ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
大切なこと、くだらないこと、
いろんなことについて、考えたい。

焼畑じゃないよ

2007-03-31 | 明るい農村
焼畑、じゃなくて、これは、火事。



この冬は 近所で 火事が3回あった。

いずれも、我が家の裏手の土手の向こうの、川原の火事だ。

川原に茂った葦が 最初に焼けたのは 風の静かな日だった。

ああ、燃えてくれてる、そんな気分で見ていた。



次に 燃えたのは 静かだった風が
突然強風に変わった昼過ぎだった。

いつもの土手に上がっていくと
近所の人が集まっていて
「誰かが火をつけたらしいよ。」と聞いた。

「あら、どうせなら午前中にしてほしかったのに。」なんて。

前回よりも 我が家に近くになっており、
消防車の台数も増えていた。



今月の火事は
ほんとうに我が家の真裏だった。

一日中 どうしようもない強風がふきまくっていて
だれも焚き火をしようとは思わないような日だったが
火事は起きた。

強い西風にあおられて火は進み、
かなりの距離を焼いた。



私が 消防車の台数にビックリして見に行った時には
まだ安全そうだったのに

どういう火の加減・風の加減だったのか

火は 土手を越えて 
こちら側まで 這いわたってきていて

翌日の散歩でそれを見て ゾッとした。



土手も川原も 管理は国土交通省。

土手の下の葦原は 市が一括して借り上げて
近所の農家などに貸してくれている。

近年 畑の作り手が急激に減少して
それまで借りていた畑を 返納する家が増えてきた。



畑の担い手が高齢化し、あるいはいなくなり、

引き継ぐべき若い者は
ムラの外に勤めに出ている。

または、ムラの外の生活に手一杯だったので
農作業という知識を 相続しそこねている。



この火事は そんなこんなの果てに起きている。

夏には 草を刈って丸めて 巨大な茶筒型にして
どこかへ運んでいくので
牛の飼料になるのだと思う。

その後に生育して 枯れ上がった草を
近所の農家も 
市役所も(ムラは今では市に属している)
国土交通省も
放置しているのだ。



以前は 近所が力をあわせて「野焼き」のようなことをやったそうだ。

今は手が足りない。

若いもんがいない。

市も 手が足りない?

こうして タバコの火の不始末かなんかか
あるいは
誰かがわざと火を入れるかして 葦を燃やしておかないと

川原は ゴミの不法投棄の絶好の場所になる。

土壌や川の汚染にも 繋がるかもしれない。





いや、それより、

川の向こう側で 以前 死体が見つかったという事件もあり、

葦を 生い茂ったままにしておくのは
近所に住む者にとっては
不安でならない。

子どもだけでは 土手の向こう側に行ってはならないきまり。

イマドキの子は そんな決まりごとは 破るためにあるもの、
とは 思わないのかもしれないが。



娘が小学生の時。

あれは 夏休みに入る前だったのだろう、

土手の向こう側に行く時は
大人の男の人と行くように、と先生に言われて来た。

お母さんでは 防ぎきれないかもしれないような犯罪の温床、
それが葦の原。

冬休みの前には 娘は
川原に遊びに行くときには
白い服を着て行かないように、と言われて帰って来た。

小さい子は ウサギと間違えて 鉄砲で撃たれるかもしれないから
というのが その理由だった。

茶色いセーターを着ていけば あるいは 赤や青なら 大丈夫なのか?



考えすぎると 生きていけないから、
いい加減なところで 思考を止めよう(笑)。

4 コメント

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撮影も・・ (arfa)
2007-03-31 19:51:50
今まさに燃えてる写真なら 怪しいやつとして 事情聴取を受け ブログネタになったかも・・・ほっ!

それかこれかの事件で ジョルジュさんを本気で心配したことがありましたよ。結局PCの故障でしたがね(笑)
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いや、ホントに (ジョルジュ)
2007-03-31 22:11:15
カメラを持ってくればよかったと後悔したんですが、
目の前はもう燃え尽きてしまっていて
火がボーボーという状態ではなかったんです。
近所の人からは顰蹙をかったでしょうね。

ブログネタはいっぱいあります、充分です(笑)。

その節はご心配をおかけしました。
これからはないことを祈りましょう。。
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深刻な話の中 (tsukimachi-bunko)
2007-04-01 02:02:20
深刻な話の中
読み続けていったら、
焼き跡を歩く「わんこ」の写真に
ちょっとだけ長閑さを感じました。

ブログのネタと違いますが、
わんこ可愛いです。

今思えば、小さい頃
行っては行けない場所って
たくさんあったと思います。

今思えば、有り得ない理由でした。
本当は違う理由があったのでしょうね。

日本は閉鎖的であって、
決して安全な国ではないのかもしれません。
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動物はみんな可愛いです (ジョルジュ)
2007-04-01 10:45:40
思い入れや 思い出があるぶん 私にとっては世界一可愛い動物、
それが このビビ嬢です(笑)。

小学生の頃 夏休みが始まる前になると
「やってはいけないこと」「行ってはいけないところ」
そんなのを毎年確認していましたね。
以前事件があった、それだけで禁止されて 本当の理由は忘れられている、
けれど禁止条項はなくならずに残る。
そんなこともあったかと思います。

息子の中学では マフラーは禁止でした。
長いマフラーが流行った時代に 事故があったから、らしいです(苦笑)。
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