NHK朝の連続テレビドラマ「カーネーション」の番組最後の「おしゃれ写真館」で、視聴者から寄せられた写真が紹介されていますが、女性たちの服装を見ていると、大正3年生まれだった母の若い頃の写真を思い出します。
これは私が3歳のお正月に、祖母と父と戎神社で撮った写真です、父と母が綴ってくれた「わが子の歴史」という本に貼ってあります。
毎朝、ドラマを見ていて、本棚の隅に置いてあるのを思い出しました。
生後110日目、母の字で、泣き出す一瞬前との裏書きがあります。
「わが子の歴史」は、私の年と同じ71年半前のもの、背表紙がぼろぼろになって、本のページも傷んでいますが、
当時の真新しいページに父と母が書いて遺してくれたものです。
お医者さまや産婆さんのこと、
生まれた家の間取り、
出産を知らせた主な人々には、伯父たちの上海、漢口、北支(出征中)、中支(出征中)の文字も見え、昭和15年の世相を反映しています。
いただいたお祝いの品、
命名のいわれ、
臍の緒の落ちた日、お宮詣り、食べ初め、初めて与えたおもちゃ、初めて意識的に笑ったり、寝返りしたり、立ったり、歩いた日、最初の言葉、
発育しらべ、第一の誕生日、初節句、小学校へなどが綴られています。
当時の三越大阪支店のなかに大阪こども研究会があって、そこの編纂ですが、戦前のまだゆたかだった時代、文化の息吹きを伝えてくれているようです。