塚原前知財高裁所長による論文です。弁論の実質化・活性化及び専門委員の関与のあり方が中心になっています。
全体には、率直に述べられているという印象を受けました。特に、技術の理解のために多大な時間を要したことや、理解した内容の記憶が持続しないことなど、僕も思い当たる部分があり、共感できました。
本論からはそれますが、機械の分野では、発明の課題認識が進歩性を基礎づける場合が殆どであると述べられています。
専門委員の関与のあり方としては、質問の中に意見を含ませること基本としたとされており、賛成できます。また、専門委員が、唐突に、断定的に意見を述べることの弊害についても言及されており、この点は、知財高裁及び関係地裁全体での共有化を望みます。
知財プリズム2010年7号
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