天気予報では、昼前から南東の風が吹いてくる予測。
雨も降って、海上では、波が2メートルになる予測。
「朝間詰めだけでも、やれませんか」
「厳しいと思いますけど」
「朝になって出られた時は、寂しい気がして…」
「了解です。出てみて、駄目なら直ぐに帰りましょう」
時化を覚悟で、船を出してみた。
「あれ…、行けるかも知れない」
朝の海は、ウネリもなくて、穏やかに感じた。
「沖に出てみましょう。北風が、少し強いですね」
北風なら、少々強くても、気持ちの上では焦りは少ない。
ポイントに入り、潮を確認する。
緩い下り潮が、流れている。
「潮が速いですね」と、塩田さんの声がする。
「下潮がも速いですか。上は、0.7ノット前後に成っています」
上は下り潮だが、下は上り潮の、二枚潮になっているみたいだ。
仕掛けを少し重たくして、投入する。
鬼塚さんに、アタリが来た。
「どんなですか」
「重たいですね。根魚かな」
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オオモンハタが、ウッカリカサゴと一緒に上がってきた。
「お土産確保です」
鬼塚さんに、アタリは続く。
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ジグとジグサビキに、太った目鰺がヒットしてきた。
走り回り、引きもそこそこ強い。
この時間は、鬼塚さんに目鰺が続けてヒットしてきた。
「このアタリは、違うかも知れません」
竿先をバタバタと、叩くアタリ。
「真鯛ではないな。イサキかな」
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上がってきたのは、良型の真鰺だった。
「この真鰺は嬉しいですね」と、鬼塚さんの表情がホッとした様子。
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ポイントを移動すると、移動先の海面に鮫の背びれが確認できた。
「鮫は、嫌ですね」
一流しして、直ぐにポイントを移動する。
海底の、ベイトを探しながら移動していく。
「良い感じの反応が出ています」と、竿を出していく。
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風が東寄りに変わり、沖からさざ波が立つ潮目が入ってきた。
潮目の周りには、沢山のカツオ鳥が飛び回っている。
海面に、ベイトが浮いているみたいな様子だ。
そのカツオ鳥が、船の近くを過ぎた時、塩田さんに強いアタリが来た。
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ラインが、音を立てて引き出されていく。
「ブリです。ブリが来ました」
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ここから、慎重なやり取りが開始される。
攻防のラインは、水深50メートル辺りのようだ。
巻き上げた分が、直ぐに引き出される。
スリリングで、楽しい緊張感の連続だ。
「見えてきました。ブリです」
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無事に上がってきたのは、102センチの丸々と太ったブリ。
「これで3連続のブリの釣果だ」と、マスクの下は塩田さんの笑顔が感じられる。
塩田さんの好調は、此で終わりではない。
入ってきた潮目は、上り潮の潮目。
その上り潮に乗って、船を流していく。
「来ました。また、ブリです」
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直ぐにやり取りが、開始される。
「さっきほどの、大きさではないです」
ラインを、素早く巻き上げていく。
海面に、ブリが浮いてきた。
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76センチの、ブリ。
これも、ベイト沢山食べているようで、お腹はパンパンに膨らんでいる。
潮も、上りが入り、期待が膨らんできたのだが…。
水平線に、大きな雨雲が見えてきた。
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雨も降りだしている。
「風が南東に変わりそうですね」
「引き上げましょうか」
良い潮が入って来たけれど、ここは、安全第一。
「時化てきたら、引き上げましょう」出船前の話通り、引き上げる事にした。