夏はぼくを悪くする。暑いので福岡県の山間部に逃げていたら、迂闊にもそこは盆地だった。日本一暑かったとテレビが言った。暑かった。38℃
日本は今,太陽光線から受けるエネルギーの60倍のエネルギーを放出している。太陽の狂気もそう考えるとささやかなものだ。この爆炎の60倍が日本から宇宙に向かっている。
そんな中公園に行った。この公園は昔、焼夷弾で1000人ぐらい焼かれている。苦しみを共有できた。
そんな暑さは当然の地球からのおしかりだと考えるか。いやいや寒冷化に向かっているのだとか。CO2は気候変化を穏やかにするとか。地球の未来予想は百家争鳴だが、個人の取るべき行動はいろんな予想に関係ない。エネルギーの乱用は見苦しい。われらは本能的に道徳としての節約志向をそなえている。
昭和30年代、高度経済成長とはいえ、家庭の電気の契約は10Aが普通だった。シンクの水は庭に撒いた。鉛筆は繋いで使った。小学校の間、筆箱を新調したことはない。・・・
貧乏だったからではなく、捨てるとか、壊すとか、乱用するとかに対しては、身体的拒否感があった。
ひるがえって今や、いざ自分の利益になると判断するとどんなに反社会的なことをしても自分で自分を許す。部屋の温度を5度下げたら同じ体積の空気をひかえ目に言って15度あげている。
屁理屈はどうでもいえる。熱中症だ、病弱だ、高齢者だ、風呂は一日おきにした、庭には打ち水をしている・・・狂気の反論であり、巨漢ボンレスハム自体が温暖化を促進している。
体脂肪30%以上の人は冷房料金を加算して払うようにしよう。
よどむ熱気の中公園は静まり返っていた。
少し前同じ公園で、
ベルサイユのばらだそうだ。
坂本繁二郎のアトリエ、移築