川内原発再稼動 鹿児島県庁前で反対集会
(南日本新聞)- 2014 06/14 09:00
県庁前で開かれた川内原発再稼働に反対する集会
=13日午後1時ごろ、鹿児島市鴨池新町
九州電力川内原発1、2号機(薩摩川内市)の再稼働に反対する市民団体の集会が、県議会開会日の13日、県庁前であった。県内のほか関東や関西、九州各地から約700人(主催者発表)が参加。「再稼働に不安を抱く声に耳を傾けた議論を」と求め、九州で募った12万3364人分の反対署名を伊藤祐一郎知事宛てに提出した。
県内を中心に90団体でつくる「ストップ再稼働! 3.11鹿児島集会実行委員会」が開いた。避難計画の不備や巨大噴火のリスクを指摘し、「国民の命と暮らしは守れない」と主張。シュプレヒコールを上げながら、県議会庁舎や九電鹿児島支社周辺を行進した。
鹿児島県庁にコール 川内再稼働しないで
1000人が「原発いらん」
(赤旗)- 2014年6月14日(土)
全国の原発再稼働の突破口に狙われる川内(せんだい)原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)の受け入れをめぐり6月県議会開会日の13日、再稼働反対を訴える行動集会(90団体でつくる「ストップ再稼働!3・11鹿児島集会実行委員会」主催)が鹿児島県庁前で開かれました。1000人を超える参加者は午前、午後にわたる集会や議会傍聴を行い、伊藤祐一郎県知事と県議に再稼働反対を要請しました。
参加者は、全九州で取り組んできた再稼働反対を求める12万3364人分の署名も知事あてに提出。知事は議会冒頭、実行委が指摘してきた要援護者の避難計画の不備について一切ふれず、批判の声が上がりました。
集会では、主催者を代表して「原発ゼロをめざす県民の会」の井上森雄筆頭代表委員が「今こそ原発ゼロをめざす(世論の)マグマを大爆発させよう」とあいさつ。
実行委員会事務局の杉原洋さんは「再稼働は地元の同意がなければならない。まともな議論なしに再稼働決定をしないよう知事や県議に突きつけるために集まった。ずさんな避難計画のもとで再稼働など許すことはできない」と訴えました。
原発立地自治体の薩摩川内市から鳥原良子さん(65)が「福島原発事故の原因究明も収束もままならない中、なぜ再稼働なのか」と問いかけ、「知事や県議は私たちの声を無視しないでください」と訴えました。
集会に連帯し、まつざき真琴・日本共産党県議らがあいさつしました。
参加者は九州電力鹿児島支社までデモ行進し、再稼働をやめるよう申し入れました。
鹿児島県庁前で1000人の参加者が「川内原発再稼働を強行するな」と声を上げた13日の「県議会行動集会」には、九州・沖縄、四国、東海、北陸、首都圏、北海道など全国各地から参加者が駆けつけました。強い日差しの中、「原発いらんばい」「他の電気でよかろうもん」の文字の博多どんたくの仮装や、うちわ、パラソルなどでアピールしました。
川内原発から50キロ圏内の熊本県水俣市から参加した「原発ゼロをめざす水俣の会」の元村義晴代表は「水俣はチッソ、福島は東京電力という企業の利益のために市民の健康が破壊された。原発再稼働を止め、廃炉させるためにともに頑張りましょう」と語りました。
「脱原発ネットワーク・九州」の深江守代表は、署名・対話の中で「再稼働反対の声が九州各地から寄せられている」と強調。「九州全体の力を結集し、再稼働を止めよう」と呼びかけました。
東京からは、「鹿児島ツアー」を組んで100人以上が参加。毎週金曜日の首相官邸前抗議行動に参加している東京都墨田区の男性(70)は「川内原発は、火山や地震の危険が高く、危険です。東京でも行動していると知ってもらい、鹿児島の人とも一緒に声を上げていきたい」と話しました。
集会では、原発をなくす全国連絡会の盛本達也氏(全労連常任幹事)、長瀬文雄氏(全日本民医連副会長)らが次々と連帯あいさつしました。
川内原発:「子どものために再稼働ダメ」鹿児島で集会 (毎日新聞)- 2014年6月13日 12時07分
原子力規制委員会による優先審査が進んでいる九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の再稼働反対を訴えて、鹿児島県議会開会日の13日、全国から集まった約700人(主催者発表)が鹿児島市の県庁前で集会を開いた。県内にある約90の市民団体が呼びかけ、作家の広瀬隆氏らも駆け付けた。
鹿児島県庁前で再稼働反対の声を上げる参加者
=鹿児島市鴨池新町で2014年6月13日
午前9時10分、杣谷健太撮影
集会は議会開会前の午前9時すぎから始まった。原発事故の影響で福島県大熊町から同県会津若松市へ移り、仮設住宅で避難生活を続ける木幡ますみさん(58)は「鹿児島のきれいな空気を吸って涙が出た。子どもたちのためにも再稼働させてはいけない」と訴えた。川内原発建設反対連絡協議会長の鳥原良子さん(65)=薩摩川内市=も「再稼働は絶対に許してはならない」と声を張り上げた。
参加者は本会議終了後、再稼働反対を求め、伊藤祐一郎知事と県議会各会派宛ての要請書を提出。知事は再稼働に前向きな姿勢を見せており、当初、6月県議会開会中に判断を表明する見通しだった。だが規制委の審査が遅れているため、判断の時期もずれ込むことになる。【杣谷健太、津島史人】
川内原発:再稼働反対、県庁包む 福島の避難者「無関係でない」 /鹿児島
(毎日新聞)- 2014年6月14日
九州電力川内原発1、2号機の再稼働反対を求め、県庁前で13日開かれた集会。県議会開会初日に合わせた行動で、約1000人(主催者発表)が参加した。県内約90市民団体が呼びかけ、作家の広瀬隆さんらも駆けつけた。「川内原発動かすな!」などの横断幕と共に再稼働反対の声が県庁を包んだ。【杣谷健太、津島史人】
◇知事の姿勢に不信感
県庁職員や警察官が警備する中、集会は議会開会前の午前9時から午後1時半まで開かれた。福島県大熊町から同県会津若松市へ移り、仮設住宅での避難生活を続ける木幡ますみさん(58)は「鹿児島のきれいな空気を吸って涙が出た。子どもたちのためにも再稼働をさせてはいけない」と涙で声を詰まらせた。
広瀬さんは「原発をやめるなら電気料金の値上げも認める」と全原発の廃炉を強調。また、鎌田慧さんは「公害問題で企業より命という思想を我々は身につけたはず」と経済優先の思想を批判した。
当初、伊藤祐一郎知事は6月議会で再稼働への同意の判断を表明する見通しだったが、規制委の審査が遅れ、判断時期は遅れている。約160人の傍聴席が埋まる中、知事は「再稼働にあたって、まず国が安全性を十分に保証すると共に公開の場で住民の方々に十分な説明を行い、理解を得ていく必要がある」と従来の主張を繰り返した。
議会後、実効性ある避難計画がない中での再稼働反対を求め、反原発・かごしまネットの向原祥隆代表(57)らは知事宛ての要請書を12万3364人分の署名を添えて提出。市民側は知事に面会を求めたが、屋島明人・県危機管理局長が代理で受け取った。向原代表は「知事が直接受け取らず残念。逃げている印象で、不信感が高まる」と知事の姿勢を疑問視。福島県富岡町から茨城県水戸市に避難している木田節子さん(60)は「福島原発事故が無関係と思っていたら同じことが起こる。それでも再稼働するのなら、人の命はどうでもいいと思っているということ」と屋島局長らに思いをぶつけた。
要請書は県議会各会派にも手渡された。最大会派の自民党県議団の吉留厚宏会長は「真摯(しんし)に対応したい」と述べるにとどまった。
集会終了後、参加者は九電鹿児島支社まで行進し、再稼働反対を求める申し入れ書を提出した。
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住所 氏名 肩書 意見
薩摩川内市 森永明子さん(43) 九州川内訴訟原告団長 「知事は県民の命を守る仕事をしてほしい」
鹿児島市 上村果穂さん(22) 鹿児島大3年 「再稼働は絶対に許さない」
福井市 河合良信さん(32) アーティスト 「新しい明るい未来を創造しよう」
熊本市 森川亜弥さん(43) 主婦 「企業のための国策。過ちを繰り返すのか」
横浜市 工藤克彦さん(44) 会社員 「命、自然を経済でぶち壊してはいけない」
川内原発:再稼働反対署名1万1800人超 いちき串木野市議会に陳情書も /鹿児島
(毎日新聞)- 2014年6月13日
川内原発再稼働 巨大噴火の危険性に懸念
(南日本新聞)- 2014 06/12 06:30
九州電力川内原発(薩摩川内市)の再稼働が議論される過程で、火山の巨大噴火が原発に及ぼす危険性に懸念が強まっている。
川内原発の建設が始まった1970~80年代、国の審査基準は火山の影響を考慮していなかった。九電は再稼働に備えモニタリング(観測、監視)を強めるとしているが、専門家は「噴火の予知は困難」と指摘する。火山リスクは再稼働の是非にとどまらず、原発の存在自体を揺るがしかねない。
原子力規制庁によると、立地段階に火山対策を審査したのは青森県の大間原発(建設中)、同県むつ市の使用済み燃料中間貯蔵施設(建屋が完成)だけ。
九電は76年に川内1号機の原子炉設置許可を申請、78年に2号機の設置を申し出た。国は地質構造や活断層の有無、地震の影響などは審査したが、巨大噴火の項目はなかった。
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