今犬の散歩から帰ってきた
いつものコース
ただいつもより少しだけ時間が遅い
線路沿いにある1kmほどの直線の道路をひたすら突っ切る
アルファは家から出た直後はめちゃくちゃ元気で俺の全力一歩手前程度の速度で
ひたすら走り続ける
そして、いつもアルファが止まる場所はほぼ確定している
その場所が近づくと俺も故意にスピードを徐々に緩める
全速力に近いスピードから急停止するのはあまり体に良くない
そしてその直線を7割りは消化しようとしたとき
遠くから音が聞こえる
これは俺の人生経験からすると自転車を扱ぐ音だ
別に珍しくも無い、ただ少し男性の話し声が聞こえた気がした
20mほど正面に来ると更に多数の情報が入ってくる
恐らく日本人ではない
そして二人乗りをしているらしい
更に近づく、10m程前に来ている
扱ぐスピードは意外と速く、一人乗りでも少しはやめといった速度だ
すれ違う
月と遠くの工場、病院の光に照らされた二人は恐らく高校生程度だった
すれ違って1秒もしないうちにそれは起こった
『バスン、ガサッ』
何かが地面に落ちて田んぼの中に落ちていった
俺は道路の左側を歩いていて更に左には田んぼがある
右斜め後ろから膝下あたりの高さで前方5m程の場所を左に何かが横切った
その場所には丁度アルファが居た
アルファは何が起こったのか分からず一瞬『ビクッ』としてあたりを警戒する
しかし、自分を敵視しているものが無いと分かればまた普通に歩き出した
何が飛んできたのかは分からないが
あの二人乗りの自転車の荷台に乗っていた方の男が投げたのは位置的にも確認できた
恐らくアルファの足の間辺りを通り過ぎていたので狙ったものと思われる
こういうとき俺はどうすればいいのか迷う
追いかけて二人をボコボコにするか(されるか)
黙って無視するか
そりゃあ後者の方が全て穏便に事が進むけど
こういうのをのさばらせてたら悪が勝つ社会になるんじゃないかなとか思う
ちなみに、俺は人を一度も殴ったことが無いので何とも言えないが
きっと喧嘩は強い、、、、、気がする
学生時代は俺は何故か恐れられていた
多分、握力が高かったのと腕相撲が強かったからだろうなあ
ぶち切れたこともないし、恐れられる要因が良く分からないのだが
あるとすればこれぐらいだ
まあ喧嘩が強くても良い事なんてあんまりないんだけどねぇ
しないのが一番だ
余談
その後、帰り道
またもほぼ全力で走っていた
俺は道路の真ん中、アルファは左端を走っている
その左には蓋のしていないドブが続いている
いつもの癖でアルファが首を『ぶるぶるぶるぶるぶる!』
と、振ったときの事だ
わざわざ全力疾走しているときにするもんだから、バランス感覚を失って
ドブの方に一直線
「ザザッ、ばしゃしゃ」
見事にどぶに突っ込んだ
2秒ほどもだえながら何とか出てきて直ぐ前を見て走り出す
おお、なんて素直なんだ、と少し感心した俺だった
いつものコース
ただいつもより少しだけ時間が遅い
線路沿いにある1kmほどの直線の道路をひたすら突っ切る
アルファは家から出た直後はめちゃくちゃ元気で俺の全力一歩手前程度の速度で
ひたすら走り続ける
そして、いつもアルファが止まる場所はほぼ確定している
その場所が近づくと俺も故意にスピードを徐々に緩める
全速力に近いスピードから急停止するのはあまり体に良くない
そしてその直線を7割りは消化しようとしたとき
遠くから音が聞こえる
これは俺の人生経験からすると自転車を扱ぐ音だ
別に珍しくも無い、ただ少し男性の話し声が聞こえた気がした
20mほど正面に来ると更に多数の情報が入ってくる
恐らく日本人ではない
そして二人乗りをしているらしい
更に近づく、10m程前に来ている
扱ぐスピードは意外と速く、一人乗りでも少しはやめといった速度だ
すれ違う
月と遠くの工場、病院の光に照らされた二人は恐らく高校生程度だった
すれ違って1秒もしないうちにそれは起こった
『バスン、ガサッ』
何かが地面に落ちて田んぼの中に落ちていった
俺は道路の左側を歩いていて更に左には田んぼがある
右斜め後ろから膝下あたりの高さで前方5m程の場所を左に何かが横切った
その場所には丁度アルファが居た
アルファは何が起こったのか分からず一瞬『ビクッ』としてあたりを警戒する
しかし、自分を敵視しているものが無いと分かればまた普通に歩き出した
何が飛んできたのかは分からないが
あの二人乗りの自転車の荷台に乗っていた方の男が投げたのは位置的にも確認できた
恐らくアルファの足の間辺りを通り過ぎていたので狙ったものと思われる
こういうとき俺はどうすればいいのか迷う
追いかけて二人をボコボコにするか(されるか)
黙って無視するか
そりゃあ後者の方が全て穏便に事が進むけど
こういうのをのさばらせてたら悪が勝つ社会になるんじゃないかなとか思う
ちなみに、俺は人を一度も殴ったことが無いので何とも言えないが
きっと喧嘩は強い、、、、、気がする
学生時代は俺は何故か恐れられていた
多分、握力が高かったのと腕相撲が強かったからだろうなあ
ぶち切れたこともないし、恐れられる要因が良く分からないのだが
あるとすればこれぐらいだ
まあ喧嘩が強くても良い事なんてあんまりないんだけどねぇ
しないのが一番だ
余談
その後、帰り道
またもほぼ全力で走っていた
俺は道路の真ん中、アルファは左端を走っている
その左には蓋のしていないドブが続いている
いつもの癖でアルファが首を『ぶるぶるぶるぶるぶる!』
と、振ったときの事だ
わざわざ全力疾走しているときにするもんだから、バランス感覚を失って
ドブの方に一直線
「ザザッ、ばしゃしゃ」
見事にどぶに突っ込んだ
2秒ほどもだえながら何とか出てきて直ぐ前を見て走り出す
おお、なんて素直なんだ、と少し感心した俺だった