山下絵理奈ちゃんが銅版画制作に来てくれました。
初めての技法に挑戦してもらいました。
銅版画もいろんな仕方があって、人それぞれ向き不向き、好き嫌いがありますが、このやり方は絵理奈ちゃんにとってどうだったかな。
それはおいおい聞いていこう。
こちらの作品、線が太めの仕上がりになっております。
やり方は
①版にソフトグラウンドを塗る。
グラウンドは版面を腐食から守る膜です。
ソフトグラウンドは時間がたっても乾いて固くなりません。
②割りばしペンで描画する。
当初は堅めの筆でやってもらおうとしていたのですが、絵のデザインに対して版が小さかったので、
より細い線が描ける割りばしペンにしてもらいました。
割りばしの先を鉛筆くらいの細さに削ってます。
③スプレーのりをかける。
割りばしペンによってグランドがぬぐい取られ、それを腐食すると版面に溝ができます。
太い溝にはインクがとどまらないので、線の部分にスプレーのりでアクアチントを施します。
スプレーのりの粒子も防食膜になるわけです。
無数の小さな穴の集合体で太い線ができているという構造。
(文章だけで表現するのは難しいな(;^_^A)
④インクを詰めてプレス機にかける
溝の中にだけインクが残るよう表面はきれいに拭き取ります。
凹版画です。木版画とは逆の理屈ですね。
絵里奈ちゃんの呑み込みの良さには脱帽です。下絵にない付け足しを提案しても臨機応変に描きこんで、2時間弱で一作品完成しました。
太い線の作品も素敵ですよね。かわいくもあり、力強くもある猫ちゃんです♪(=^・・^=)♪