ホームコンじゅく鎌倉教室 にこにこ日記

ホームコンじゅく鎌倉教室のオーナーが、
つれづれなるままに書いています。

<パパ先生の非常勤講師日記>⑤

2023年10月17日 00時59分55秒 | 非常勤講師日記

現在週に8コマ 私立高校2年生と3年生に「情報I」および「パソコン研究」
という授業で情報Iだけでなく「入力練習・ワード、エクセル全般」を教えています。

そこで感じることを不定期にお伝えしています。

<前回の結論>
「情報I」は「私立受験(のみ)の方」も、「文系学科受験の方」も
大きく影響を受けるのです。・・・ということでした。

今回は、「では受験生はどのように準備すればよいか?」を考えていきます。

私事になりますが、娘が2年前に部活と大学受験をめいっぱい経験したのを間近で見て、なおさら思うことがあります。

娘は高校の時、テニスで県大会団体戦ベスト4。
私学の全国大会にもレギュラーメンバーとして出場。
仲間にも恵まれ、プロ予備軍の強豪相手に最上級の結果を残せたと思います。
(親ばかですみません)

そしていざ大学受験。
共通テスト初年度で大きく振り回されました。

 

その時、部活と勉強のはざまで強く感じたこと。それが

「今の高校生は勉強以外で青春を燃やすことのできる余地が少なくなっているなー」

ということ。とにかく考えなくてはいけないことが多すぎるのです。

この時期にしか経験できないことは勉強以外にもたくさんあります。
そこに集中できる環境がもっと高校に欲しいと思います。

では具体的にどうするか? 
それには現在の受験がどう変わったかを、まず理解する必要があります。

1.大学進学率と受験生の人数に関して変わったこと

大学進学率の推移 (statresearch.jp) から拝借いたしました。

2.親世代の(85年前後)との違い
(数字は分かりやすさを優先するため、かなり丸めています)

ここから何がわかるか・・・

  • 随分と受験生の構成が変わってしまった。

    浪人生は1/3になり18歳人口は半分近くになった。
    一方4年生大学進学率は大幅に上がったので(20%強⇒60%弱になった)大学生自体は増えている。


  • 大学の数が大幅に増えた。(⇒少子化なのに大学が増える謎⇒本来の大学の意義が変わってきた?)

    1985年頃は総大学数が約500校だったのに対し、
    現在では約770校で1.5倍近くになっている。

    この増加のほとんどが私立大学で、1990年以降の
    大学の規制緩和によって大学数が急増。

    横文字学部が増えました。
    いわゆるFランと呼ばれる大学が目に付くようになる。
    難関大学に入ることができない、勉強しない層が
    ボーダーフリー型の大学に流れる。
    大学進学率が上がった要因の一つになっている。

  • 浪人が難しい世の中になってきている(経済的、世相的に)

 

3.大学受験のバリエーションの違い

一般選抜だけを考えていればいい時代ではありません。

国公立大学もじわじわと推薦が増えていますが、
なにより特筆するべきが私立大学の一般選抜の少なさです。

受験全体の4割を切るのも時間の問題ではないでしょうか。

「一般選抜こそ受験だ!」と思っていた方にとっては何とも衝撃的な数字ではないでしょうか。

とにかく今の受験は多様化していて、
(今回は触れませんが、この私立大学の一般選抜の複雑さは、
もう言葉に出ないくらい。
その分、確かにチャンスが増えるともいえますがその一方、
純粋な勉強以外のことで考えなくてはいけないことが多すぎます)

親世代の常識は全く通じないと感じます。

そこで冒頭にお話しした、
「今の高校生は勉強以外で青春を燃やすことのできる余地が少なくなっているなー」
ということなのです。

大学受験は二夏(ふたなつ)が必要と言われることがあります。
部活をして、そして浪人をしないで、とても複雑化している大学受験で
二夏(ふたなつ)(ちから)を注ぐというのは、至難の業ではないかと・・・。

そして、来年度はそこに情報Iが乗っかってくるわけです。

大切な高校時代を有意義に過ごすためには
一番負担が少なく対応できる方法は何なのかを考えざるを得ません。

高校生から①情報Iに対応するのではなく、②プログラミングだけではなく、
「情報I全般を中学からじわじわと身近にしていくこと」が必要
というのが結論です。


学校での授業では、人数の問題、かけられる時間の関係で、
どうしても知識問題・暗記問題になってしまうもどかしさを感じます。
おそらく学生自身も実感を感じないまま覚えざるを得ない・・・

「じわじわやっていく」というのはどういうことなのか・・・ 

次回から具体的にお話していきたいと思います。

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