奏~かなでうた~詩

自作詩を書いています。自分の心と向き合いながら。

回顧録

2011-04-25 | 心詩~こころうた・己
不器用な人間でした
人付き合いが下手な人間でした

思い出せるのは
憎悪とともに刻まれた
負の記憶ばかりです

幼い頃から ずっと
粗末に扱われてきました
自分に自信が持てず
自我というものが育ちませんでした

大人になっても
あの頃のままの自分がいました

したたかな人間には
すぐに見抜かれます

僅かなしくじりが大きな傷になり
私の心は だんだん萎縮していきました

信じた者に裏切られ
敵と味方の区別もつかず
やがて 人間不信に陥りました

何度もやり直そうとしましたが
すべてが失敗に終わりました

そして今は
自分という殻に閉じこもったまま
別の生き場所を探して
もがいているのです