JUNSKY blog 2015

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フライトプラン

2006-01-29 02:59:41 | 映画レビュー
大型最新旅客機のなかで1万メートルの上空で6才の娘が行方不明になる。
ジョディ・フォスターがいい味を出して、正常なのかエキセントリックなのか、乗り合わせた乗客にも映画の観客にも解らない女性心理を表現している。
娘は搭乗していなかったのか(搭乗記録も無い)?
航空機を緊急着陸せざるを得ない事態にしてまで機内で娘を探し回るこの母親はやはり異常に見える。
最後のどんでん返しで母親の強さと愛を表現しきっている。

博士の愛した数式

2006-01-29 02:50:59 | 映画レビュー
この映画は哲学である。
http://hakase-movie.com/
数学と哲学が一体となって進めてゆくという感じ。
激しい音も映像もなくたんたんと進んでゆく。
寺尾聰ふんする博士は記憶が80分しかもたない。
お手伝いさん杏子役の深津絵里は毎日同じ自己紹介をする。
その子供は博士にルート君と名付けられるが大人になって数学の教師に。
その数学の教師(吉岡秀隆)として生徒たちに数学の魅力を話すことから回想が始まる。
私もこういう教え方をしてほしかった。その当時は受験数学だったと思う。

この映画、登場人物に名前がない。
唯一、深津絵里扮するお手伝いさんが「杏子」というらしいが(解説による)映画の中では「お手伝いさん」と呼ばれていた。
その息子は上に書いたようにルート君のニックネーム。大人になってもルート先生。
博士の義姉役の浅丘ルリ子扮する女性は「未亡人」。

博士は10年前の交通事故で、それ以前の記憶は完璧だが、その後の記憶は80分しかもたない。
ということは、未亡人は10年・年老いているわけで、記憶では10年前の若い未亡人が毎朝毎日年老いた姿で現れることになる。朝会うと急に10年ばかり昨日より年老いているということなのだ。
生きる、老いるを考えさせる映画だ。

感動的で奥深いそして哲学的な作品だった。