いよいよ春模様も最終回に近づいてきました。鎌倉の心、鶴岡八幡宮です。
八幡様といえば大仏様と並び鎌倉の象徴。マネージャーの故郷が滋賀県なので、そのお隣の京都と鎌倉の比較についてよく考えます。
いつも気になるのは、住んでいる方を含めて、鎌倉を過小評価する方が、とても多いことです。そして鎌倉と京都を同じ古都として、評価の基準を「雅なもの」でしてしまうことです。
鎌倉のすごいところは、それまでの日本の常識(天皇中心の世の中)から武家中心の世の中に変え、その中心都市になったということだと思っています。これがどんなに日本の歴史上ですごいことか。天皇のことを調べれば調べるほど、よくそんなことができたものだと感心します。
しかも、近畿圏ではなく、当時片田舎であったと思われる関東圏で起こったこと。(関東だからできたと言えないこともありませんが)この大変革がなければ、そのあとの江戸、東京の流れもなかったはずです。
武家の都だから当然、戦いも多く、残っているものも少ないのも、ある意味しょうがないといえるかもしれません。ましてや、もともと武家は雅と対局をなすものですから、京都のような雅な雰囲気があるわけがないのです。
今では日本の心ともいえる禅、わび、さび、と言ったところも元をただせば鎌倉で育まれた文化が日本各地に広がったといえるのではないでしょうか。
「武家の都」というのは、学生の時に習っていたはずなのですが、テストはできたとしても、それがどんなにすごいことかと感じている方が、とても少ないと常々感じています。私自身も、当然のごとく鎌倉に住む前には、そのすばらしさが分かっていませんでした。鎌倉に住み、歴史に興味を持ち、天皇のことを、武家のことを調べれば調べるほどその素晴らしさを感じるようになってきました。
京都は確かにすばらしいです。
しかし、鎌倉と比較する場合は、時代の長さも考慮しなくてはなりません。京都は800年あまり複数の中心都市ができて続いてきました。最初の京都と最後の方の京都を一つにとらえて鎌倉と比較するのはおかしいと思うのです。(観光地としてだけ比較するなら、それもしょうがないですが)
京都でも各々1つの中心都市を考えれば、面積的にも鎌倉とそう大差はないです(情報手段が限られているので当然と言えば当然です。世界的にも中世の1つの都市の大きさはだいたい同じくらいだそうです)
鎌倉の世界遺産登録を危ぶむ声が身近でも聞こえますが、少なくともその精神性において、日本の世の中に与えた影響度においては世界遺産にふさわしい場所です。少なくとも日本人なら、そう思っていただきたいと常々思っています。
私は、鎌倉生まれ、育ちではないので、余計鎌倉のことを調べ、好きになっていったようです。
そんな思いとはあまり関係ないかもしれませんが、鎌倉の象徴、八幡様の春模様をドーゾ!
(E-520,ZD ED 9-18mm F4.0-5.6)
(E-520,LEICA D VARIO-ELMAR 14-150mm/F3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S. )
(E-520,LEICA D VARIO-ELMAR 14-150mm/F3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S. )