地元・弟子屈町の広報紙には、
川湯EMCの連載コーナーがあります。
季節の自然情報はもちろんのこと、
館内での展示物やイベントについてなどをご案内しています。
町外にお住いの方には内容が伝わらないので、
今年度は広報てしかが発行後に、
当ブログでもご紹介していきますね♪
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-待ち遠しい屈斜路湖の解氷-
センターには、ここ30年分の摩周湖と屈斜路湖の結氷状況記録が保管されています。
それによると、摩周湖の結氷は約50%の割合です。
今回は氷のかけらすら見えずに春を迎えますが、
程度の差こそあれ、不凍はそれほど珍しいことではありません。
一方の屈斜路湖。
皆さんからのアツい期待が寄せられる氷丘脈は、全面結氷が前提です。
道内で2番目に面積が大きい湖ですが、
最低気温がマイナス20度近くまで下がるのと合わせ、
無風の状態が3日も続けば、全面的な結氷が見られるといわれています。
しかしこの冬、毎週のように暴風雪に襲われたのは皆さまもご承知の通り。
2つの不可欠要因がなかなか叶いませんでした。
阿寒国立公園指定80周年を迎えた今年度は、記憶と記録に残る冬となりました。
とはいえ、かなりの広範囲に氷が張っていることは事実。
次の楽しみは、解氷です。
↑ 今年はいつ?
例年4月20日ごろに見られ、2日間ほどで一気に湖から釧路川へと氷の塊が流れ出ていくようすは圧巻です。
ただし、結氷も解氷もポイントは「風」。
気まぐれな相手に、もうしばらく目の離せない日々が続きそうです。
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-アイヌの自然“視”-
フクジュソウ=チライ アパッポ(魚の「イトウ」/花)
この花が開くころにイトウが川をのぼってくるといって、
漁の準備を始める目安にしたそうです。
また、最高の宝物のことを、「フクジュソウの花の滴の中から掘り出したような神の宝」と表現したとか。
長い冬の終わりを告げる鮮やかな黄金色は、さぞかし安らぎを与えてくれたことでしょう。
自然界では、イトウとともに減少が懸念されています。
本当の「宝物」にならないことを祈るばかりです。
【参考文献:アイヌ歳時記/萱野茂著】
広報てしかが https://www.town.teshikaga.hokkaido.jp/02sougou/40kouhou/1504/index.html
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川湯エコミュージアムセンター http://www6.marimo.or.jp/k_emc/