明日は明日の風が吹く

明日の事を今日悩んだって何にも解決しない
まぁ何とかなるさ!

微分法についてその1

2023-03-26 09:26:44 | 地球と物理

微分法その1. 変化の平均を捉える

距離と速さと時間の関係ってのを小学校の算数で習いますね。算数と数学の違いと言えば数えることと論理的思考の差ではないでしょうか。実用的に数えることを重視する算数と、役に立つかどうかは知らんけど論理的に思考してパズルを解くように数という最も客観的に俯瞰できるものの法則を探る。ちなみに私は算数も数学もめっちゃ成績が悪かったのであしからずw

微分法ってのは割と決められた手法をその通り実行するわけで、数学というより算数に近い。一方で積分計算ってのは決められた手法で単純にできるのはごく一部で、算出にインスピレーションが求められるケースが多くパズルを解くがごとく数学的な分野と言えるでしょう。

さて、そんな微分法の手法の原点はその場所、その時の変化とは?って問に答えを出そうってところにあります。

まずは小学校の算数の問題として100m進むのに50秒かかりました。速度は何m/sでしょう?ってのを考えてみましょう。答えは100m÷50s=2m/sですね。早ければ早いほど時間はかからなくて済む。遠ければ遠いほど時間がかかるってことをイメージ出来れば学校を卒業した後で充分に歳月が経過して数理能力を問われない職種にあってはそれで十分だと言えるでしょう。けど、中学校以降の数学はともかく小学校で習う算数の能力が無いと多くの職種で苦労しますから、わからないなら今からでも算数の勉強はしておいた方がいいってものです。

 

次にビールをピッチャーからジョッキに5秒かけて500ml注いだとしてビールの流量は?ってきかれるなら100ml/sだってことが分かります。

 

どこかの傾斜を知りたいときに距離が100m離れたところが2mの標高差があれば傾斜は0.02です。三角関数が分かる方はtanでエクセルなり関数電卓なりで計算すれば傾斜角が出てきます。ただし、出力は°(設定ではdeg読み方はディグリーって言います)かrad(ラジアン)かは確かめておいてください。関数電卓を持っている人は少ないでしょうけど、大抵家のPCにはワードとエクセルが仕込まれていますね。ラジアンで計算する必要がなければ常に°で結果が出るようにしてやりゃいいんです。私のような職種の人がラジアンが分からないってのは致命傷に近いものがありますが、多くの方は°が分かればラジアンなんて知らぬ存ぜぬでなんら不自由しないことでしょう。

 

さて、ここまで速度、流量、傾斜について述べましたが、これらはあくまでかかった時間や距離の間の平均した数値だということです。

 

ビールを注ぐときだって最初はジョッキを傾けてゆっくり注ぎ始めて最初にビールが接触するときの泡を抑え、だんだん勢いを増やしてやがて泡がこぼれそうな勢いであるのを見ればおっとっと!wと勢いを弱めます。つまり5秒かけて生中を注いだといってもその5秒間の中で流量は変化し続けているわけです。

ではある時刻を中心に時間帯を狭めていけばだんだんと瞬間の流量に近づいていきます。

傾斜だってある場所を中心に際限なく距離を縮めればその場所の傾斜が分かるでしょうし、分度器を当てれば確かにある場所の傾斜ってのは距離を取らなくったって分かります。

 

ある瞬間、ある場所での変化の度合いを分かるために何をすべきか?

もし移動した距離やビールの量、標高が関数として与えられるなら厳密に算出できるだけでなく速度、流量、傾斜の時間や場所に対する法則も算出できる。

この考え方が微分法の原点なわけで。

次はもう少し具体的に「微分する」という手法について述べてみましょう。

 

 

 

 

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微積分の本質は分かっている

2023-03-21 17:47:20 | 地球と物理

以前に江戸期の数学事情と和算の偉人こと関孝和について述べましたが、微積分とは何ぞや?ってことを述べる前に、微積分の本質は既に分かっているんだという話をしましょう。

 

ここで言いたいことは私が微積分の本質を分かっているんだってことではありません。もちろん私自身も微積分の本質的なところは分かってるつもりですが、皆さんが微積分の本質を分かっているんだということです。

これは努力すればだれでも微積分が分かるという話でもありません。誰でも、もともと微積分の本質は既に分かっているんです。それどころか微積分の本質が分かっていないならば生命に危険が及ぶことになります。

確かに算術としての微積分は難易度が高いです。しかし算術としての微積分は本質的にわかっているものを算術として表現したものであり、微積分を学ぶということは既に本質自体は何となく分かっている事を表現できるようにしようってことです。微積分が分からないって方は本当に微積分が皆目わからないってことじゃなくって、既に本質は掴んでいるけど上手く表現するあと一歩のところで踏みとどまっているってことです。

進学試験、学校の試験、資格試験で微積分が分からないって方は、自分に理解力が無いなどと決めつけず本当は既に分かっている、だけど表現するためのあと一歩が踏み出せない、だから表現するために自分につっかえているものを取り除けば算術としての微積分は必ず使いこなせるはずだと自信を持ちましょう。

 

微分とは変化の法則を知る、積分とは累積の法則を知るということです。

例えば街角を走っていて壁や人なり車なりにぶつかりそうになったらスピードを落としますよね。これは位置の変化をとらえていて位置を変化させる速度を調節してぶつからないようにしているわけです。知らず知らずの間に微積分を行っているのです。もし分かってなければぶつかりまくって命がいくつあっても足りないでしょう。人間の頭脳は多くの人が思うよりずっと優れたものです。

よく「あの人は有能」「あいつは無能」などといわれますが、それは能力の差を見るからそう思うんであって、能力の絶対的な量を見ることが出来るなら個人間の本質的な差は非常に小さなものだと思います。人間誰かと比べて絶対的に優れる人も劣る人もいなくって、ジグソーパズルのようにあるところは突出し、あるところはへこんでいるのがお互い補い合って世の中を作り上げているんだと思います。

ってことで、誰もが微積分の本質は分かっているけど表現するのにうっ!wとなってしまうってのを踏まえて次は微分とは何かってことをもう少し算術的に述べてみましょう。

 

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偏見が女性を理工系から遠ざけているだけではないのか?

2023-01-29 18:54:37 | 地球と物理

奈良女が女子大初の工学部を開設するみたいですね。

女性は理工系に向かないなんてのは野郎の側の偏見に過ぎないのではないでしょうか。

これからの時代は性別、出自、経歴、年齢に関係なく能力あるものがその才能を生かせるようにしていかないと日本自体が生き残って国際社会にそれなりのポジションを維持していくことは難しくなるのではないかと思います。個々人の権利や機会の話ではなく、私たちの国という集団の生き残りのために機会平等の実現は必要不可欠と言えます。

 

【ただよび講師紹介】物理:飯泉摩美先生

ただよびでい~ずみ先生が講師になるってのを歓迎するのもビジュアルにのこのこつられて見に来るってのではなく、物理系で分かりやすく教えることが出来る女性講師の存在が物理系に女性不向きという偏見を取り払う一助になることを願っているわけです。

ちなみにい~ずみ先生の講座で何を見ているかと言えば波動の分野ですね。時間的な振動が空間的に伝搬する、私が超苦手とする分野です。電気系でも電力回路に関わるところは振動が分かってれば大抵何とかなる、パワーエレクトロニクスだって搬送波を使って変調を掛ける振動の問題であってパワーモジュール内のノイズやリードのリアクタンスがもたらす効果など波動の知識が必要なところはガン無視で基本波の切り貼りの問題が主になってきます。が信号回路を扱うとなると波動の知識がどーしても必要になる。ってことでい~ずみ先生の講座で基本に立ち返らせていただいているわけです。

 

さてさて、女性を理工系不向きと決めつけることがいかに偏見に満ちたものであるか、私の体験を交えて説明しますと・・・・

 

私自身最近長きにわたって第2種電気主任技術者の資格試験で悪戦苦闘していました。この試験、マークシートの1次試験を4科目コンプリートしたら記述の2次試験を受けることが出来るんですが、記述を連チャンで落っこちると振り出しに戻されるという非常にして非情に無慈悲な試験制度設計になっています(笑)。器用な人はそれでも対して苦労することなく免状を取っていくんですが私のような不器用な人間がこの資格を試験で取ろうなどという乱心を起こそうものなら、求められる忍耐力は満員電車で至近距離にいる奴から悪臭に満ちたすかしっ屁をかまされたときに怒りを覚えずにいられることに匹敵します!

で、この試験の特徴と言えば、技術者の数理能力の一つの関門と言える微積分を当たり前に使いこなせるかどうかが問われるわけです。特にマークシートの1科目目の理論なんかは微積分は扱えて当然という前提で出題されています。つまりは微積分を使いこなせるには微積分が何を意味するかということを理解できるというセンスがなければ2次試験進出は出題傾向に依存したまぐれ期待のいちかばちかでしか可能性が残されなくなるわけです。

に積分のセンスを要しない電験3種は試験会場にそれなりに女性受験者が見られます。とてもいいことだと思います。しかし、電験2種になると教室の女性受験者の割合が減ってしまいます。これだけを見ればやっぱ女性は理工系不向きなんじゃね?ってことになりかねませんが、先述の通り1次試験をクリアするには微積分という理工系センスが一定レベル以上にあることが求められます。ってことは女性が理工系不向きってのが普遍の真理であるならば、同程度の人数を教室に集める2次試験になるとさらに女性の割合は減るはずですよね。でも、複数回受けた(←複数回受ける必要があったこと自体が黒歴史じゃね?ってツッコミはいったん忘れてくださいw)1次試験と2次試験の会場で女性受験者の割合はそんなに変わらなかったように思えました。

これが言えることは、電験3種よりディープな理工系の資格と言える電験2種にコマを進める女性が少ないのは、女性には電験2種が難しすぎたり向いてないってことではなく、男性側の偏見が女性の進出を阻んでいるだけなのではないかと思ったわけです。

電気系の技術者を目指す女性が「女のくせに」「所詮は女性」などという人を見下した言説をする野郎に出くわしたなら「右ねじの法則からコイルの磁界の向きを勉強しているんです」などといいながら親指を下向きにその人に向けておいて、心の中では「Go to hell!!」と叫んどきゃいいんです。

実際電気系では電験などの免状が就ける職種を決定する場面も多く、免状を鼻にかけて牢名主の如く尊大にふるまい、上にはへつらい下にはマウントを取るなんて時代劇に見る滑稽な悪役みたいなのもいたりしますが、そんな奴は自分の人間としての価値を下げているだけだってことに気づけない哀れな奴だってことなわけです。

 

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よくある誤解

2023-01-18 21:45:49 | 地球と物理

【物理】原子【第5講】放射性崩壊・半減期

 

東日本大震災で起きた史上最悪の二次災害といえば福島のメルトダウンですが、この時にメディアでは様々なラジオアイソトープの半減期って言葉が良く出てましたね。

結構ある誤解が半減期のことを毒性が消えるまでの期間って思っておられる方が多かったのが記憶に残っています。半減期ってのはあくまで原子核が崩壊を起こして元の量の半分になる期間ってことで、もともとどうってことがない量でしたら半減期を待つまでもなく安全ですし、多量にあれば半減期を過ぎても危険ってことなわけです。

放射線の何が怖いかと言えば生殖器のゲノムを破壊されることで悪しき突然変異が遺伝するってことです。ですので私のような年齢ならともかく育ち盛りの子供たちを放射能から守れ!ってのは正しい主張なわけですね。

なお、放射線で一番電離作用が強く出るのがα線ですがヘリウム4の原子核ですから貫通能力は低い。一方で非常に周波数が高い=1個のフォトンのエネルギーが大きい電磁波であるγ線はα線やベータ線に比べて電離作用は少ない代わりに貫通能力が高くなるわけです。

 

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怖いもの見たさに重問をのぞいてみるw

2023-01-13 20:38:30 | 地球と物理

やりがちな問題集の失敗3選! い〜ずみがあのホットな芸人のモノマネを披露⁉︎

 

い~ずみ劇場に登場したじゅうもんwってどんなもんなんでしょうってことで、書店で見てみました。

問題集を開いた瞬間に拒絶反応がww

でも、ただ拒絶反応が出たってだけならおっさんのたわごとにすぎませんが、何が拒絶反応をもたらすのかを説明してみましょう。

まずは問題文を見ると東大やらなんやら難しい問題がびっしり書かれています。解答のページは小さな図解の周りに文章と数式がびっしりw

しかも活字が細かい。老眼鏡越しに浮世を眺める現在はもちろんのこと、視力の良かった高校時代でもこんな活字の細かい本を見れば拒絶反応しか起こらないでしょうw

1ページ当たりの情報量が多すぎるんですね。そうなるとさっと開いた瞬間に拒絶反応が起こってくる。ちなみに後に資格試験なんかで参考書を選定するときも活字の細かい本は絶対選びません。そして、書店で本のほぼど真ん中を開いたときに雰囲気から拒絶反応を起こす本を買うことは絶対にありません。パッと見たときに拒絶反応を感じる本で勉学に励んでも挫折することは分かりきった話です。

だったら図解がそれなりに大きくて1ページの情報量がほどほどでそこそこページ数がある本で学んだほうが続きます。ちなみに1ページの情報量が少なくてページ数も少ないのに全分野が網羅されている本は使わないほうがいい。これは教える側がスッカスカの文章の行間を補足するように説明するのに向いているのであって独学で使うと挫折まっしぐらwです。

 

周囲は過度に期待して難しい参考書や問題集を勧めてきますが気にする必要はありません。

自分が分かる程度の参考書や問題集を使えばいいのです。

 

資格試験ですと身の回りに電気の初学者が電験を取ろうってときにするアドバイスが「当面は過去問をみるな!さわるな!!きにするな!!!」ですね。最終的には過去問レベルの問題が解けるようにしなきゃならないわけですが、始めは見たってちんぷんかんぷんならば焦らず自分が分かるレベルの本をしっかりとこなす方が価値があるわけです。だったら最初は過去問なんか見て要らぬ絶望感を抱く必要なんかどこにもないわけです。まぁ電験3種ならば半分くらいは脊髄反射で解ける問題があるのでそれぐらいなら手を付けてもいいんですが、残り半分はボーダーを左右する問題と端から専門知識を持っているが相当勉強をやりこんだ人にしか解かせるつもりがない問題なので拝まないほうがスタートを切る上では精神衛生上いいに決まってます。ましてや電験2種以上になってくると脊髄反射で解けるような問題を用意してくれることはないわけです。「そんなことはない、あれぐらいは反射的に解けなきゃ話にならない」などとほざく輩が居るならば言ってるだけか私とは異なる構造の頭脳の持ち主なんでしょうww

 

とはいっても、そんな問題集をぼっろぼろになるまで使いこなす人が居るんですから同じ人間で容積も大差のない脳味噌の内部が全く違うのかなぁ?などと思ったりもします。

 

なお、わからないままに解答を写し書いて繰り返し演習するのだけはやめた方がいいですね。この方法は分からないのにその問題の解き方だけはなぜか覚えてしまうという弊害があるのです。そして生真面目な人ほどこの方法を採用する傾向があって、忠告すれば傷つかないだろうかと思うとなかなか忠告も出来なくなるわけです。基礎的なレベルの低い参考書を最初に選ぶ人は身の丈に合った学習で実力をUPしていけるんですけど、よく選定を間違える人は難しすぎる参考書や問題集を選んでしまうんですね。

 

身の回りの受験生でこの罠に落ちてる人がいても「あなたは間違っている」とは絶対言わないことです。

相手を想って忠告するならこの言葉は反感の種にしかならず忠告は相手の心に届きません。

「あなたは間違っている」って言葉はリアルにやっつけてやりたいだとか、恥をかかせてやりたいと思う相手に吐く言葉なんですから。

 

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ちゃめっ気

2023-01-07 23:27:35 | 地球と物理

やりがちな問題集の失敗3選! い〜ずみがあのホットな芸人のモノマネを披露⁉︎

 

い~ずみ劇場笑っちゃいました。高校時代のよくある光景ですね。

参考書や問題集でマウント取ってくる奴はどの世代も共通して居るわけですが、ホントに「奴」と呼ぶにふさわしい輩です。どの教科でもマウントしてくる奴は居るんですが、特に物理は顕著ですよね。

折角分かりやすい参考書や問題集で物理の世界に入っていこうとする人に敷居を上げる、本当に下衆の行為です。「その参考書じゃあ余り実力がつかない」だの「○○ぐらいのレベルの参考書や問題集で勉強しなくっちゃ」って余計なお世話って、この歳のおっさんだからガン無視で行けますが、高校生ぐらいの年代でそんなマウントをかまされたら動揺するのも無理なからぬ話です。

 

大抵、学校の勉強や資格試験で参考書や問題集の選定を間違えるのは自分の実力より難易度の高いものを選んでいます。特に物理なんかでレベルが高すぎる参考書や問題集を選ぶとどんな弊害があるかと言えば・・・

 

まずは難しすぎて勉強しなくなる。「参考書買って三日でインテリア」とは上手い川柳を考えつく人もいるものです。まぁ、これは自覚症状があるだけ他の弊害よりマシってもんです。

 

次に不安が募って問題集の買い替えを頻繁に行うようになる。本棚には参考書がびっしり、でもどれも中途半端に学習するからインテリアを増殖させるだけで実力には結びつかない。実は私自身が最近やらかしてます。電験2種のときに滑り続けるとやたら他の参考書や問題集が目に付いてとりあえず購入してしまう。が、全部を履修できるはずがなく無駄に本棚にインテリアのコレクションが増殖する。この厄介な試験に合格後に私がやったことと言えば免状の申請と目障りなインテリアの処分でした。免状とすっきりした本棚を見てニンマリとしてたものです。

 

で、一番たちが悪いのは分からないまま何度も繰り返し問題を解くことを続ける。これが何をもたらすかと言えば、本質的なことや基本的なことはろくろくわかってないのに難易度の高い同じ問題だけはなぜか不思議なことに解けるようになる。そう、その分野が分かったんでなく同じ問題の解き方を覚えたってことなんです。しかも何度も解くから勉強時間もそれなりに費やすから努力してるように思える。が、出題者もアホじゃないからそれなりの入学試験や資格試験ではその分野の理解力を問うようにするからパターン化した出題なんかしてこない。で、問題用紙を開いたとたんに あぴゃー!! って叫んで頭を掻きむしりたくなったりする。

 

結局、参考書や問題集にはどんなのを選べばいいかっていうと物理の場合は学ぶことで頭の中で現象を絵に欠ける程度のレベルのものを選びましょうってことです。学ぶことを通じて覚えておくことリストがやたら増殖する参考書や問題集は自分の実力にあってないってことですね。自分の実力にあったもので学習してその分野の現象を頭の中で描けるようになったら難しい問題集に格上げしても覚えることリストを増殖させることもないでしょう。そのことが確信できるなら自分の実力は確実に上がっているはずです。そろそろ一般入試が封切られる頃合い、待っているだけでは何も得られない代わりに焦れば全てを失いますので他人の助言もどきに右往左往するのではなく、自分の理解を深める学習方法を選びましょう。

 

 

 

 

 

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電磁気学の基本原理はめっちゃ単純

2022-11-17 19:37:21 | 地球と物理

ヨビノリ先生の電磁気学教本紹介の動画を見ていると、物理系の方にとってはマクスウェルの方程式を起点にする電磁気学の本ってのは衝撃的な視点で、クーロンの法則に始まり歴史的発展の経路に沿って学ぶことを良しとするみたいですね。

 

電磁気のおすすめ教科書

 

電磁気学の基本はめちゃくちゃ単純なんです。これは私が言い出すことではなくって、学びつくせば単純になるものでもなくって、人類が電磁気学を試行錯誤して探り続けた結果として単純な完成形にたどり着いたってことです。

たどり着かせたのはヘルツって人物で周波数の単位にも彼の名前が用いられています。統計物理学で有名なボルツマンって親父はこの完成形を見て「これは神が造った芸術だ」とのたまったそうです。

 

クーロンの法則から歴史的な発展に沿って学んで究極の単純な完成形にたどり着くスタイルと、電磁気学はすでに完成されているものとして基本原理を示して各現象を導き出すスタイルのどちらがいいかは物理系の方では一概に結論が出せないのではないでしょうか。

これが電気系の電磁気学の教本となると基本原理であるマクスウェルの方程式を起点に各現象を解き明かすスタイル以外にはありえないってことになります。歴史的な発展の経緯なんぞどーでもよくって、完成形があるんだからどう使いこなすかが重要になるわけですね。電磁界の基本法則が理解できるならクーロンの法則は覚えなくてもよい公式の最たるものってのも基本原理が分かっていれば容易に導出できるからです。

 

たった4つの基本原理。

1.磁束が変化すれば周囲に電界が生じる

2.電流が流れるか電束が変化すれば磁界が生じる

3.電荷から電束が湧いて出てくる

4.磁束は湧いて出てこない

それぞれ公式があるんですがベクトル解析を知らない人が見ると目の毒なのでやめにしときましょうw

さらに電磁界の時間変化や電流を考えない静電気の話になると3番の電荷から電束が湧いたり吸われたりすることがイメージ出来れば断片化しがちな諸公式がつながってくるわけです。

電験3種ですとベクトル解析どころか微積分の知識も問わないことになってますけど、この基本原理のイメージが出来るだけで静電気に関する問題で困ることもなくなってくることでしょう。

考えてもみてください。電験って3種も2・1種のマークシートも第1科目第1問にまず静電気を持ってくるわけです。電験を受けに行くときは3種だって京都府北部に住んでると洛中に出るために早起きを余儀なくされます。ましてや2種の時は大阪の岸和田近くまで行かなきゃならないからまだ9月初頭だってのに暗い内から電車に乗らなきゃならない。そんな寝ぼけ眼の第1限目の第1問を容易に解けるかは夕刻まで続く試験のメンタル上で重要な位置づけになってきます。

夕刻には出題者を呪ってやりたくなるのは皆さん同じと思いますが、朝一に「電験の電磁気恐れるに足らず」と思えるか「明日は電気コードをもって出題者の首でも〆に行ってやるぅ!w」と思うかでは全然違うってことは容易に想像できます。寝ぼけ眼の1限目第1問で動揺すると1限目の他の問題も冷静に解けなくなるし、気持ちを切り替えることが出来ないと夕刻4限目法規まで延々と引きずることになるわけです。

 

ある領域から出てくる電束のトータルは領域内の電荷のトータルに等しく、ある面を貫く電束の合計を面積で割れば電束密度になるわけです。電束密度を誘電率で割れば電界の強さです。電圧を距離で割れば平均の電界強度になる。

 

たったこんだけのことが分かってれば電験2・3種の静電気の問題が何とかなるんです。嘘だと思ったら過去問を見渡してください。今さっきの事を意識して問題文の電束がどんなふうに出てるか頭に描けたら問題文が求める物理量をどんな風に計算すればいいか思い描けるようになるわけです。一様ならば単純に割り算や掛け算をするんですが、そうでないときは割り算が微分に、掛け算が積分になるわけです。

 

ちょうど今の季節は新しく電験3種を志す方が勉強を始められる頃合い。電磁気学は単純に完成形が与えられてるってことを意識する勉強法ってのも試されてもいいんじゃないかと思います。

 

 

 

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おりょりょ?

2022-08-22 22:29:07 | 地球と物理

【物理/一問一答】対称性の回路*

 

いつの間にか、い~ずみ先生の眼鏡変わってる。

次はべっこうの眼鏡をリクエストしたいかな?

こうした授業をもっと若い時に受けてたら自分の物理学や電気関係の事の理解も今よりはマシだったのかもしれません。

 

受験生の皆さん。

電気回路の本質はパズルですよ。

かつてエジソンが言ったのは「天才は99%の努力と1%のひらめき」ではなくって、「天才は99%の努力を無駄にしない1%のひらめきを持つ人」ってことなんですね。

 

電気回路計算が出来るようになって試験で点数に結び付けるのは99%の繰り返し演習を無駄にしないための1%に相当するパズル能と遊び心そして試験当日に頭の中が真っ白にならない度胸といったところでしょうか・・・・

 

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虹の数学 その5

2022-08-07 15:02:09 | 地球と物理

虹を数学的にみるという無粋なことで変化の制約条件を表した微分方程式なるものがラプラス変換という増大や減衰と振動を組み合わせたモードの法則を出すことで容易に解けるって話をしました。

 

実際にバネの動きから微分方程式が理屈倒れの産物じゃないって話をしてみましょう。世の中で微分方程式なんか何の役に立つねんwって思われるかもしれませんが、天気だってマーケットだって変化の法則をつかむことで将来の予測を行っているわけで現代文明と微分方程式を切り離すことはできません。かといってだから微分方程式を習得しなきゃってことでもないんですね。その手の職種に就けば微分方程式の習得を必要としますが世の中の大半の職種は算出結果の恩恵はみっちり使わせてもらうとしても微分方程式を解けるようにする必要はないわけです。でも現代文明に微分方程式って切り離せないんじゃ?って問われるかもしれませんが、自分が分からないことでも世の中はその手の話が分かる人が何とかするようにできているのです。「俺がやらなきゃ誰がやる」って気負うから苦しくなるんであって「俺がやらなきゃ誰かやる」と割り切れば不要な苦しみの多くを手放せるんじゃないかと思います。私の場合、手持ちの資格を取るのに微分方程式の習得は避けて通れませんでしたが、逆に微積分方程式を解けなきゃ取れない資格なんて世の中にある資格の中でほんの少数で、不幸にしてその手の資格(電験2種以上など)を取る必要に駆られたときには諦めて勉学に励むしかないんですが、微積分方程式なんざトリビアとしてちょぼっと知っとけばなんかスゴイぐらいの認識でいいんじゃないかと思います。

 

ってことでばねの微分方程式を解いてみました。分かる方が見れば手抜きしまくってるなwってことなんですが、先ほど言いましたように微分方程式を解きこなせる必要がある職種や資格はまれで、ホントに微分方程式を解くことで何気なく見る現象が解き明かせるんだってことを知っていただければ儲けものと思った次第です。

まず吊るしたバネなどから少し引っ張るか縮めるかして手を離せばゆっさゆっさ揺れながらだんだんふり幅が小さくなって元の位置で止まりますね。仮に空気抵抗や摩擦などがなければ際限なく揺れ続けるはずです。位置の時間的な変化が速度、速度の時間的な変化が加速度です。力ってのは質量と加速度を掛け合わせたものです。一方でバネにかかる力ってのはバネが平衡を保てる位置からの距離に比例して元の位置に戻そうとするように働きます。つまりバネにかかる力と加速度×質量で出てくる力が同じじゃなきゃならないってことからバネの微分方程式を立てることが出来るわけです。これを初期条件を含んだラプラス変換をかけてみると確かに際限なく同じ振動を繰り返すって結果が確かに微分方程式を解くことで出てきました。

次に空気抵抗がある場合を考えてみます。摩擦力のように速度に関係なく重さだけで決まる抗力を考えるとややこしいのでやめにしときます。抵抗力ってのは速度に比例して速度を弱めようとする向きに働きます。これとバネの力が加速度から割り出される力と同じってことで微分方程式を出してくることが出来ました。これの答えを見るとルートの中がマイナスであれば確かに減衰振動をするってことが数式を解くことで出てきました。

ではねちゃこい流体の中でバネを動かしたり、バネが弱かったり、おもりが軽いと振動せずに最初は勢いよく、あとは徐々に元の場所に収まろうとするはずです。これもルートの中を見ると確かにルートの中をプラスにするには先ほどの条件通りで振動しない限界も分かるわけです。

 

今回は外力を含めてませんが、外力のかかり方次第では振動が増大して最期にはバネがばかになってしまうってのは想像がつくんじゃないかと思います。持っていきたい位置にバネをばかにしないように力を加える方法を探っていきましょうってのが制御理論ってわけです。もっとも制御理論が対象とするのは外力そのものの加え方を考える手動制御ではなくって持っていきたい位置と実際の位置の差から外力の加え方を決めるという自動制御が対象となってきます。

 

気が付けば虹という詩的な現象から、制御理論という人間が自然現象を思い通りにしてやろうという思いあがった考え方に話が飛んでしまいました。しかし、自然現象を御してやろうとして大自然から100年に一度の天災が常態化するというしっぺ返しを受けているのが現代文明じゃないかともいえます。一方でCO2排出量を規制しようとしていますが、途上国にとってみれば先進国が利便性を追い求めたツケから発展の機会を奪われる議論と反発したくなるのも無理のない話です。人間に生まれた以上、国籍、民族、出自に関係なく等しく幸福を追求する権利があるはずなのですから。

 

なんだか詩的な虹が制御理論というくっそおもろない理論や政治的な話に飛んでしまったので、この話はこの辺でお開きにするのが頃合いというものでしょう。

 

 

 

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虹の数学 その4

2022-07-14 21:24:35 | 地球と物理

さてさて、虹から数学してみるという無粋極まりない試みですが、この前はラプラス変換を使ってなぜ微分方程式が解けるかというその手の事を必要とされない方にはちょーどーでもいー話をしました。

 

さて、時間や空間の関数を発散・減衰と振動を組み合わせたモードの関数に置き換えることで、微分方程式は代数計算でモードの関係式を求めることが出来るってことが分かりました。時間や空間の微積分方程式に比べモードの方程式は楽に解けるんですが、最終的に時間や空間の関数に戻してやる逆変換が必要になってきます。これをラプラス逆変換とか逆ラプラス変換と呼んでいるわけです。

 

逆変換を行うには

1/2πj∫F(S)ε^st dt

という積分を任意の実数値σにおいて虚軸に平行にσ-j∞からσ+j∞の範囲で計算することになります。

まぁ、世の中にある計算で不定積分を求めるってのは難しく、その代わりに不定積分を求めずに定積分を求める工夫をあれやこれやしてきたわけです。今回の積分は留数定理という手法を使って求めることが出来ます。

 

は?

せきぶん?

りゅーすーてーり?

ってなるのは無理なからぬ話ですが、いかめしい名前の割にはやってる計算は比較的単純な計算です。

大抵微分方程式の解はもーどsの多項式を分母に据えた分数形式であらわされます。

このとき、このsの関数が複素平面で正則でない点ってなんのこっちゃって話ですが、要するに関数が無限遠を含んで複素平面上で不連続になる、つまりは分母が0になる点、たとえばs1とでもしときましょうか・・・

そうすると(s-s1)F(s)ε^stってのは約分することで分母が0じゃなくなる。この時の式にS=S1を放り込んどきゃいいんです。

例えば1/(s-1)を逆変換したければ、s=1で正則じゃなくなるので(s-1)・1/(1-s)ε^stにs=1を放り込めばいいのでε^tになるわけです。

お次は少し複雑にしてa/(s^2+a^2)=a/(s+ja)(s-ja)

これも正則でない点はs=±jaですので同じように

(s+ja)・a/(s+ja)(s-ja)ε^stにs=-jaを放り込んだものと

(s-ja)・s/(s+ja)(s-ja)ε^stにs=jaを放り込んだものを足せば結果はsin atとなります。

 

お次に減衰振動a/{(s+b)^2+a^2}だって複素平面上で正則でない点-b±jaで同じようにすればε^(-bt)・sin atの形に戻るわけです。

って制御理論をかじったことがある方ならそんなもんラプラス変換のパターンを覚えといて部分分数の形にしてヘビサイドの定理で分子を求めときゃえーやんwって言われると思いますが、留数定理でやってる計算を見れば結局やってることは同じです。

つまりは大げさに留数定理なるものを引っ張り出して逆変換を求めましたが、そんなもん覚えたり理解する必要ははなっからなかったんです。

ちなみに同じ場所に2つ以上正則でない点が重なる(重根とか言います)という不幸な出来事が起こったときに計算方法ももちろんあるんですがめんどくさいのでやめにしておきましょうw

 

かなり無粋な算術の話になりましたが、次は微分方程式が理屈倒れではなくって言われてみればホンマやなぁwと実感できる一例としてバネの振動について解説してみたいと思います。よくこの手の事は電気回路の過渡現象から開設されますが見えない電気が振動してるっても何のこっちゃwって当然思うわけですから、身近なバネの振動が条件次第でどんな動きになるか?それが微分方程式を解いた結果と確かに同じやなぁwってことを述べてみます。

 

 

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