忘れたき記憶のふいに浮かびきて千切り大根多めにきざむ 忘れゐし記憶がふいに浮かびきて千切り大根多めにきざむ (推敲)
それぞれの部屋に籠れる夫とわれ ほどよき孤独に本を読みをり
流れ弾の残れる足にボール蹴りカルロス君はペルーに育ちぬ
顔を見てけふの料理を決めくるるお抱へシェフの私のジェラール 顔色にけふの料理を決めてゆくお抱へシェフの私のジェラール(推敲)
夏の夜の月下美人のはなびらは死人(しびと)のやうな冷たさをもつ
落第を留年と呼ぶまやかしにまた使はれる不適切な 落第を留年と呼ぶまやかしにまた使はれる<不適切>の文字 (推敲)
この指が取られないかと眠れない指紋認証つけたばかりに
フォロー中フォローするフォローする