焚き火を見ると落ち着く。とくに暗くなると何時間でも見ていられる。「火」を扱う喜びはどうもDNAに刻まれているようだ。「火」は眺めるだけでも本能的充足感を得られる。
文字と道具と火、人類が獲得した三大特技のなかでもとくに火。
火は獲物の保存期間を飛躍的に伸ばした。
よくぞ発明してくれた。この三大発明のおかげで一部のサルは「ヒト」に進化した。
と思っていたら、ヒトに進化してないサルでも仕込むと、生意気なことをする。
不愉快だ。
薪を集め、マッチで火をつけ、たき火をする
たき火でマシュマロを焼く
特殊なキーボードを使い、人間と会話する(英会話)
ルールを正確に理解し、パックマンで遊ぶ
なんてことをするそうだ。(WIKI)
化学の実験の時間、マッチを擦れない子がいた。つまり火を使えない。
自転車のタイヤ、空気を入れ方を知らない人がいる。つまり道具を使えない。
京都大学のカンジというサルは、漢字を2000個知っている。
学者の先生もサルに余り芸を仕込まないでほしい。AIに負けてもまあ我慢するが、サルにはねえ…。
今回は「火」に限って、
ぼくは雨の中でも火を起こせるぞ、と小癪なサルに競争心が沸いた。ちょっとアメリカ的な、がさつで、おおざっぱで、合理的ではあるが味気ない ”fire starter"。
というか、焚き火の点火にはこれに勝るものはない。一回で爆発的に火が付く。夕立にも負けない。雨の日は木陰の枯れ木を集める。(乾燥)ナイフがあったらチップという切り目を入れると断然よく燃える。雨の時、普通のマッチやライターでは点火は無理。一回分に換算したら最高のコスパ。
なぜかたばこ用の圧電ライターはキャンプの気分を壊す。なぜだろうか。
ピエゾさん、すみません。
小枝を集めてインディアンのテントのような形にする。
100均で買った綿。100枚セットだから一枚1円。その一枚を濡れないようにビニルに包んでおく。この時のビニルはなぜか許される。その理屈も不思議だ。
ポヤポヤになるように引き裂いて、そこに登場するのが ”fire starter"。
タバコライターでは火がつかないようなかなりの雨の中でも一瞬で
でも綿とかビニル袋とかなんか違和感がある。そこで登場、麻ひも。
10センチぐらい切って、よりをほどくと
3本になりさらによりをほどいてポヤポヤにして小枝の中に入れる。地面につけると湿ってしまうから小枝の中央に。
↑の画像のように針葉樹の枯れ枝は火力が強いのでその上に置くのが良い。
左手にあるのがマグネシウム。右手の金属でこさぎ取って。麻ひもポヤポヤなり、綿ポヤポヤなりにマグネシウムの粉末をかける。2Mg+O2→2MgO のためのMg。2回こさぐと十分。
原始人がマグネシュウムを抽出していたわけないが、この場合もなぜだかキャンプ気分は壊さない。結果オーライ。
そしてついに着火。右手にもった金属(鉄)をこすりつけて火花を出すのではなく、左手を引いて火花を出す。火花を一か所に集中させるため。↑この画像は説明のため室内で再現。
fire starterは、amazon。やすい。
おととい、一人キャンプでステーキを食ったが実は焚き火はしてない。枯れ葉が多くてさすがに山火事を心配した。上の画像はすべて庭での実験。雨は偶然。野山でするときは水のそばで。
献立をステーキと焼きそばと食パンにすると洗い物が出ない。最後はフライパンでパンを焼いて肉汁をふき取りそのパンも食う。ごみ0。ドラえもんのポケットのように何もないようなところから火が付いたり料理が出たりするのがカッコいいのだ。「道具は少なく」「ゴミ0」これを極めたい。
一人しかいないくせに、こだわったりする。