KAWAYU EMC スタッフのひとコマ(弟子屈町・川湯温泉・阿寒摩周国立公園・屈斜路湖・摩周湖など)

川湯エコミュージアムセンターの職員が写す日々の季節の移ろい、出来事をどうぞ Kawayu EMC staff diary

もりのパレット探検隊! 「天然ジャム作りに挑戦だ!」

2012-10-27 17:10:15 | イベント(Event)

「もりのパレット探検隊!」とは、

弟子屈町内の小・中学生と対象にした、川湯EMC主催の自然体験活動です。

 

今年は、

年間テーマに「ほんとは身近な川湯の森」と掲げ、

アプローチの仕方を変えて、6回ほど川湯の森を探検しちゃいます。

 

きょうは、小学生20名が参加してくれての第4回目が行われました。

 

実りの秋。

収穫の秋。

食欲の秋。

そして偶然にも、今年は夏の暑さが長かったために10日近く遅れてちょうど見ごろを迎えた、

紅葉の秋。

 

すべてを満喫するにふさわしく、

天然ジャム作りに挑戦です!

 

…が、活動に入る前に、

お約束のお勉強タイム。

天気がいいので、もちろん屋外。

 

日本には四季があること。

どうして今の季節は秋だと思う?

秋になるとなぜ、葉の色が変わるんだろうね?

-などなど、子どもたちと一緒に考えていき、

川湯の森へ秋をさがしに行くことにしました。

 

赤く色づいた葉と黒紫色の実が付いたヤマブドウ。

葉が透き通った色になるコシアブラ。

緑から茶色になったヤマドリゼンマイ。

甘い匂いが漂うカツラの葉。

地図を片手に、

子どもたちは川湯の森を駆け回ります。

 

みんなが、それぞれの秋をさがして帰ってきた後は、

いよいよヤマブドウジャム作りのスタート。

 

本当は、実際に採取体験をさせてあげたかったのですが、

時期的にも場所的にも、思い通りに存在しないのが自然の摂理。

 

事前にスタッフが、クマさんと競争しながら採って冷凍しておいた、

屈斜路産のヤマブドウを使いました。

 

まずは、

生で一粒、かじってごらん。

もぐもぐ。

「すっぱ~い!」

「でも、おいしいよ」

「私、この味、好き」

「もう1個食べていい?」

 

予想以上に好評でした。

 

ヤマブドウが焦げないようにかきまぜつつ、

とろみが出るまで粒をつぶしながら加熱します。

 

いったん火を止め、ザルでこして皮と種を外します。

皮と種は後で使うから粗末に扱わないでね。

「えっ! 何に使うの?」

「今はナイショ」

 

エキスが採れたら、再び鍋に戻して加熱します。

一段ととろみがついたら、半量を器に取り出し、

鍋に残ったもう半量に砂糖を加えながら煮詰め、ジャムを完成させます。

 

「うめー」

 

見ると、器に取り出した後の鍋肌についたジャムを、

子どもたちが次々と指でこそげとってなめていたのです。

 

わーい! よかったあ! 喜んでもらえて。

 

こうして、「天然そのままの味」と「ジャムになった味」の2種類ができあがりました。

 

午後は、ジャムをつけて食べるためのパンを焼きます。

 

強力粉、ドライイースト、砂糖、卵、塩、ぬるま湯、バターをまぜ、

ボウルの中でひたすらこねまくります。

交代でこねまくるかと思いきや、子どもたちの手は小さいがゆえに、

2~3人が一度にボウルの中に入るンですね…。

 

「おいしくなあれ」「おいしくなあれ」と念じながら、

20分ほどかけてしっかりこねた後は、1時間ほど発酵させるために待ちます。

 

その間は、「足湯へ行こう」コース、「森探検に行こう」コース、「焼き台と薪を準備しよう」コースに分かれて活動。

いずれにせよ、お腹を空かせて戻ってくるように伝えました。

 

そして、1時間後-。

子どもたちもそれぞれの活動から戻ってきました。

 

ガス抜きをしたパン生地を細くヒモ状に伸ばし、

アルミホイルを巻いた木の棒に巻きつけていきます。

これを直火であぶること約15分。

香ばしい匂いが漂ってきました。

テーブルには、

各グループが作った2種類ずつのジャムと、

ヤマブドウジュースが並びました。

 

ジャム作りのときに残しておいた皮と種は、

ボランティアさんの手によってジュースへと変身したのです。

 

さあ、いよいよ、お待ちかねの試食ターイム!

「パン、おいしー」

「私たちが作ったジャム、どれ?」

「うめー」

「こっちのジャムも食べてみていい?」

 ヤマブドウジュースも飲んでごらん。

「すっぱー!!」

酸っぱかったら、砂糖を入れるといいよ。

「おいし~い」

「お代わりしてもいいの?」

「パン、もっと食べたい!」

えっ……。

 

わいわいガヤガヤにこにこパクパク。

 

こうして、秋を満喫した1日が楽しく&おいしく過ぎてゆきました。

 

次回のもりのパレットは12月15日(土)、

飾り炭作りに挑戦します!