昨日は結婚記念日だった。
写真はエゾイシガキガイ、岩手産。
記念日なのに夫婦共々仕事があり、夕方あたしの仕事が終わるのを待って、新たに開拓した鬼子母神近くのお寿司屋さんへ。
カウンター7席だけのお店。ガラスケースもない。おまかせのみ。
40代かなぁ、目の前の大将の動きは無駄がなく、お客さんと話をしながら、わさびは使う分だけ鮫皮のおろしでおろし、ご飯も大きなお櫃から使う量だけを手元の小さなおひつに、直接手で触れるのではなくふきんで移し替え。
お米の粒一つ一つが軽く主張するシャリと、口に入れると柔らかくとろけてシャリを包むネタ。わさびはねっとり不思議な食感。
常連さんが帰った後、しばらく貸切状態になり、大将といろんなお話ができた。
自分は秋田のコメ農家出身で、小さい頃からお米を炊くのは自分の仕事だったから、米扱いは慣れている。寿司用には外側を固めに内側を柔らかく炊き上げるようにしている。いつもは出身地の秋田のお米を使っているけれど、今日は山形から常連さんがいらっしゃっているので、山形の米。
ネタが口でとろけるのは、よくあるガラスケースではなく木箱に保存しているからで、握る少し前にまな板の上に移して温度を上げてやるからです、と。
わさびは鮫の皮でおろすからねっとりする、買ってきた直後のザラザラの表面は大根をたくさんすりおろして、粗い表面を滑らかにする、今使っているのは3年目です、って。
以前はカウンターに8席置いていたが、一人では手が回らないので一席減らして7席にした。これでも全員同じタイミングでいらっしゃると対応できない、とおっしゃる。
たしかに素材ひとつひとつに手間をかけた、その手間を凝縮したものを口に運んでる感じがした。
いい仕事を目でも口でも楽しませていただきました。頻繁には行けないけど、ちょっといいもの食べたい時には予約したいな。
帰りは余韻を楽しみつつ徒歩で。
寿司屋難民の我が家、ここで難民生活が終わりそう(笑)
記念日って言ったら、超高いお酒を勧められました。
おまけをもらうんじゃなくて、おまけ分も払いました(笑)
でもおいしかった〜
良いですね。
大将に結婚記念日だって言いましたか?
言えば何かおまけがあったかも(^^♪