昨日ロンドンの新しい市長の宣誓式が行われた。パキスタン人移民のバス運転手の息子の人権派弁護士労働党のサディク・カーン氏が、保守党のボリス・ジョンソン市長の後任となった。これでアメリカで不動産王兼暴言王が大統領なんかになったら、ロンドン市長はアメリカ入国できないんだろうか、ぷぷぷ。恥ずかしいだろうな、そうなったら、アメリカ人。
一騎打ちだった。保守党党首のデービッド・キャメロン首相が、カーン候補はイスラム過激派の集会に出席したことがあるなどと発言。対立候補の超お金持ち超セレブのザック・ゴールドスミス氏の、5月1日メール・オン・サンデー紙への寄稿文は衝撃だった。
木曜日に、世界で最も偉大なこの都市を、テロリストを友と思う労働党に、我々は本当に譲り渡すのか?ですと。首都は過激な思想を正当化する政党に牛耳られることになる、ともある。全く誰が過激なんだか(苦笑)。
この名文(迷文というべきか)は、良識ある保守党支持者すらをも、ドン引きさせた。有権者は保守党のこのような戦略を、「むかつく」とか「救いようがないほど愚か」と考えたようだ。今回の統一地方選では英国全土で惨憺たる結果だった労働党が、唯一ロンドン市長選で57%の獲得率で勝利したのは、こんなひどいネガティブキャンペーンに、ふつ~の市民がふつ~の感覚で、明確にNOを突きつけたということに他ならない。
どの国にも票集めのために過激な言葉を吐く候補者はいる。我が国の政治家なんか選挙がなくても暴言妄言の底なし沼だったり、やらなくてもいい国有化なんかしちゃって無用な軋轢を生んだりして、人間の知性や良識に愚かさと浅はかさで立ち向かう勇敢な(?)人も少なくない。英国政治にも舌禍事件や腐敗もあるし、映画になるような桁外れなスキャンダルだって起こる(古くはプロフューモ事件とか・・・)。
が、少なくともロンドン市民は、40歳代の候補者二人が生まれる前から、しなやかに多様性を受け入れてきた。旧植民地から押し寄せる移民に眉をひそめる人がいなかったとは言わないけど、彼らが英国社会に溶け込もうとする努力や、能力やがんばりや貢献は認めてきた。それによって英国は繁栄もしてきた。今回も分断ではなく統一のほうがロンドンらしいのだと、ロンドン市民は浅薄なレトリックを退けた。あたしが、単に住んだことがあるだけじゃなく、イギリスが好きだし第二の故郷だと思える理由って、こういうことなんだよな~と再確認。
おめでとうロンドン市民、おめでとうカーン新市長。今回の結果がひとまず、今日投票日を迎えるフィリピンの大統領選挙にも、いい影響があればいいな、と思う。
写真はネットから拾ってきた~
一騎打ちだった。保守党党首のデービッド・キャメロン首相が、カーン候補はイスラム過激派の集会に出席したことがあるなどと発言。対立候補の超お金持ち超セレブのザック・ゴールドスミス氏の、5月1日メール・オン・サンデー紙への寄稿文は衝撃だった。
ツイッターで拡散されたその紙面がこちら
木曜日に、世界で最も偉大なこの都市を、テロリストを友と思う労働党に、我々は本当に譲り渡すのか?ですと。首都は過激な思想を正当化する政党に牛耳られることになる、ともある。全く誰が過激なんだか(苦笑)。
この名文(迷文というべきか)は、良識ある保守党支持者すらをも、ドン引きさせた。有権者は保守党のこのような戦略を、「むかつく」とか「救いようがないほど愚か」と考えたようだ。今回の統一地方選では英国全土で惨憺たる結果だった労働党が、唯一ロンドン市長選で57%の獲得率で勝利したのは、こんなひどいネガティブキャンペーンに、ふつ~の市民がふつ~の感覚で、明確にNOを突きつけたということに他ならない。
どの国にも票集めのために過激な言葉を吐く候補者はいる。我が国の政治家なんか選挙がなくても暴言妄言の底なし沼だったり、やらなくてもいい国有化なんかしちゃって無用な軋轢を生んだりして、人間の知性や良識に愚かさと浅はかさで立ち向かう勇敢な(?)人も少なくない。英国政治にも舌禍事件や腐敗もあるし、映画になるような桁外れなスキャンダルだって起こる(古くはプロフューモ事件とか・・・)。
が、少なくともロンドン市民は、40歳代の候補者二人が生まれる前から、しなやかに多様性を受け入れてきた。旧植民地から押し寄せる移民に眉をひそめる人がいなかったとは言わないけど、彼らが英国社会に溶け込もうとする努力や、能力やがんばりや貢献は認めてきた。それによって英国は繁栄もしてきた。今回も分断ではなく統一のほうがロンドンらしいのだと、ロンドン市民は浅薄なレトリックを退けた。あたしが、単に住んだことがあるだけじゃなく、イギリスが好きだし第二の故郷だと思える理由って、こういうことなんだよな~と再確認。
おめでとうロンドン市民、おめでとうカーン新市長。今回の結果がひとまず、今日投票日を迎えるフィリピンの大統領選挙にも、いい影響があればいいな、と思う。
写真はネットから拾ってきた~
眼を覚ませ、アメリカ人!
おもわずエントリーにしちゃいました
なるほど、逆効果だったってことですね
アメリカでは、超リッチだけれど品性の乏しい候補者に人気があり、ロンドンでは、正しい反応が、あったってことですね
プロヒューモ なんか懐かしい事件やね
トランプのようにいけると判断を誤ったんでしょうかね、ザック・ゴールドスミスさん
昭和一桁の父母、戦争のことを語らせたら、厳しかったです
トランプ旋風 このまま大統領になるんでしょうか?
クリントンさんのメール問題の落としどころ次第では、えらいこっちゃでしょう
日本政府は、見ているだけ ?
アメリカ軍の問題について云えば、トランプさんは、ちっとも勉強してないってことか
首相までもが思想信条の自由という基本的人権を否定するような発言。
お~い、イギリスよ、大丈夫かぁ~と思ってたら、
市井の人々は、正しかった~、といういいニュースだったの。
そうそう、ヒラリーは大ピンチ
どうなるんでしょうね~
日本政府は、とりあえず、近隣諸国と仲良くしたほうがいいと思うな(苦笑)
本当に、ロンドン市民の選択に拍手、ですよね。
住んでいた頃に、交通関係のゼネストにあい
歩道から手を上げてタクシーを止めようとしてたら
私より後に来た白人男性3人連れが、道路に飛び出して止めようとしたタクシーが
その人たちを無視して私の前に止まってくれた、
その運転手さんはバリバリのコックニーをしゃべる白人でした。
なにが「正しいこと」かって、肌の色とか宗教じゃないっていうことが
ず~っと前から浸透していると思いました。
そもそもテロリストはムスリムを名乗ってるだけで
教義なんて知らないと思いますしね。