加瀬工務店のブログ 熱血!建築魂!

千葉・南房総地域(館山市・南房総市・鴨川市・鋸南町)で新築注文住宅を中心に、真面目で丁寧な家造りを目指しています。

電動化

2010-06-23 | 現場日誌

今日も天気予報も微妙な感じでしたね。
朝から雨の予定がほとんど降らず、午後から急に風が強まり、雨が強くなったかと思っていたら一気に晴れて良い天気に。
この気まぐれ何とかしてほしいですね。

10年ほど前に建てたお客さんの家で、「歳もとったし、シャッターが重いので電動シャッターにしてほしい。」と依頼が来ました。
幅が1.7mのものはそうでもないのですが、幅2.6mのシャッターはかなり重くなっていて、年配の方には大変な状態です。
(>_<)
電動化は簡単な作業ではないのですが、以前展示会で見たことのある工法を思い出し、いろいろ検討して電動化に挑戦することにしました。
20100623電動化するにはまず電源を確保しなければなりませんので、天井裏にもぐり、ブレーカーからシャッターのところまで電気を引く作業を開始。
内部と外部の関係などをふまえながら配線を。あっちこっちから天井裏ヘ体を入れたり、外部から配線を入れたりして苦労しながら配線作業。
電気屋さんとの連係プレーでうまく配線を引くことができました。(^_^)
次はシャッター屋さんの出番です。
既存のシャッターを改造して電動モーター付きのシャッターへ変更するための工事を行い、電気を接続して完了です。
施工後、リモコンを使って開閉動作を確認。おもわず 「お~っ!」 と言ってしまいました。(^o^)
無事電動開閉式のシャッターに変更できました。
お客さんにも喜んでいただけて、苦労したかいがありました。
(^_^)v

シャッターの電動化をしたい方は御気軽にご相談ください。
もちろん、当社のお客様でなくてもかまいませんよ~っ。

そんな工事をしておいてなんなんですが・・・
当社では基本的にはシャッターをおすすめしていません。(-_-;)
当社で住宅の開口部にシャッターを採用したのは後にも先にもこの物件だけです。
ちなみに、最近自社の倉庫に採用しましたが、これは高さもありませんし、雨戸を引く場所もないので採用しています。
自身のことでもちろん完全自己責任ですからカウントには入れていません。(^_^)
この家では、悩みに悩んで複数の理由からシャッターの採用を決断しました。
そんな中でのシャッターが重くなると言うこの結果。(T_T)
ある程度は予測できたので、お施主様にはやっぱり申し訳ない気持ちがあります。
スミマセンデシタ m(_ _)m

シャッターは素人さんから見れば、見た目もスマートだし、流行ってるし、雨戸と言うフレーズよりもなんかかっこいいし (笑)、若い人たちが多く家を建てる現状では選択されるケースが多いのは当然なのかもしれません。
しかし、たとえそうであっても、あまりおすすめしたくありません。
とはいえ、絶対反対ではありませんのでご安心を。将来起こりえる問題を理解していただいた上で、決めていただくのであれば採用させていただきます。

ではシャッターの何が問題なのか。
手動の場合はスラット(シャッターの本体で板材)は」カラー鉄板製がほとんどで、シャッターを巻くときに使う心棒とバネも鉄製です。
電動の場合はスラットがアルミになるのですが、心棒とバネは鉄製のままです。
その心棒はその割に強固な物ではなく、シャッターが巻いてあるときの重みでたるんだりします。
バネも錆びたり、力が弱くもなります。スラットも錆びや、長年の外圧などで変形したりする場合もあり、動きな悪くなる原因にもなる場合があります。
これらの要因などが重なることで、大きな窓ほど動きが悪くなってしまうケースが多いのが現状です。
修理も簡単ではなく、大がかりになる事が多いのです。
一方、昔からの雨戸ですが、こちらはレールの上を横方向に滑るだけの単純な構造ですので、一般的に考えられる弱点は戸車がほとんどで、戸車さえ確保できれば修理は簡単です。
現在あるサッシメーカー上位3社(トステム・YKKAP・三協立山)であれば部品供給がありますので、とうぶん問題ないと思います。
昔の雨戸の欠点であるレールの腐りはアルミ化されましたので心配なくなりましたし、戸袋が腐ったり壊れるのもアルミやスチールの採用で心配が減っています。

今シャッターを採用している皆さん、こういった説明がありましたか?
当社は家を売るプロである前に、家を造るプロです。
お客様が大金を払い、自身だけでも30~40年程度は住むであろう家。 
私たちは、建築を検討中の方々に選ばれやすいように、流行をたくさん取り入れたり、売りやすさを優先した仕様や低価格に重点を強くおいた家を造るよりも、長きにわたり暮らしていく上で住む人が少しでも困らないように、プロとして私たちの持っている経験や知識を最大限に活用したアドバイスをしながら、施主さんと共に先を見据えた家造りをしています。

プロだからわかること。
プロだからしてあげられること。
プロにしかできないこと。

私たちはそんなことを大切にしています。


P.S この家を建ててから10年。はやいものです。そりゃ結婚もするし、子供も生まれますよね。
私の中で大きく変わっていない事は・・・ 愛車くらいかな?(^_^)

シャッターを電動化して快適に
南房総 加瀬工務店

T.K
http://www.kasekoumuten.com

コメント
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