奏~かなでうた~詩

自作詩を書いています。自分の心と向き合いながら。

青葉繁れる桜の木の下で

2011-05-28 | 心詩~こころうた・己
雨に濡れそぼつ 桜木の鮮やかな青葉に
ふと顔を上げ 私は心を奪われる

葉脈を流れる生命の雫
無理もせず 怠りもせず
遺伝子の導きに従い
脈々とその生を営んでいる

自然の息吹を感じながら
私は素直さを取り戻す

なぜ 人間は
汚れなきものを妬み
弱きものを支配したがるのか

なぜ この木々のように
己の人生を ただ誠実に
生きることができないのか

なぜ 私は
人間に生まれてしまったのか

この魂の容れ物に
適合することもできないでいるのに