今日の読売新聞(Web版)によると、
辞任した園田隆二・全日本女子柔道前監督が、
【昨年9月下旬、1選手が実名で園田前監督の暴力行為を通報し、
10月上旬に連盟幹部が事情を聞いた】 より後の、
昨年10月下旬、
【海外遠征先で、最初に被害を訴えた選手を
「余計なことを言いふらしているらしいな」などと、
どう喝していたことが 5日、明らかになった。】
と云う。
園田前監督「余計なこと言ったな」、選手どう喝
(読売新聞) - 2013年2月6日(水)07:46
【15人連名による集団告発にはこうした背景があった。】
と読売新聞は、伝えている。
一方、サンケイスポーツは、
【強化委員長は「声明文」の内容すら把握しておらず
斉藤強化委員長がKY発言】 と書いている。
斉藤強化委員長がKY発言
…選手はシ~ン/柔道
(サンケイスポーツ) - 2013年2月6日(水)08:00
それによると、斉藤強化委員長は、
【驚いたのは、その声明文の内容を斉藤氏が完全に把握していなかったこと。
「テレビの報道でしかわからない」と言葉を濁した。
日本中を巻き込む社会的な問題にも関わらず、だ。
全文を掲載した新聞もあったし、
インターネットでも情報を入手できる時代なのに…。】
全然当事者意識が欠けている!
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一方では、日刊スポーツが、
【全日本柔道連盟(全柔連)は5日、東京・文京区の講道館で緊急理事会を開き、女子選手への暴力行為、ハラスメントについて協議。
厳しい意見が噴出する中、外部有識者による第三者委員会の設置、女子選手支援体制の強化などが決まった。
さらに女性理事登用、女性監督起用も視野に改革を進めることを確認。
選手15人の告発で、女子柔道を取り巻く環境が劇的に変わろうとしている。】
と画期的な見通しを報道している。
それが実際に変革に繋がるならば、15名の選手生命をかけた行動が報われる
ことになり、嬉しいニュースである。
全柔連告発で変わる!女子監督起用へ
(日刊スポーツ) - 2013年2月6日(水)09:58
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園田前監督「余計なこと言ったな」、選手どう喝
(読売新聞) - 2013年2月6日(水)07:46
女子選手への暴力行為で辞任した園田隆二・全日本女子前監督(39)が、全日本柔道連盟(全柔連)の調査に暴行を認めた後の昨年10月下旬、海外遠征先で、最初に被害を訴えた選手を「余計なことを言いふらしているらしいな」などと、どう喝していたことが5日、明らかになった。
15人連名による集団告発にはこうした背景があった。
全柔連などによると、昨年9月下旬、1選手が実名で園田前監督の暴力行為を通報し、10月上旬に連盟幹部が事情を聞いた。前監督は大筋で通報内容を認めたが、10月下旬にブラジルで行われた国際大会に遠征した際、この選手を口頭で厳しく責め立てたという。
以前から園田前監督ら強化体制に不満を持っていた選手たちは、この話を伝え聞き、謝罪もせずに高圧的な態度を取る前監督への怒りを増幅させたという。
全柔連は11月10日までに前監督に始末書を出させて沈静化を図ったが収まらず、選手たちは翌11日付で告発文書を作り、日本オリンピック委員会(JOC)に提出した。
選手側の代理人弁護士は、「現在、JOCなどが調査中なので詳細は控えるが、一連の流れについてもしっかり調べてもらえると思っている」としている。
斉藤強化委員長がKY発言
…選手はシ~ン/柔道
(サンケイスポーツ) - 2013年2月6日(水)08:00
柔道のグランドスラム・パリ大会(9、10日)に出場する日本女子代表9選手が5日、成田空港から出発した。園田隆二前監督(39)が暴力問題で辞任し、田辺勝コーチ(40)が監督代行を務める異例の事態の中、選手は無言を貫いた。
同行する全日本柔道連盟の斉藤仁強化委員長(52)は暴力問題を告発した側が前日4日に発表した「声明文」の内容すら把握しておらず、選手との溝が浮き彫りとなった。
出発2時間前に成田空港に到着した斉藤氏は、選手9人を搭乗手続きに向かわせた後、田辺監督代行を引き連れ、取材に対応。テレビカメラの照明が熱いのか、いつも通り額に大粒の汗を浮かべた。
「選手のことを考えて対応し、『絶対にわれわれが守る』という心づもりで臨む」
欧州遠征メンバーにはロンドン五輪78キロ級代表の緒方亜香里(22)=筑波大=や、48キロ級で世界選手権2連覇中の浅見八瑠奈(24)=コマツ=も含まれる。
前夜は午後9時に“決起集会”を開き、「一番の目標は何かを明確にして闘ってくれ」と訴えたが…。
反応は当然ながら冷ややかだった。
会合の前には、園田前監督から暴力を受けた15人を代表する弁護士が声明文を発表し、日本代表チームの状況への失望と怒りが原因だと断罪したのだ。日本代表の強化スタッフを指揮する斉藤氏に本音を話せるわけがない。
驚いたのは、その声明文の内容を斉藤氏が完全に把握していなかったこと。「テレビの報道でしかわからない」と言葉を濁した。
日本中を巻き込む社会的な問題にも関わらず、だ。全文を掲載した新聞もあったし、インターネットでも情報を入手できる時代なのに…。
当面の課題は意思疎通ではなく、パリ大会から採用される新ルールにあるという。「不安があれば言ってくれ。何でもする」と選手に語りかけた言葉がむなしく響く。
パワハラを訴えた15人の願いは、組織体制と指導体制の抜本的な見直し。
斉藤氏に求められるのは、選手を考慮した“真ルール”といえそうだ。
全柔連告発で変わる!女子監督起用へ
(日刊スポーツ) - 2013年2月6日(水)09:58
女子柔道界が、抜本的な改革に乗り出す。全日本柔道連盟(全柔連)は5日、東京・文京区の講道館で緊急理事会を開き、女子選手への暴力行為、ハラスメントについて協議。厳しい意見が噴出する中、外部有識者による第三者委員会の設置、女子選手支援体制の強化などが決まった。
さらに女性理事登用、女性監督起用も視野に改革を進めることを確認。選手15人の告発で、女子柔道を取り巻く環境が劇的に変わろうとしている。
午後3時から始まった緊急理事会、理事たちの厳しい表情が事の重大さを表していた。
「強化だけではない。柔道界全体の問題。理事全員が辞職するぐらいの気持ちでないとだめだ」。1人の理事が語気を強めて言った。
異例の選手告発で明らかになった柔道界始まって以来の大事件。小野沢専務理事の経緯説明に、重苦しい空気が流れた。
理事会前に強化担当の吉村理事と徳野代表コーチが相次いで辞任。園田前監督を含めて3人が持ち場を離れた。
しかし、告発した選手の願いは「指導陣の入れ替え」だけではない。強化体制とシステムの見直し、さらに女子の待遇改善。そのための意見が次々と出た。
上村会長は理事会後の会見で「外部有識者による第三者委員会の設置」「女子強化選手支援ステーションの充実」をまず挙げた。
この日は第三者委員会設置のための準備委員会を立ち上げ、人選に着手。3月18日の理事会までに改革案の提出を求めるという。
支援ステーションは現在のものを強化。弁護士などに依頼して悩みを持つ選手からのホットラインを開設することも検討される。
さらに、問題視されることが多い代表選手選考についても検討するプロジェクトを立ち上げる可能性があるという。
まだ競技の歴史が浅い女子だが、柔道界の中での待遇も改善する。
上村会長は「女性理事の登用も視野に入れたい」。過去、女性理事は0だから、実現すれば初となる。
また、代表監督にも「女性監督も考えたい」と上村氏。
2月の欧州遠征は田辺勝コーチが代行として指揮をとるが、後任に関しては「白紙の状態。選手からの声があれば、女性もある。いい方がいれば、ぜひお願いしたい」と、初の女性監督誕生に前向きだった。
もちろん、改革は始まったばかり。まだ何も形になっていない。有識者による委員会からの「改革案」がどこまで実現できるのか。女子選手の環境がどう変わるのか。
それでも、15人の告発が旧態依然とした日本柔道界を変えるきっかけになったのは間違いない。
【荻島弘一】
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