晴れて退院、なんだけど

連日父のことになっちゃうけど、あたしの記録用でもあるので。。。今日の父の退院に向けた昨日のやりとり。

義妹からのメール。
明日の退院時、耳鼻科も受診しといた方がいいかと思い耳鼻科に確認の電話をしたところ、運良く耳鼻科の主治医と話が出来ました。受診は昨日すんだそうです。

少しずつ腫瘍は大きくなってきている。わずかに開いていた息の通り道の穴が、今は殆どつぶれている為、カニューレだけで息の通り道を確保している。カニューレが抜けて穴がふさがったら窒息してしまうので今は週一回カニューレを交換し、管理している状態。

右首のリンパ転移も腫れて皮膚が赤くなってきていて、さらに大きくなると皮膚から腫瘍が顔を出し、見えてくるようになる。

痛みは以前より少しずつ出てきていて、今飲んでいるカロナールの効果もギリギリの状態。ご家族の、１日も長く老人ホームで…という意向もふまえて、もう少しこのままでと考えてはいるが、麻薬に切り替える時期に入りつつある状況ではある。

今回の脳梗塞と咽頭腫瘍の関連については、腫瘍が血管等を圧迫していることを考えると全く無関係とは言えない。再発の恐れと、窒息の可能性とを考えると、命に関わることが急に起こる可能性もあるので、延命措置についても家族で話し合っておくように。

緩和ケア外来については、本人に告知はしなくても「痛みを和らげる専門の外来がある」と伝えて受診することも可能。そのあたりをとても配慮されてる科。

今後もし麻薬に変更し、施設では対応できない状況になったら、まずは耳鼻科病棟に入院し、必要（希望）なら緩和ケア病棟に申し込むこともできる。どちらの病棟も治療としては全く同じだが、緩和ケアの方がスタッフの人数も多く、個室で手厚く、専門スタッフによる、より苦痛の少ない看護を受けることができる。

ちょうど近いうちに家族への病状説明をと考えていた。延命措置などの意思決定を含め、水曜の15時以降なら時間が取りやすいので予定をすり合わせてお会いしましょう…とのことでした。

あたしの帰宅途中にメールが来たので、「これはもう、なんちゃってセカンドオピニオン2回目が必要じゃぁ〜」と、あたしの主治医のところに駆け込んだ。6時半までだったのでギリギリセーフ。で、その結果を弟夫婦と主人にメールで情報を共有。

先ほど私の主治医と面談してきました。
21日に右アテローム血栓性脳梗塞で入院し
抗血小板療法を受け明日退院になっている状況と、
呼吸はカニューレ頼みになっており、
痛みもカロナールでは限界に近く
オピオイド系の投薬が始まった場合、入院となるかもしれない。
緊急の場合も想定され、その場合の延命措置について
主治医から家族から話を聞きたいと言われた、
という前提で相談しました。

一息置いて、先生は、それはガンで寿命が来る時のことです、とおっしゃいました。
そういう状態で’延命措置’というのはなんのことですか？という私の質問には
心肺蘇生のことです、と答えられました。
心肺蘇生をして、どういう展開があるんですか？、には
しないほうがいいです、と。

以前先生とお話をして、父の治療方針を判断する時に
父が「痛くない」「苦しくない」を最優先の判断基準にする、
と決めていたので、先生はそれもご存知です。
その上で、しないほうがいいとおっしゃるのは、
苦しい痛い思いをさせるけどなんの明るい展開もない
ということだと理解しました。

先生からのアドバイスは、自分の父の時もそうしたけれど、
１）延命措置はしないほうがいい
不要と伝えて、カルテにDNRと書いておいてもらう
さもないと当直医に蘇生措置をされてしまう
（DNR;do not resuscitate＝心肺蘇生しないで）。
２）オピオイドは呼吸抑制を起こすことがあるけれど、
それでもオピオイドを出してもらう。

というものです。
私はそうしてあげたいと思います。

主人からは「なるほど、明快だね」と一言だけ返事が来た。あたしたちの主治医は、あたしたちが何を大事と思うかを理解してくださった上で、それが自分の価値観と似ているとのご判断から、ガンで亡くなったご自分のお父様に対してとった治療方針を、アドバイスしてくださる。本当にありがたいし、帰りに受付の方と「また相談にのっていただきました〜」と相談内容をちょっと話したら、「うぅ〜、深いですね、なんかウルッとしちゃうわ」。ここ、みんな優しいんだ〜。

この後弟と電話で話をして、お互いに考えていることに齟齬はないことを確認したところ。マロさんが「ボクにできることがあったら」と仰せだったので、触り放題触って癒してもらいました〜