今年もヒガンバナが秋の彼岸の時期に咲いた。
夏の猛暑で忘れていた場所ですくっと花茎を伸ばしていた。
この花の特徴は、どんな時でも秋の彼岸シーズンに必ず咲くということだ。律儀という他ない。
鹿児島ではおおむね彼岸の入りから中日までには咲いている。
球根の花は示し合わせたように揃って咲くことが多い。
球根性のサフランモドキがやはり同じような咲き方をする。
我が家でも日当たりの良い場所の物と、日当たりの悪い場所のが生育条件はかなり違うのに、ほぼ同時に薄いピンク色のサフランに似た花を咲かせる。
その理由とは、どうやら大昔、同根の親から受け継いだ遺伝子によるらしい。
要するに「万世一系」的な遺伝子を持ち続けているのだ。
だから生育の場所こそ違え、示し合わせたように一年の同じ時期に同時に花を咲かせる。
人間世界でも、生得的に同じ場所で生業を全うする職人的な人たちがいるように、球根の花の世界でも、同じ土の下で花咲く準備を怠りなく継続している球根たちがいるのだろう。
身につまされるのが、一業を全うできなかった我が身だ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます