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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

学校災害と安全教育(5回シリーズその2)

2013年09月10日 00時00分01秒 | 紹介

 学校教育で安全教育を行えという論も出る。それも確かかも知れないが、教育を口にする前に、経営者は安全保全のためにどれだけの経費をかけたのか、従業員に必要な現場教育(安全教育)を施したのかを問題にする必要がある。かかる現実的な施策を捨象して、学校教育の不備のみ責任を負わせるのは正しい論とはいえない。交通安全教育にしてもそうである。道路環境の整備を凌駕する自動車両の急増という現実に対し、歩行者が被害を受けることのみに注目し、事故が多いのは交通道徳の低下あるいは学校教育の不備であるという。こういう発想は極めて危険であると思う。勿論、安全教育が不必要だという論拠ではなく、物理的な配慮を万全にすることこそ緊急の対策ではないかといいたい。教育は特効薬ではなく、今日教えたから明日直ぐに役に立つものではないからである。

 しかしながら、安全教育を受けた子供が、将来社会人になったとき、教育そのものが本当に身に付いていたならば、事故は少なくなるかも知れないし、また起こっても被害を軽微に止めることが出来るであろうということは確かであろう。現実に学校の管理下において年々50万件を超える事故が発生し、200余人の死亡者及び300人を超える廃疾者を出している。しかも学校が安全を熱心にやっているところでは、急速に事故が減少したという事例がある。今日の不慮の事故を防止するためにも、将来の事故を少なくするためにも、安全について配慮しても、し過ぎることはないであろう。(次回へ続きます)