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065:砲(梅田啓子)

2014-06-05 19:27:01 | ⑦題詠blog2014
大砲にやられし傷かつくばいて白き着物の傷痍軍人

      *傷痍=しょうい

大砲にやられし傷か つくばいて白装束の傷痍軍人 (推敲)


 ※子供の頃に成田山に行く道すがら、白い着物を身につけた手や足の無い男の人が
  物乞いをしている姿をよく見かけた。
  なぜこの人たちは、一日中道にうずくまっているのかがわからず、ただ怖かった。

  大人になって、「 国からお金をもらっているのだから、支援などする必要はない 」という
  声を耳にしたことがある。これは必ずしも正しくはないことが解った。

  2014年1月に、大島渚監督のノンフィクション劇場 「 忘れられた皇軍 」 の再放送を観た。
  1963年に作られたもので、日本兵として戦地に送られ傷を負った在日朝鮮人を追った
  ドキュメンタリーである。

  日本兵として戦地に行って戦ったにもかかわらず、日本からの補償は得られず
  韓国からも北朝鮮からも補償は無い。
  生活のために、傷痍軍人として寄付を仰ぐほかは無かったのだ。

  若松孝二監督の 「 キャタピラー 」 や、オリバー・ストーン監督の 「 7月4日に生まれて 」
  などの映画を観ると、二度と傷痍軍人を出してはならないと切に願う。
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