくないんだろうか。
憲法を奪回する人びと―ドキュメント 著 田中 伸尚