等持院の歴代足利将軍の木像から恐怖政治を敷いた6代義教、彼に戦を挑んで滅ぼされかけるも再興された結城一族、その分家の関家に養子に入った和算の天才の関孝和の話をしてきました。
で、日本史で語られる恐怖政治を潜り抜けて世に出た数学の天才と、世界史でロベスピエールの恐怖政治を潜り抜けたオーギュスタン・ルイ・コーシーとをつなぐキーワードとして数学、特に微積分をつらつら述べてきましたが、微積分がどんなものなのかってことを説明すると一つの要素から一つの結果が生み出されるときに要素の変化や累積に対して結果がどのようになるかを調べるってことなわけです。
ですが、物事の結果がたった一つの要素のみから決まることはまれでしょう。例えば釣果という結果に対して釣果を左右する要素として狙う魚種、日取り、潮汐、天候、日照、波風など様々な要素が絡み合って結果につながるわけです。で、結果がボーズだったときは、そのどれかあるいは複数の要素によってボーズという結果が導き出される。まぁ、このブログも色々な釣果を乗せてますがそれ以上にボーズ食らって地団太踏んでる日が多いんだろうなwと容易に推察されることでしょう。なんせ、時々電験2種の免状をアップしてますけど、これを取るのに5回にわたって地団太踏み続けた記録はそんなに詳細にアップされてませんし、思い出せば腹も立ってきますw。
ここで、複数の要素で表される結果ってのを数学的にはやはり関数って言います。抽象的に記号で書くと、f(x、y、z)みたいな書き方をします。そして関数を構成する要素を変数って言います。そうなると、ある変数が変化したら関数はどんな風に変化するんじゃろ?って疑問は当然湧いてくることになります。釣果にしたって日取りや時間帯どれか一つだけを変化させることで結果はどう変わる?ってことを考えるときに一つの要素が変化することで他の要素がどう変化してそれが結果にどのように影響するかまでを調べなきゃなりません。
d/dx f(x,y,z)を調べるには他のyとzがxの変化に対してどのように変化して、さらにそれによってfがどのように変化するかまで調べなきゃなりません。これを全微分っていいます。
それを調べるのに、一旦他の変数は定数の如く扱って直接fに影響している分の変化だけ調べるのを偏微分って言います。言ってることは難儀なことですがやってることは他の変数を定数として対象となる変数について微分するだけの事です。記号は全微分がd/dxと書いてディーバイディーエックスと読むのに対し∂/∂xでデルバイデルエックスって読みます。
この考え方は方々で使われていて、空間に流れがあって時間的に変化する電磁気学や流体力学は偏微分の知識無くして理解不能でしょうし、経済学などにも応用されています。そうです、私が電磁気学をまるで解ってないのは基本的な原理と完成形は分かってても変微分方程式を使いこなしてケースバイケースの電磁界を解析できてないからなのですw
複数の変数による関数の微分の手法があるなら当然複数の変数による関数で微分の逆の事をする積分も存在します。これを重積分というんですが、単一の変数に対する定積分は不定積分が求まれば単純に計算できるのに対して重積分の領域の取り方は変幻自在で単純に箱型とはいかないでしょう。
ってことで次は重積分について述べてみましょう。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます